ここに立てば 遠くが見える 街並み さらに先には水平線 一点をみつめれば 観たいそこは どんどんどん近づく あそこにいくなら これを持って これはおいて そこは憧れのようで 生まれた時から知っていた約束の場所 あそこでみんながまっている 今ここから わたしをこえる ~ありさん
薪の前で 輪になって 祭りの夜 捧げられるその舞に 皆それぞれが 庭でつみ 握りしめた花一輪 想いをこめて 投げいれる 高く大きな弧をえがき 星空に咲いた花々は 闇を割り 天の光を招き入れ 新しい朝が いまはじまる ~とりとめもない話 いそさんへ
薄いむらさき色 一面の花畑 甘いけれど野生の強さ その香り その上を 寄り添ったり離れたり 追いかけ合って 舞い飛ぶ小鳥 花々の中に 姿をかくしても 互いを呼び合うさえずりは あたりに響く 音楽のようで美しい そのリズムに心が躍る ~本の秘密結社の準備室 うしがらさん
丸い森に分け入れば 丸い広場にたどりつく 木々に囲まれたその場所の 足もとの土はとてもふかふか 迷わず大の字に寝転んで ピッタリ背中をはりつけて ぬくもりに包まれたなら わーっと大きな声で叫びたい 喜びが森に響いたら 精霊たちが瞼をこすりながら現れる ~アライグマ桃さんへ
サファイアブルー ターコイズ ラピスラズリ ペルシアンブルー モザイクの壁 太陽の光を浴びて輝く文様 祈りをこめて建てられた そびえ立つ塔 てっぺんに小さな窓 ふいに飛び立つ影 解き放たれ たなびく雲を縫い はばたく喜びを 教えてくれる場所 ~真絽ひよ子 さんへ
緋色に照らされ 遠く 浮き上がる木々 あざやかな木立の影絵 沈む太陽 飛び立つ鳥の群れ 目で追い見上げれば まだ青い空 白く浮かぶ月 十三夜 太陽と月 一筋につづく天の道 ただそこにいることに 生きる を感じる場所 ~詩人・朗読屋郎女さんの世界の入り口
斜面いっぱいの茶畑を横目に 山のてっぺんまで登る たどりついたそこには 石柱 遺跡の名が刻まれている 死してなお残る それぞれの記憶の中に永遠に 古代の人も飲んだお茶 そっと一口含めば 会えない人にまた会える ~アロチャク✳︎チャンネル ボランテりかさんへ