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【毎日短歌】Xにて参加中!!|#次世代短歌

1か月前

鎮まる地 映える緑の 雨音や 朝のつとめの 肌に縮まる

火の国や 金色の王 獅子の爪 率いる兵卒 あふれる怒号

けだるさを 見た朝に花 緑燃ゆ 過去に似ている 木々のぬくもり

歌のまま そよぐ瞳に 映える灯よ 波立つ水を 耳にきこゆる

捨て拾う 行間繋ぎ 幻影の 気化の文字列 匂いと音と

やれ無意味 やつれた魔笛 灰色に 命吹き込む 楽譜を失くし

銀杏や 幼稚園児の 声黄色 丸い木洩れ日 淡い足音

面影を 紡いで筆に 夕暮れの 音に薄れる 異国の風よ

肩たたき 自分自身へ 父の日に トントントンと 言葉も弾む

黄金の灯 漆黒の空 地に落ちて 浮かぶ生命 今日も明日も

世の魚 なぜ生き急ぐ 淀みなく 沸き立つ海の 裁きの|雷《いかづち》

彷徨える 幾千の土 悲哀の無 白く微笑む 幻想の花

染まる蒼 静まり返る 初雪を 袖に受ければ |轍《わだち》のみぞれ

もみじ月 移り行く音 木洩れ日を 眺めて拾う どんぐり2つ

風淀む 街は灰色 地は沈む 空は天井 耳は壁なり

火急の灯 ヘッドライトの 光陰は 無間の|喘鳴《ぜんめい》 緋の碧き跡

一閃の 切っ先から水 体躯より い出し白銀 極意の虚空

虹の灯に 再構成の 幾何の星 禅問答の 円環の渦

頂に 立つ者ひとり モトクロス 心の咆哮 辻風白く

空の葉よ 未来の先に うつくしい 未来を過去を 確かめて藍

胸を打つ 羽矢鉦の音 耳を突く 虚空を見上げ 落ちる言葉よ

人の波 祭りの声に 町内の 手ぬぐい黄色 紅白の綱

地を揺らす 大音響を 彩に 熱を伝える パフォーマンスの 

先の|尖《とが》 沈思黙考 枝葉伸び 痺れ無言の 辻は変幻

その虚空 深紅の嵐 あきらめて 夢のカーブに 慣れてしまって

銀の風 我に命を 与えしは 千夜一夜の 十七の夏

唄う民 見守る木々の 五線譜は 刻む|時空《とき》の|音《ね》 おぼろ月かな

文字数字 変わる季節に 流れゆく 希求の底や あるかのような

庄野より |来《きた》る宿場の 面影に 故郷の街よ 至る瓦へ

才能よ 痩せ大根の 青き死よ 孤高の謎に 無我の遠雷

桃の鬼 浮かぶこの世の 罪と拙 角の赤青 灯の幸

街じゅうに ネイビーブルーの |帳《とばり》落ち 物音ひとつ 芯の鼓動と

華の陰 どこかに休む 虫たちは やつれた歌が なくなるほどに

無垢の風 まばゆい過去の 真実を 探したままの |陽炎《かげろう》どこへ

たよりない 白いグラスを あきらめて 夢にまで見た |滾《たぎ》る水無月

幾重もの キラキラとした 傷刻む 生成りの道よ 乾く足音

安らぎの 羊を迎え ありふれた まばゆい海を 見つめる響き

至遠の地 探した日々の 新月を おぼえていよう 謎のまた謎

無茶振りや グルカゴンやら モトクロス 驚き桃ノ木 それでもやる気

光浴び 弾ける喝采 主役より 長き舞台の 裏の司会者

タチアオイ 眩しい陽光 八月は ラジオ体操 朝顔の粒

一日を 綴る活字の 色を読み 大事は鳴かず 小事は|天《そら》に

藪の中 藍の|白波《しらなみ》 向こうから 子どもの心 虫の音探す

旋律の 弾ける粒よ 目に映る 足取り軽く 煌めくガラス

生まれしは 生み出すための |永久《とわ》の旅 鐘の音光る 三度目の道

深淵を 飛び越えてゆけ 漆黒よ 銅の輝き そばに五線譜

紛争に 溶けて吹き飛ぶ 爆発は おとぎ話の いのちになって

滝の雨 先にすべての 光る筋 おそれて走る 雷鳴の跡

胸の肝 グルカゴンから 赤き熱 愚直の力 滾る筋骨