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君がいた あの日々やはり 幸せで また会いたいな いつか必ず (第百首)

君がいて できないことも あったけど 不自由さえも 幸せでした (第六十三首)

エピローグ

閑話休題 エースのこと

何色の 服でも似合う 君だから 春夏秋冬 君色想い (第四十八首)

こんなにも 自分が我慢 できること 君といたから 初めて知れた (第九十八首)

春待たず 逝ってしまった 君のこと 毎日やっぱり 思い出してる (第九十七首)

何をして 過ごせばいいか わからない 青葉さざめく お散歩日和 (第九十四首)

今はただ 入れ込み過ぎたと 知りながら 流るる涙 溢れて止まず (第九十三首)

最後まで 手を煩わせない お利口さん もっと迷惑 かけていいのに (第五十五首)

さよならは 言えなかったし これからも 言わないつもり また会うつもり (第八十九首)

泪雨 優しく降りゆく 今朝の雨 向こうでちゃんと 元気にしてる? (第四十二首)

昨年の 春一番が 吹いた日に お散歩したね 今年は一人 (第四十七首)

ビビり屋さん そのくせとっても いばりんぼ 内弁慶な 君が好き (第四十四首)

出会った日 困ったように 見ていたね もうすぐ2歳 大きな仔犬 (第八十二首)

いつもなら 走って乗り換え 夕刻は 慌てず歩く もうこれからは (第七十六首)

ガラス越し 小さな仔たち 愛らしく 君以上は 見つかることなく (第七十二首)

帰っても 迎えに来ない ソファ上 (じょう) チラリと見る目 愛くるしすぎ (第四十首)

泣いてると 困ったように 寄り添うね 何度も君に 救われていた (第七十一首)

夫とね エースが共に 歩く風景 (え) が 私とっても 好きでした (第七十首)

ふと見やる 視線の先に 君なくば 胸締め付ける 淋しい痛み (第六十九首)

ETC 普及がまだの ローカル道 暴れし君が 小銭ぶち撒け (第六十七首)

虹の橋 どこにあるのか 君はもう 一人で決めて 逝ってしまった (第六十四首)

GSは 知らない人が 覗き込む 君にとっては 脅威のお店 (第六十二首)

初めての 君への手紙に 書いたのは 感謝と再会 誓った言葉 (第五十八首)

「しゃっちゃん」と 呼んでくれてる 気がしてた 君は言語 (ことば) を 話さないのに (第十二首)

黒い鼻 ピンピンしっぽ まぁるい目 何より大好き マイペースな君 (第六十五首)

永遠の 命じゃないと わかってた あまりに綺麗で 突然過ぎて (第十三首)

もう一度 この悲しみに 沈めども 選ぶよ君と 一緒の日々を (第五十四首)

見送って 見上げた青空 忘るまじ 涙で滲んだ 澄み渡る青 (第五十一首)

ねえエース 私の全てが 君でした 好きなの全部 君だけでした (第五十七首)

幸せが 見えぬものとは 知りながら エースは私の 幸せでした (第五十首)

君おらず 我が家のパズル 1 (ワン) ピース 欠けたままだよ 寂しく辛く (第四十九首)

幸せを もらったのはそう わたしたち ところで君は 幸せだった? (第五十六首)

がんばり屋 感じさせない マイペース その佇まい 尊敬してる (第五十三首)

薄曇り 花屋に立ち寄り 選ぶ花 君似の丸い ラナンキュラス (第四十六首)

我が手から こぼれ落ちゆく その感触 白いふわふわ ずっしり重さ (第四十五首)

見つめくる 黒目の多い まんまる目 つぶらな瞳 心奪われ (第五首)

もういない お家で待って くれている 小さな白い仔 逝ってしまった (第四十一首)

半分こ 枕半分 空ける癖 抜けずに寝てる 布団の端っこ (第三十四首)

まだ心 追いついていない 日々の中 早くも二度目の 月命日 (第三十三首)

いない君 確認するよな 日々の中 もうすぐ二度目の 月命日 (第二十八首)

君の名を リングに刻み 嵌める春 忘れるものか いついつまでも (第三十首)

キッチンで 所在なさげな さつまいも 君がいたなら 好物なのに (第二十二首)

はじめたよ 第二楽章 わたしたち エースのいない 新たな二重奏 (デュオ) (第三十二首)

花よりも きっと君には ごはんだね それでも今日は 花束君に (第二十九首)

ふと見やり もういないのだと 思い知る 白くかわいい 小さな君が (第十七首)

ねぇ、ちゃんと お正月まで 日常 (いつも) のまんま いてくれたのね 良い仔すぎるよ (第二十首)

鑑札を 「よろしければ」と 返されて 握りしめ泣く 澄み渡る空 (第十首)

モノクロの エースのいない 世界線 今ではここが 私の世界 (第九首)