中沢「吉本さんがご老人のことを超人間といっていることは、思考を開くための一つの突破口だと思います」吉本「言葉の突破口です」中沢「可能性が閉ざされていくのが老人ではなく、むしろ輪廻の中にある身体運動や現象から自由になった心というものが、自分の中で実感される存在が老人である」
養老「タクシーに乗っていたら運転手が言うんだ。同僚が死んでお坊さんが来て『死んだらどうなるんですか?』と聞いたら『死んだらおしめえよ』と言ったって。あれはできた坊主だ。日本人の宗教観をよくわかっている」中沢「仏像も最初はリアルだったのが、だんだんお地蔵様、円空とかにいっちゃう」