長男が、「オレの魂」と呼んでいる、帽子と虫捕り網。帽子は彼と共に、毎日おひさまにあたり、森をくぐり抜けてきた。生地が薄くなり、破れては繕い繕い使って来たが、生地が裂けてどうにもならなくなった。その様子にやっと納得して、次の帽子へと代替わり。共に過ごした帽子は、彼の部屋に飾られる。