【今日の刺言】 『人のふり見て我がふりなおせ』 と、人はよく口にするけど、 なおしている人を見たことがない。 (イトカズ)
【刺言】 たとえば、テーブルの上のひとつの林檎。 それを見るために、せいいっぱい背伸びしなければならない小さな子どもと、 それを手でつかんで、食卓にいる人たちに自由にさしだせる主人とでは、 同じ林檎でも見え方がちがう。 新潮文庫『カフカ断片集』より *想像力があるかないかだな
[今日の刺言] 1行の詩のためには、 あまたの都市、あまたの人々、 あまたの書物を見なければならぬ。 あまたの禽獣を知らねばならぬ。 空飛ぶ鳥の翼を感じなければならぬし、 朝開く小さな草花のうなだれた羞らいを究めねばならぬ。 リルケ『マルテの手記」より * 感性とは、儘ならぬ。
[今日の刺言] 女性が小説を書こうと思うなら、 お金と自分ひとりの部屋を持たねばならない。 小説家 ヴァージニア・ウルフ(90年前に発せられた言葉) *&Premium &Me-time 孤独を愛したアーティストより
【刺言】 生きるとは、ただ一つの暮らしを耕すこと 他力を頼り、自分は一人ではないのだと知ること 違いを認めあい、わからなくても面白がること 正解のない人生を歩みながら、時にもがきながら それでも生きるって悪くないなと思うこと そして、あなただけの言葉を紡ぐこと 暮らしの手帖より
[今日の刺言] 自分には絶対書けない、でも書ける力とセンスがあるなら書きたかった文章に出会えることは贅沢。 (ジェーン・スー ) X(旧Twitter)投稿より * 同感。贅沢、喜び、感謝、その感覚を味わいたくて私は読書をしている。嫉妬している暇もない。
今日の刺言 あれこれ洋服を持って、 おしゃれな自分を見せつけようとする姿がぶよぶよとみっともない 『人生はどこでもドア・稲垣えみ子』より 物や洋服だけじゃなく、才能のような目に見えないものもあるのじゃないか。 見せびらかす時点でみっともないのだ。
[今日の刺言] 人間の本当の敵は一般論というものです。 (チェスワフ・ミウォシュ詩集)より *一般論だから...で無理やり納得させられてしまう世界が本当に怖いと思う。
[今日の刺言] 『私は正しい』 そう思う最初の一歩が間違っている。 (どこかのお寺に貼ってあった言葉)
[今日の刺言] 自分らしくしてりゃいいです。 自分らしくして嫌われたらどうしよう?って思うかもしれません。 でも偽りの自分を好かれても意味ないです。 一田憲子さんblogより
[今日の刺言] 優しい声は 優しい気持ちとは無関係に出すことができる (某・川上弘美) より
「今日の刺言」 女って その時々の悩みや、 自分の立場が似ていると仲良くなる傾向があって、 その環境が変わると急に疎遠になったりします。 (阿川佐和子さんの言葉)
「今日の刺言」 頭のいいひとが、頭の悪いひと見て、こいつバカだなぁって思ってるとき 頭の悪いひとも、頭のいいひとを見て、こいつバカだなぁって思ってるんですよ 『ドラマ「モザイクジャパン・3話」木内桃子のセリフ』より
「今日の刺言」 『何をしゃべれるかが知性で、何をしゃべらないかが品性。両方兼ね備えた人こそが、教養のある人』 (スピードワゴン 小沢一敬さんの言葉より) *教養のあるふりをする人は多いが、 そういう人は… だいたい余計な一言が多いんだよなぁと私も思う。
「今日の刺言」 映画が終わって、 作り手が「こんな意図で作った」と、 そんなことしゃべってどうするんだ。 『そして映画館はつづく』より(シネマ5支配人)田井 肇の言葉 それは小説も同じ。作り手の意図説明は蛇足だと思う。 これは私の言葉。
『今日の刺言』 「センスがいいってどういうことだと思いますか」との問いに、写真家の中川正子さんの答え 「世界中の数あるもの、ひと、言葉、からいちばん自分を的確に表現するものをなんなく選び取ることができること」 (&Premium GUIDE OF LIFE )
「今日の刺言」 いつまでも若くありたいと思うのは自由だけど いつまでも子供でいたいと思うのはむしがよすぎる (心理学の本のタイトル)
『今日の刺言』 いったい何のために、ぼくらは本を読むのか? 君が言うように、 幸福になるためか? やれやれ、本なんかなくても、ぼくたちは幸福になれるだろう。 本とは、 ぼくらの内の氷結した海を砕く、 斧でなければならない。 (カフカが友人へ宛てた手紙より)
『今日の刺言』 庭師さんが庭を造るようにして、 小説も書かなければいけない。 落ち葉一枚、砂粒一つ疎かにせず、 隅々に心を配り、 丁寧に手を施しながらも 自らの気配は消し去る。 *小川洋子『とにかく散歩いたしましょう』より抜粋 *刺言とは...心に刺さった言葉のこと。