チョン・ミョンフン指揮東京フィルのトゥーランガリラ交響曲(6/24サントリー)。宇宙の光全部を集めたように音が輝く、やはり名曲。ピアノ務川慧悟とオンドマルトノ原田節は協奏曲のソリストのような妙音と存在感。「星々の血の喜び」の熱狂の後で一転して「愛の眠りの庭」での静寂は特に印象的。
チョン・ミョンフン指揮東京フィルのシェイクスピア原作のヴェルディのオペラ「マクベス」演奏会形式(9/17サントリー)。セバスティアン・カターナ(マクベス)とヴィットリア・イェオ(同夫人)が深く豊かな声。各歌手や新国立劇場合唱団も健闘。チョンの指揮は鬼気迫る勢いで悲劇の質を高めた。
【掲載情報】JBpress連載「林田直樹の劇場から覗く世界」更新。音楽の中の祈りについて。樫本大進&ヴァイグレ指揮読響による細川俊夫のヴァイオリン協奏曲《祈る人》日本初演、チョン指揮東京フィルのヴェルディ「オテロ」を振り返りながら。 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76737