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神様のバレー(作 渡辺ツルヤ 画 西崎泰正) 多分スポーツ漫画の中でトップクラスに面白いのに、知名度が無さすぎるからみんな買って‼︎
以前にも記事を書いてますのでよろしく‼︎
何回もおんなじ事は言うのは品がないとは思うが何度でも言うぞ、俺は元古本屋の店員でめちゃくちゃ漫画を読み漁っているが、こんなに面白いのに全然世の中にこの作品が広がらないのが納得できない‼︎
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「吸血鬼すぐ死ぬ」より。また余計な画像を入れてしまったスマン‼︎
トップクラスに面白いスポーツ漫画
俺ことhasegawonderはTwitterでは日ハム栗山監督をDISるために始め(だいぶ誇張あり)、noteは面白くてマイナーな漫画を世に広めるために始めた部分がある。あ、あと美味しんぼは基本的に無条件で下に見てるけどな‼︎
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でも好きです美味しんぼ‼︎
それはさておき、この「神様のバレー」という作品はスポーツ漫画の中でも抜群の面白さだと思っている。近い漫画で言えば「ラストイニング」という評があるが、以前の記事で書いたように個人的には「ワンナウツ」に近いものを感じる。あそこまでギャンブル感かつ露悪さはないが、進学校の弱小バレー部を「嫌がらせと騙しのIDバレー」で全国制覇を目指すというのはずっと変わらずここまで来ている。という訳で、今回はそんな俺が好きな幸大学園中学の戦いを一つ紹介しよう‼︎
ちなみにこの後は思い切りネタバレしつつ解説しようと思ったけど、そうなるとほぼ画像張りまくりで解説しないと俺の文章テクでは難しい。実はこの内容自体随分前から書き始めていて、なかなか終わらせられないまま来ていたところにあるモノとの共通点を見つけたため無理矢理結び付けた結末になってしまったぜ、マジかよ。
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あ、ちなみにネタバレたところでこの漫画の面白さは一つも損なわれないし、なんなら面白いからこんなブログ読まずにいきなり28巻分(2022年5月現在)いっぺんに買ったところで1個も後悔なんかする訳がない作品なんで、ここまでで興味を持った漫画意識の高い方は問答無用で読んでみることをオススメします。
「勝利願わば穴二つ」
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火野暁音道場、というのは表紙右側の帝王児監督のこと。パッと見からただならぬ雰囲気を出してくる彼女は、この漫画における全国の名監督を指して言われる「平日の5人」の1人。しかしこの垂れ幕凄くない?
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何事? って思うんだけど、この言葉のワケはそんなに凄くないというかちょっと心温まる系のエピソードが入ってくる意外性。というかそこは本題じゃないんだけどこの垂れ幕俺が好きすぎなだけ‼︎ マジカッケー‼︎
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全国大会の初戦、まずは負けても敗者復活があるという状況がポイントでこれは実際のバレーボールの中学全国大会でもあるシステム。
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この変則トーナメントであることを頭に入れておくことが、この後の展開を左右する。端的に言えばこの試合は「負けても次がある」ってこと。こういう一瞬考えちゃうルールを、上手いこと使うのがこの漫画の本領なんですわ。ね、ワンナウツっぽいでしょ?
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そんなこってこの試合、かなり意外な結末を迎えるワケよ。分かる人には分かっちゃうかもだけど、WBC(野球の世界大会みたいな奴)の第1回目の日本代表みたいなことになるってことよ(分からん人に伝える気0な文章でスマン‼︎)。
覚醒する倉木
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幸大学園の、この試合のカギを握るのは倉木。レギュラーだがベンチスタート、コーチからは厳しい場面での起用を明言されるとこの不敵な表情である。
そして全国常連らしい試合運びになんとか互角に戦う幸大だが、阿月コーチは倉木を呼ぶ。
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この指令に上手く応えるのが、倉木である。そしてこの試合を通して覚醒していくのだが、まさにここからは是非この作品を読んで衝撃を受けてほしい。まさに「嫌がらせ(I)と騙し(D)のIDバレー」の醍醐味そのものが味わえる話になっている‼︎
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ところで皆さま、MCバトルって見たことあるかい?
唐突ではあるが、MCバトルというモノがある。
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もう終わってしまったけど、テレ朝の深夜にやってた「フリースタイルダンジョン」で大きく知名度を上げた競技(っていうとちょっと違うんだが、詳細は省きますよ)。
主には1対1で、ラッパー同士がDJやバンドの演奏上で相手を罵ったりリスペクトしたりテクニックを見せたりしてどちらが勝者であるかを客や審査員に判定させるモノである。
これなんか凄い分かりやすい動画。
実際どっちが上手いかや的を射たかも大事ではあるのだが、この競技は最終的な判定は観客がすることが多い。つまり「客を納得」させるのが1番勝利への近道と言えるだろう。
ということで(どういうことだ)、俺がMCバトル界隈で1番好きなラッパーに「呂布カルマ」という人物がいる。彼はラッパーとしてはアングラで一般的にはそこまで広く知られた存在ではないが、バトルではここ数年間違いなくトップ3には入るであろう存在。2021年に行われた当時賞金最高額のKOKという大会で、彼は当然優勝候補だったのだが試合前に行われたインタビューにて各出場者の印象を聞かれた時に意外なことを言っていた。「崇勲」というラッパーに対してはっきり苦手だと言う。
8:52〜あたりから
意外だったのは、呂布カルマが崇勲を苦手と言っていたこと。崇勲には申し訳ないのだけれど、かつては強かったが当時はもう攻略されたラッパーという感じでそこまで強いというイメージはなかった。ましてや呂布が負ける姿を当時の状況では考えられなかったが(通算では負け越したりしていたらしい)、強気な呂布がそんな事言うなんてなあと思った。
しかしここで呂布の「崇勲自体にじゃなくて、外側に嘘の弱点を作ってそこにお客さんを誘導するみたいなやり方じゃないと結構難しいんですよ。頭使ってやんないと勝てないですね」というような発言を聞いた時は、彼の戦略性の高さを端的に表すと共に俺はまさにこれ神様のバレーのこの試合じゃねぇか‼︎ と思ったワケよ。
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注.このエピソードは2021年初頭ごろに発見して勢いで書いたものの、このnote自体書き終わらなくて未公開だったものをちょっとブラッシュアップしたんだけどもう面倒臭いからこのまま公開しまーす
これもまた「友情・努力・勝利」の物語
一見阿月コーチのセオリーと違う采配や作戦が目立つけど、この漫画のキモの部分はやっぱこの3つだなと思うね。特に全国で他のチームの内情とか、関東大会までは他のチームとも関係性の出来上がったところがあったけど、全国になってほぼ今まで出てこなかったチームが現れたからかなり難しかったと思う。
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これだけ展開早めで魅力的なチームが出てくるのは、余程考えて構成やってんだろうなって気がしますな。
でもって上記でも言った「IDバレー」だ似てる漫画は「ワンナウツ」だなんて言うけど、結構シンプルに「友情・努力・勝利」の漫画だと思ってますよ。阿月コーチは露悪的だけど決して「悪」ではないし相手にリスペクトはある。一見使えるものはなんでも使うタイプの傍若無人さではあるが、チームに愛着はあるようだし少なくとも選手にはリスペクトがあるし(というか生徒には優しい)、スタッフにも一定の敬意はある……気がする‼︎
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やっぱり歴史に名前が載ってもおかしくないスポーツ漫画
今月はこうして「神様のバレー」を書き上げようと思ってちょいちょい読み返してるんだけど、読むたびに面白すぎて何回も読んじゃうよね。前回の記事でも言ったように、面白すぎるのに知名度がなさすぎるのよね。
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だからね、ホントに心持ちを言わせて貰えばよ? というかこの記事を読んだ人たちが全然この「神様のバレー」を知らないとしたらよ。
正直、羨ましい……
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今28冊も出ている、しかも確実に面白い漫画をまだ読んでいないワケでしょ? いやー俺も出来るならもう一回まっさらに何も知らない状態で1から読み直したい‼︎
この心境を伝えるのであれば、それは貴方にとっての「スラムダンク」だろうか、それとも「アイシールド21」だろうか、「ベイビーステップ」だろうか、「エンジェルヴォイス」「ラストイニング」「ジャイアントキリング」「ハイキュー‼︎」だろうか、そしてやっぱり「ワンナウツ」だろうか?
勿論他にも数多あるスポーツ漫画の傑作があるだろうが、これらが好きな人は「この漫画をまだ読んだことのないスポーツ漫画好き」がいたら間違いなく勧めたくなるだろう作品群だと思う。間違いなくこれらの名作と同じかそれ以上の興奮がある、読むなら今かもよ‼︎
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以上、注釈のない画像はすべて「神様のバレー」より