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美味しんぼ38巻ラーメン戦争もやっぱ納得できない件
新年最初の皆大好き美味しんぼの話ですよぉ!
ジュースを飲んだ後に氷をかじるのは最高に楽しくはないが、とは言え荒川の「氷がそんなにほしけりゃ、北極熊になればいいだろ!」というセリフも意味不明!
そりゃ美味しんぼなんて納得できる事の方が少ない訳ですけど、これもカレー対決と同じで一冊丸々使った話なのにそんな結末かい! って方向は基本同じ。まぁ結末としてはあっちの方が酷いけどね!
「スナックバス江」より
俺の人生において東京中野の家系ラーメン「武道家」が1番好きなラーメンであるが、フツーの醤油ラーメンとかあっさり系とか淡麗醤油とか無化調とかしゃらくせえ! と思ってますよ。
「ラーメン再遊記」より。芹沢さんを信頼できるのはこういうとこ!
38巻ラーメン戦争
あれ、カレーの時もそんな事を言ってなかったっけか?
う、頭が……
まぁ当時は企業戦士やら受験戦争やらそんな言葉ばっか出てた訳ですから、何かにつけて戦争とか言いたくなったんでしょう(テキトー)。
「斉木楠雄の災難」より
ざっくりとしたあらすじ兼ネタバレをすると、荒川夫妻から自動車っぽい会社の仕事のできる御曹司が不味いラーメン屋を開いているから助けてやってくれ的な事を言われて、当然いつもの様にやる気のない山岡といつもの様に何故かついてくる栗田。
亭主の橋田さんとは、ジャニス・イアンが好きと言う事で山岡と意気投合。
山岡が橋田さんを流行りのラーメン屋台流星一番亭に連れていき、何が違うのかを見せつけたがそのラーメン屋が他のラーメン屋を乗っ取るような形で精力を広げている流星一番亭から圧力を受けているラーメン店・金銀軒を営む未亡人子持ちの春代さんに恋をしてしまう橋田さん。そして春代さんを救うために流星一番亭を超える味のラーメンを作ることを決意するのである……
え、何言ってるか分からないって? 安心してくれ、俺もよく分からないまま書いているが大体美味しんぼにありがちなパターンだ‼︎ ほら、中松警部と歌子さんだって最初そんな感じだっただろう? つまりはそういう事だ‼︎
「鬼滅の刃」より。そういう事ではない‼︎
ヤバい奴しか出てこない
美味しんぼを冷静に読むと登場するキャラは奇人だらけというのは今更と言えなくもないが、この38巻はその中でも錚々たるメンツが揃ってると言えよう。まずは日本ラーメン総合開発研究所(長すぎ‼︎)の所長。
ラーメン研究所の所長・長井。のちに「坦々麺などラーメンではない‼︎」という発言が物議を醸す(海原雄山の「冷やし中華など食い物ではない‼︎」はさほど物議を醸さなかったのに……)。
ラーメンデータベースとか食べログのはしり的な事を、1993年当時で言ってるのは先見の明があったな。
今回のライバルになる、流星一番亭の雉川。
ラーメンを食う仕草だけで流石と言われ……
部下の1発のミスで死を宣告する‼︎ まるでラーメン界の海原雄山‼︎
ヤバい奴とは言ったが、昔の料理漫画はこうした「俺の〇〇が1番美味いんだから他は必要ない‼︎」というような言説はよくあった気がする(未確認)ので、よく考えるとそんなにヤバくもないかも?
しかしこうして全国のラーメン屋を流星一番亭にしたとして、飽きられたら終わってしまう未来というのを考えてないのが当時の漫画らしい。
「スナックバス江」より
まさかのネットコラ代表格までになった奴ら「ラーメン三銃士」
Twitterなんかやってるとこの構図のようなコラを見たことありませんか皆様?
当時見ても今見ても、「具の専門家」って何よ……
ラーメン三銃士に関しては、散々ネットのおもちゃになっているので今更イジるのもなぁと思うのだが、やはり麺担当の乃士がなぁ……
え、シコシコですか?……
このシーンで食欲は刺激されんだろうと、何故誰も突っ込まなかったのか……
「スナックバス江」より。どう考えてもシコの話にしか思えませんね‼︎
そりゃこんなんじゃネットでコラにもなるわな、というオチがつきましたとさ……
対決どうなる? 割とどうでもいい
で、ラーメン研究所とラーメン三銃士を大して美味いラーメンが作れていないのに急に流星一番亭に喧嘩を売り出す山岡たち。
カッコよく決めてみたが、結果は散々。
そして栗田得意の雄山召喚で、何がダメなのかを聞く。
「庶民は車に乗るな‼︎」とか言う割によくその辺の道を歩く雄山。
まぁ実際ダメなんだけれども。
そしてその後、栗田が頼み込んで何がダメなのかの課題を出された後の栗田の発言が酷い。
暗い情熱ってなんだよ‼︎
で、この後を端的に言うと「こっちのラーメンには旨みが足りない、でも化学調味料は使いたく無い、あっちはナンプラー使ってるから真似はしたくない」的な感じで魚醤を使いました、美味いラーメン出来てめでたしめでたしって感じ。
部下には厳しい雉川だが、基本的にはいい奴。しかしダメなラーメン屋を乗っ取っていく経営ってのは、利益的にはどうなんだろう……
しかし雄山が提示したモノが正しいかどうかは置いといて、ラーメン研究所の所長、ラーメン三銃士、食にうるさくてそれしか脳がないとか言われる新聞社の社員とこれだけいて誰も雄山の言う事を思いつかないってのも、なんかなぁ。無能の集合体である事を晒したにも関わらず呑気に喜んでやがる……
結論
いつものパターンで橋田さんと春代さんは結婚するんだってよ、栗田さんは人のことばっかでいいのかい? っていう47巻までのありがちパターンで終了。まぁラーメンの漫画と考えても、流石に30年くらい前の内容なのでまるで共感できませんな。
「真説ボボボーボ・ボーボボ」より
この回に限らず、美味しんぼの料理見て「うまそー、腹減ったぁー」ってなる事基本的に無いよね。0といっても過言ではないかもしれない。何故だろう? やはり雁屋哲が「俺以外は皆バカだ」と思いきり見下してくる感じが伝わってくるからだろうか? それこそ「暗い情熱」を感じますな……
ハンバーガーとかラーメンはすぐに低俗という雄山。多分この辺りの雁屋哲は、もう海原雄山に自分を投影してるハズ‼︎
とはいえまだ醤油ラーメンしかないと言っていい時代の話なので、今やったらどうなんだろうな? まぁそれだったら、みんならーめん再遊記を読んだ方がいいよ‼︎ そっちの方が遥かに面白い‼︎
今巻もトミーは出てこない‼︎
一巻まるごと系だと中々出番が無さそうですなぁ……
ということで、今年も美味しんぼ記事書いてくのでよろしく‼︎
本文で注釈のない画像はすべて「美味しんぼ」より。