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多文化を受け取ることの難しさ。ピナ・バウシュ『春の祭典』の現在

 ピナの振付を新しいプロダクションで再生させた『春の祭典』を見た。ヴッパタールによって初演された舞台は、肌の色が異なり、育った母語も違うダンサーたちが、混ざり合ってふたつの集団を作り上げ、ストラグルをおこすところにあった。
 今回のプロダクションは、躍動感と野性に満ちあふれている。ただ、これは私の問題だけれど、黒い肌のダンサーで統一されていると、おそらく、それぞれが持っている異なる文化的背景を読み取ることがむずかしくなった。このあたり、短文にまとめるのは、誤解を生むかもしれないので、少し時間をいただいて、批評のかたちで書いてみたいと思っています。

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年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。