ロンドン観劇雑感、その1。マイクを使った演出に、あなたは抵抗がありますか?
ロンドンでは四本の芝居を観た。そのうち二本『キャバレー』と『オープニング・ナイト』はミュージカルなので、マイクをつかうのは特別なことではない。けれど、ヤエル・ファーバー演出の『リア王』、トーマス・オスターマイヤー演出の『民衆の敵』の両方で、マイクを使っていたのには驚いた。
もちろん、俳優の声量をおぎなうためではない。『リア王』では、三人の娘がリアへの愛情をアピールする場面で、演説会のように、スタンドマイクが林立していた。『民衆の敵』では、冒頭の場面、ホームパーティで登場