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贔屓といえば中村屋

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十八代目勘三郎亡き後、勘九郎、七之助の兄弟が力を合わせて家を隆盛に導いているのは感動的でさえあります。コクーン歌舞伎、平成中村座のような勘三郎の遺産も、この世代にふさわしくアップ…
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#歌舞伎座

【劇評329】勘九郎、長三郎の『連獅子』。名人、藤舎名生、裂帛の笛に支えられ、難曲…

 勘三郎のDNAが確実に、勘太郎、長三郎の世代にまで受け継がれている。そう確かに思わせたの…

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長谷部浩
1年前
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【劇評169】 猿之助、七之助の万事派手な「吉野山」。藝と笑いの「源氏店…

 社交の場でもなければ、消閑の場でもない。舞台と観客席が、真摯に向かい合う歌舞伎座となっ…

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長谷部浩
4年前
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【劇評180】白鸚と勘九郎ががっぷり四ッに組んだ角力場の値打ち。

 松本白鸚と伝承について、短く書くのは難しい。  けれども、こうしたテーマですぐに思い出…

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長谷部浩
4年前
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【劇評195】勘九郎、猿之助、観客の胸をうつ。又平とおとくの物語が、成熟した舞台と…

 歌舞伎座は、第三部、第四部と近松門左衛門の作品が続く。第三部は、奇瑞と名跡をめぐる物語…

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長谷部浩
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【劇評196】七之助、中車、猿弥が、歌舞伎の境界に遊ぶ。それにしても七之助は、勘三…

 ご趣向の芝居である。  十二月大歌舞伎第二部は、七之助、中車、猿弥による新作歌舞伎『心…

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長谷部浩
4年前
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【劇評207】十八代目勘三郎が勘九郎に乗り移った『連獅子』。十七代目勘三郎三十三回…

 一見、関係ない話から始める。  二○○七年の三月、パリオペラ座で市川團十郎、市川海老蔵…

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長谷部浩
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【劇評210】勘九郎、七之助による追善となった『猿若江戸の初櫓(さるわかえどのはつやぐら)』

 歌舞伎には、寺社が設立された経緯を構造として組み込まれている演目がある。『摂州合邦辻』は、大坂、四天王寺にほど近い月江寺建立。『三社祭』は、江戸、浅草、漁をしていて観世音菩薩像をすくいあげ、三社様の本尊としたという枠組みがある。中世の説話や説経節を日本の藝能は引き継いでいる証しだろうと思う。  ならば、江戸から綿々と繋がる歌舞伎の家系を寿ぐために、ある種の神話を新たに作ってしまおう。こうした新作舞踊ができたのは、先の伝統に連なる作劇の方法の流れがあるのだと思う。  今月

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【劇評235】七之助、真に迫る豊志賀の恨み。勘九郎の洒脱な狸の踊り。

 七之助が恨みの深さを存分に見せる。  『真景累ケ淵 豊志賀の死』は、明治を代表する落語…

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長谷部浩
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【劇評237】勘三郎が演じていない役を、勘三郎のように演じてみせる勘九郎。七世芝翫…

 懐かしい演目が歌舞伎座にあがった。  北條秀司の『お江戸みやげ』は、十七代目勘三郎のお…

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長谷部浩
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【劇評245】菊之助、勘九郎。哀惜こもる『ぢいさんばあさん』。

 目を瞠らせるスペクタクルばかりが歌舞伎ではない。  台詞を大切にした世話物が観たいと思…

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長谷部浩
3年前
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【劇評247】勘九郎、愛嬌に溺れぬ『一條大蔵譚』。

 勘三郎家にとって大切な『一條大蔵譚』。勘九郎は、父十八代目、祖父十七代目を受け継ぎつつ…

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長谷部浩
3年前
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