「Twitterを活用した、個のブランディングとPR」イベントレポート
2月10日、働き方解放区をテーマとする、ワークプレイス&レジデンスとなる「co-ba ebisu」で「Twitterを活用した、個のブランディングとPR」をテーマにしたイベントが開かれました。
イベント概要
日時:2020/02/10(月)19:30~21:30
概要:今は働き方が多様化し、個人の自己ブランディングも大切になってきています。そのような中で、自分自身の強みや方向性を決め、自己ブランディングを行うことも、今後の社会で生き残っていくには大切なのではないでしょうか。イベントでは、「自己ブランディングとTwitter活用術」について、ホットリンクCMOの飯髙さん、SmartHR広報のたけべさんに教わります。
イベント会場は満員。増席に次ぐ増席で立ち見の方も。
実は増席に次ぐ増席だったそうです。来場者も、広報PRが多いと思いきや、マーケターや情報システム、個人事業主の方など、多彩なバックグラウンドが大集合。業界・職種を超えて、Twitterというサービスが注目が増しているのを感じます。
イベントスタート。イベントの概要と背景の紹介
進行役は、株式会社ツクルバ広報の高橋春香さん。イベントの最初にハッシュタグ #働き方解放区 の説明がありました。
ツクルバ広報 高橋さん:ツクルバのミッションは「場の発明」を通じて欲しい未来をつくることです。「コミュニティ」を重視したサービス展開と事業成長を目指しており、シェアードワークプレイス「co-ba」と中古・リノベーション住宅流通プラットフォームの「cowcamo」というサービスを展開しています。
イベント開催の背景
ツクルバ高橋さん:これからの広報PRは「ブランディング」が大切と考えています。この部分がしっかりしていないと最終ゴールが見えず、PDCAが回せません。働き方が多様になるいま、仕事と同時に「自己ブランディング」を強化しなくては。そして、やっぱりツールはTwitter。
そこで今回ホットリンクの飯髙さんと、SmartHRのたけべさんをお呼びしました。
スピーカートーク:ホットリンク飯髙さん
飯髙さん:まずはこれまで関わってきた企業アカウント運用について。
2014年以降のferretというメディアに関わっていた時期は「トラフィック」を目的とした運用してきました。
当時他がやっていなかった「世の中の良い投稿を全部取り上げる」ために他メディアの記事もRTなどした結果、トラフィックを増やすことができました。
そこで気づいたのが「ユーザーは、オフィシャルの投稿で記事を読まない。誰かのシェアで記事を読むことが増えた」ということ。そこで「誰が発信することが重要なのか?」という疑問が生まれたんです。
2019年以降のホットリンクでは「認知の最大化」を目的とした運用を行っています。ホットリンクでは、公式アカウントを活用していない代わりにメンバーの個の発言や個性を大事にしています。
飯髙さん:満月メルマガやノミナーも認知の最大化の手段の1つです。「ノミナー」をやった日の関連ツイート数は400件超えます。そうしてユーザーが投稿した「ノミナー」というタグを見ることで「ホットリンク」を想起されます。
個人アカウントの運用は「生きるために呼吸してる」こと
飯髙さん:個人アカウントの運用は「呼吸と同じ」と考えています。自然な行為になると発信は楽になります。
ツクルバ高橋さん:「適当な投稿だとフォロワー数が伸びない」という話もありますが、どうでしょうか?
飯髙さん:個のアカウントの数自体には、あまり意味はないと思っています。なぜなら何百万フォロワーのアカウントになるのは無理ですが、数の世界になるとその戦いになってしまいます。
しかし実は質の方が再現性が高いし、価値も高いです。フォロワーが2,000人だったとしても、それが本当の友だちで、エンゲージメントが高いなら価値が生まれます。
スピーカートーク2:SmartHRたけべさん
たけべさん:これまで某アニメ→CAMPFIRE→SmartHRの企業アカウントを運用してきました。いまはBtoBサービスのSNSを運用していますが、運用の俗人化に悩むことがあり、CAMPFIREを卒業するときもノウハウ化が難しかったです。
ツクルバ高橋さん:運用が担当者個人に依存する場合がありますよね?
飯髙さん:SNSはセンスがすごく重要なので、再現性が難しくなりがちです。なので俗人化しないようにします。ただ、企業の発信数ではなく企業に対する言及数を取りにいく、つまり口コミの数を取りに行くことを大事にすれば、よほど企業の中の人が大きく変わらない限りは大丈夫です。
続けることで増した個の発信力
たけべさん:個人アカウントのフォロワーの増やし方ですが、バズるよりずっとつづけることが大事でした。ツイートし続けることでフォロワーは増えました。
たけべさん:公式アカウントでも、反響があったやり方を繰り返した結果、それがテンプレートになりました。そして、それは「自由な社風の会社に入りたい」という採用効果にもつながりました。
個の力を強くするヒントまとめ
飯髙さん:唯一、人に平等に与えられているものは時間しかありません。限られた時間のなかでは、「どんな目的でTwitterを使いたいか」がなく、ただツイートすることだけを目的にすると辛くなります。目的がない人に「1日10ツイートしましょう」と伝えても、実行できる人は多くありません。
もちろん、やめる勇気も大事です。しかし数の定義は重要。一定量をこなさいと理解が進まず、繰り返さないと再現性が生まれません。
たけべさん:自分のセメポイントを見極めると強いです。その上で「周りのフォロワーをどう巻き込んでいくのか?」も重視しました。
ツクルバ高橋さん:ツイートの内容とコーポレートブランディングがそぐわないときもありますか?
飯髙さん:企業アカウントの運用は、組織文化にも依存されます。ただ、その組織で炎上が問題になり、SNSが禁止になったとしても、そこにいる人は裏垢をやると思います。
「規制なのか?育成なのか?」は企業文化によりますが、これからオリンピックで情報が増えていくことを考えると、きちんと育成したほうがよいと思っています。
質問:2020年に増えてきそうな新しいSNSの使い方はありますか?
飯髙さん:わからないです…。でも間違いなくスポーツのつぶやきは増えます。ラグビーは盛り上がりました。それは裏側できちんと発信することのガイドラインが作られていたからでした。
質問:個人ブランディングで流行りそうなサービスとその理由を教えてください
飯髙さん:どういう立ち位置で有名になりたいのかによると思います。ファッションなら「TikTok」。中国で「KOL」と言うことが増えているように、場所から買うではなく人から買うことが増えてきました。中国では当たり前にTikTokでモノを買っている。
ただ、情報が拡散されるサービスは、唯一Twitterしかありません。それはRTの機能があるからです。
質問:最近Twitterの使い方、Twitterの雰囲気がよく分からなくなっています
たけべさん:最初は「日常を投稿」するのにTwitterを使っていました。いまは情報収集が多いです。Twitterで読み、拡散します。地震があったらテレビよりもTwitterを開きます。
飯髙さん:Twitterは4マスより情報が速いですが、フェイクニュースも伸びます。「ちゃんと情報のソースを取りに行けるのか?」が重要です。
自分のタイムラインじゃないものを見ると、違いが分かるようになりますね。色んな人のタイムラインを見るのは面白いです。出てくる情報が全然自分と違います。トピックに特化した別のアカウントを持っていると、まったく違う情報が出てくるのがわかります。
質問:最近どんどん情報がパーソナライズされ、新しい情報に出会えなくなってきています。意外性のある情報をどうしたら出会えますか?
たけべさん:タイムラインは最適化されてしまうので、その情報に詳しい人に直接聞きます。情報を持っている人を見つけるまでがTwitter、そこから先がオフラインです。詳しい人は、本当に好きなお店をツイートしないときもありますので。
飯髙さん:SNSは基本的に横の軸に飛びません。フォロワー数が多くても軸が違うと、その人の投稿を目にする機会は少なくなります。縦の軸で影響力を持っている人になれるのがTwitterです。
そして「ダークソーシャル」という動きもあって、オフラインやLINEで人に聞くことが意思決定に影響することが多いです。店にいく、物を買う情報は、オンラインよりオフラインの方が多かったりします。
これから企業も、その動きに注目しなくてはいけません。いま、人は情報を死ぬほど浴びていて、3日前のランチのことも覚えていられません。これからもう一度、マスがないときの「井戸端会議」に戻っていくのかもしれません。
マクルーハンが「手のひらはメディアだ」と言っていました。メディアは「情報が記憶される・共有される・アップされるもの」ではなく、「手に付けたときに良いか悪いか」ということを1965年くらいから言っています。
本日のワークショップ。学んだこと・攻めポイント・今後についてツイートしてみよう
ここでトークセッションは終了し、参加者がそれぞれ感じたことをつぶやくワークショップになりました。同時に抽選で、それをライトニングトークする時間となりました。
最後に、登壇者・参加者同士の懇親会が開かれました
懇親会の食事はパエリア!そしておやつもスナックミーさんからご提供がありました。チーズおかき美味しかったです。
みなTwitterをやっている前提なので「Twitter交換しましょう」と自己紹介がスムーズでした!
参加者の感想
―― 以上、イベントのレポートでした!
ツクルバ高橋さん、ホットリンク飯髙さん、SmartHRたけべさん、お疲れ様でした!
↓僕もTwitterやってます。