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19世紀の詩集

挿絵が美しくて手に入れた2ページ。19世紀に出版されたスコットランドの詩人トマス・キャンベル の詩集の一部でした。

“TO THE RAINBOW“  1848年

この詩集のタイトルは“TO THE RAINBOW(虹へ)“ です。

“その神聖なページに忠実に、 天は今もあなたの寿命を再建しているからである。その活字は、歳月を経ても色あせることはない、
人間に平和を最初に語りかけた”

挿絵画はウィリアム・ハーヴィーという木版画家です。精密で繊細な絵であることから木口木版と考えられます。木材で木口は輪切りにした際、年輪が見られる部分です。この技法は18世紀のイギリスで誕生した技法でそれまでの木版で使われていた部位に比べ木口は硬いため、銅版画のような精密な絵が描けるようになりました。

Gertrude of Wyoming: A Pennsylvanian Tale

こちらは『ワイオミング州のガートルード』というタイトルの叙事詩です。元々は1809年に発表されたようですが、『虹へ』と同じ詩集に収録されていたと思われます。

”この寂しい谷で、彼女は魅惑した。
花々の茂る昼下がりに;
彼女の頬は横たわり、雪のような腕は
松の木が生い茂る丘に:
そして、彼女の膝の上に置かれた一冊の本
彼女はシェイクスピア 自身と語り、微笑む、
そして、無意識の笑いを恥じ入らせたり、彼女の最も甘い涙を止めたりする侵入者を恐れなかった。”

この女性ガートルードが読んでいるのはシェイクスピアのようですね。挿絵があることで情景が思い浮かびます。

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