2014年ジャンプ43号感想(『Sporting Salt』新連載&読切『本当にはなかったし別に怖くもない話』掲載号)【今から10年前のジャンプ感想】
少年ジャンプ+創刊10周年なので2014年ジャンプ43号の感想です。
実は10年前から電子版も発売開始されていて、当時は紙派だった(そも支払方法が分からなかった)ので今回改めて電子版を買い直しました。電子版は今と昔では大分仕様が違うのですね。広告ページやメディアミックス紹介記事などがなく、完全に漫画のみで殺風景です。目次ページは巻末コメントもありません。(最初のほうに簡易にまとめられているだけ)
前後の流れを基本思い出せない漫画が多いので、感想というよりも雑多的な内容になることをご了承ください。ぼくは不定期で昔ジャンプ感想をやっているので昔からそんな感じです。といってもやるのは一体何年振りだろう…もう5年以上まんだらけで昔のジャンプを買っていないしなあ。
Sporting Salt
ぼくの中では切っても切り離せない呪いのような漫画です。いや自分から身を削った呪いに立ち向かって塩漬けになったようなものですが。この漫画について知りたい方はニコニコ大百科などをご参照ください。紙版と電子版どちらとも持っているくらいある意味好きな漫画です。
ネクロノミコンの異名を持つ所謂クソ漫画で知られる本作ですが、数年ぶりに読み返すとこの1話は「拙い」がしっくりくるなって感想です。控えめに言ってひどいけど、全力でブン殴ってくるストロングタイプではない。
作画は1話から驚きの白さだし、巻頭カラーは(>∀<)ってツラしているモブばかりだし、うるさいデッサン厨ではないぼくでも作画は違和感を感じるレベルです。
肝心の本編は「三角筋を叩いたらめっちゃ早く走らせた」は全くカタルシスを感じられないので全然盛り上がらない…いやこれのなにがすごいの?と甚だ疑問でコメントに困るんですよ。何故肝心の1話でこんなものを持ってきたのかもわからない…まあこの漫画のわからない要素はまだほんの序の口なんですが。
そんなわけで1話から打ち切りの波動がすごかったので案の定な結果になりました。だけどこの後斜め上の展開になっていくのは誰も予想できなかったでしょう。前作ラスボスがゴリラにボコられたりサンドバッグにブチ込まれたりするような猿展開です。1年経った今でも「ブループレイヤーって何だよ!?」と疑問です。誰か教えてくれよ。
もう1話から褒める要素は見つからないんですが、ただ惜しいところを挙げると主人公の塩谷くんの筋肉フェチなキャラってもっと面白おかしくできたと思うんですよね。今のぼくはムキムキでタフな子になったから筋肉に対する考えが昔から大分変わったのもあるので。正直ファッション気味な筋肉フェチっぽいんですけど、何かしらこだわりさえあったら良かったのになと。まさに塩で上手さを加味させるがごとく。
僕のヒーローアカデミア
最近完結を迎えたのが記憶に新しい『ヒロアカ』の第11話です。11話目なのに実質掲載順イッチバーン!連載初期から推されていたのは記憶しておりますが、もうここから人気を博していたのだなあ。
そんな人気を博すのも納得な見所さんが多い回でした。ハッキリ言ってこの号のアンケは本作に1位を選ぶくらいすごく良かった。連載当時も良い回だと感じられたけど、今読み直すとすごく良かったことに再確認です。
序盤の対人戦闘訓練の話(ヒーロー側とヴィラン側に分かれる)で、かっちゃんへ感情移入させるつくりが今回絶妙で「あーもーかっちゃん憎めないじゃーん、沼への導入じゃーん」と思うしかなかった。イキっていた奴の劣等感ってこんなにも面白くなれるんだなあと。もうひとりの主人公として注目したくなった瞬間です。
デクくんも「本当はOFAの力を使おうとせず勝とうとしたけど結局勝てなくてソレに頼った」「僕の力で君を越えるよ」という本音も人間味が溢れていてすごくいい。真摯にかっちゃんと対話してくれていますからね、読者のぼくも素直に耳を傾けたくなります。
あとびっくりしたのが「A組レギュラーの存在感が既にすごい」という事実です。
堀越先生のキャラデの秀逸さはまずデカいし、今ではすっかり当たり前のように見慣れて思い入れがあるし、今と昔では大分印象が異なりますが、少なくとも第11話は序盤なのに「いつものA組」ってメンツで全然モブなやつがひとりもいません。いや第11話は寧ろ新連載として見るならもう大分経った話数(連載開始2ヶ月経過)です。これくらいできて当然なのでしょうね、看板になるためには。
でも轟くんは「初登場時こんな子だったの?」とびっくりでした。体の半分に氷をまとってて当時からフレイザードと言われていた記憶があるのですが、なんか片目が改造人間っぽいのはあれ?こんなんだったっけな…?とにかく当時まさかオリジン組のひとりになるとは思っていなかったですね!
そしてラストはヴィランのみなさんが登場とヒキも強い。ジャンプの序盤はなるべくサクサク進めるテンポの良さがいつの時代も重要視されていますが、本作もその好例です。
情報量は多いけど渋滞していない、要は読みやすい。かっちゃんの葛藤に重きを置いたサブタイに因んでいるのもあるでしょうね。現に今回大ゴマはソレに費やしたので。
ワンピース
ドレスローザ編です。ドレスローザ編がもう10年前なのはもう聞き慣れた事実です。それよりローさんのオペオペってこんな奥の手があったんだ…といまさらになってびっくりしました。ワンピガチ勢ではないニワカ読者なのですっかり忘れちゃっていますね。なおこの回はローさんに悲しい過去…からのコラさん(コラソン)登場というヒキです。コラさん関連もいまいち覚えていない…
ドレスローザ編は…とにかくえらく長かったなあ…って印象です。バルトロメオさんの萌えキャラっぷりとギア4初登場くらいしか思い返せないですね。
でも今章のドフラさんはすごい好きなキャラです。敗北者となりインペルダウンにブチ込まれた後は人生謳歌している様子なのがすごく良い。すげえ楽しそう。敗北後に格が上がるのは稀によくあることじゃないですよ。
ハイファイクラスタ
『Fate』で言うならサーヴァントの固有スキルがアイテム(ラベル)化したのでそれで戦う漫画です。
この少年はソクラテス(SoCRaTeS)のラベルを持っているのでSCRTS。要するにTDN読みです。ちなみに主人公(この少年ではなくおっさんのほう)が佐々木小次郎の力を持っているのでSSK=KZRです。指摘したら淫夢厨ってバレるな…
TDN読みしか覚えていないので、改めて読み返すとよくある打ち切りバトル漫画の2話って印象です。戦闘描写は迫力がないし、今回「肝心なのは能力ではなく行動する自身」にスポットを当てた話なんですが、それは打ち切り漫画特有の「なんか良いこと言ったっぽい描写」で引っかからないです。ものすごく「ふーん…」って気分で読んじゃう。
打ち切り漫画は色々ありますが、これは他人事じみてて読んでいてスッと入ってこないタイプです。個人的にこういう他人事さを感じる漫画が読んでて一番つらい。惰性で読んじゃいますね。
暗殺教室
現在『逃げ上手の若君』を連載中ないしTVアニメが放送中、松井優征先生の代表作です。
殺せんせーの人間時代は「死神」と呼ばれていた男なのは覚えているのですが、今回の刺客がニセモノの死神なのは素ですっかり忘れていました。マジで誰だっけこいつ…たぶん鷹岡先生や銃うめえさんのような強烈なインパクトや変態要素がなかった(殺り甲斐がなかった)からでしょうか。
『暗殺教室』は今でも大好きな漫画だし、殺せんせーの最期は喪失感が半端なくて読んでておつらかったです。あんなにクッソかわいいいきものをころすだなんてとんでもない。でも生かしてハピエンにするのもカテエラですからね。ビタエンだからこその醍醐味があります。
トリコ
第2部・グルメ界編の序盤でしょうか。NEOという第三勢力が登場して、しかもその中には裏切り者がいて、今回ヒロインの小松がヤラレチャッタ!でもなんやかんやで生きてそう!
こんなところでマジで死ぬほうが呆気なくて有り得ないとはいえ、どうにかして復活しそうだなという先入観がどうしても出ちゃうんですよね。昔のトリコさんは腕チョンパされた後の蘇生過程をしっかり描いていたんですが。
ただ第2部は八王というやべーやつの一角にトリコさんが真っ二つにされたときは笑えるくらい絶望感と実力差を痛感させられたし、「これどうやって蘇生するんだよ!?」という好奇心がありました。
今回鉄平に殺られてもこいつにいまいちやべーやつ感が定まっていないから「どうせ生きているだろ」と思えてしまうのかな。
ハイキュー!!
10年前はTVアニメ1期の頃合いなのに全く時代を感じさせない漫画です。今年2月に劇場版が公開ないしジャンプ本誌に特別読切が掲載されたのもありますが、キャラ紹介コマで「あ~『ハイキュー!!』といえばこれ!」ってなれるマジ感がありました。
スポーツ漫画全般に言えることですが『ハイキュー!!』は週単位で読むと基本的に感想が書きづらいタイプの漫画です。ところが今回は書きやすい回でラッキー。
この回は春高予選の青葉城西VS伊達工業で、今回スポットを当てられた黄金川くんはおバカタイプだけどディフェンスの才能としては間違いなく本物で、あの及川さんを圧巻させたのが相当です。最後岩泉さんが「正直ちょっとスカっとしたな」と本音ぶちまけていたのはぼくも「確かに」と言いかけそうになりました。及川さんはなかなかわからせ甲斐がありますからね…!
ところでこの当時1,000万部突破ってすごいですね。調べてみると当時既刊12巻。アニメ化効果は間違いなくあったと思われますが、その時点でもう1タフ!ちなみに現在は6タフだそうです。
ジュウドウズ
現在講談社のコミックDAYSで『忍者と極道』を連載中の近藤信輔先生の第二の連載作品です。
そして今年編集長に就任されたばかりの齊藤さんが友情出演しています。なにせ当時は近藤先生の担当編集。いわゆるマシリト枠として作中登場です。当時から斎藤さんはよくモデルないしネタにされていました。『バクマン。』、『ヘタッピマンガR』、長谷川智広先生のあらゆる漫画…もうみなさん編集長のポテンシャル見出していません?
この『ジュウドウズ』も好きな漫画で、特に終盤にてラスボスが自分を産んでくれた親に頭を下げつつ感謝したシーンが人情深さと格の高さを示していて大好きなのですが、残念ながらおれたた形式で打ち切りになってしまいました。
ただこの3話を読むと打ち切りは納得で、作中における「柔道頭」がそこまでやべー競技には見えない、作中で盛り上がっていることに温度差を感じられてしまう(そこまで夢中に沼るほどなのか?と疑問)のが要因でしょうか。当時ぼくも「おおっ…面白そうかな」とノレそうであまりノレていなかった記憶があります。
トンチキバトル漫画らしく明らか人外キャラも出てくるし、ぼくが本作に望んでいたハッタリは用意されているのですが、面白さにはつながらない、いまいち吹っ切れていない。地味な印象です。
そんな本作に物足りなかったものはまさに現在『忍者と極道』で派手に提供されています。リミッター解除して大分吹っ切れるようになりましたね。
食戟のソーマ
このおっぱいでかいおねーさんだいすき!!!!
作画担当のTosh先生は画力はもうすごくて、老若男女問わずな描き分けも素晴らしいのですが、個人的にはいまいち抜けないタイプでした。エロにリビドーを感じられないからなのかな…すごく好きな絵なんですけどね。
でもこのおねーさんはすげーえっちで好き。賛否両論を呼んでいるいわゆる乳袋ですが、この人はコルセットタイプなので全然変じゃない乳袋だから超好みです。ぼくはもちろんめちゃくちゃ着衣エロに醍醐味を感じる派です。脱がないほうがえろい。つーか脱ぐのは基本ギャグです。
『食戟のソーマ』はこの頃が全盛期かなと思っています。
悪役(後に味方になる)の美作さんは高校生らしからぬおっさんツラのコピー系料理人だし、極悪非道なのですが、コピーの為にも努力を惜しまないのがすごく魅力的なんです。終盤まで格が下がらなかったし、いざ仲間としてやってくれるとテンション余裕でした。美男美女が多い本作においてものすごくイロモノキャラなのに。神出鬼没のストーカーなのに。
ところでソーマくん「俺だってこの一週間お前の事をずうっと考えていたんだぜ?」ってBLのかほりを感じずにはいられないのですがそれは。目には目をの要領とも言えますが、おまえはなにをいっているんだ案件くさい。
斉木楠雄のψ難
なんでも人気エピソード投票の結果、1位がツンデレおじいちゃんの話になったのでψ(再)登場!だそうです。
当時からこのおじいちゃんかわいいな~と思っていたけれど、今読み返してもやはりかわいい。あと若者のまねっこしているおばあちゃんも顔はしっかりおばあちゃんなのにノリノリな行動だけでかわいく見えるのがすごい。ギャグは安定して面白いけど、この回はほほえま感もすごくて読んでいて多幸感に繋がっています。
『斉木楠雄のψ難』は6年もの連載で神回もあればいまいち回もあったけど、全体的に高水準なギャグ漫画でした。
今総括してみると、この漫画は主人公の斉木くんが一番見ていて面白い。基本ツッコミ担当だしクールだけど、そのクールさを外すツッコミやリアクションがおもしれー子に仕上げてくれます。不定期連載時代や序盤はドライな子でそんな印象が根強かったのでギャップにもなっていますね。
あと本誌ならではの試みとして煽り文や前回のあらすじの遊び心が好きです。後者は前回どんな話だったかは知らないのに、短文だけで「一体なにがあった!?」的なカオスに見えてきます。印象的なフレーズを持ってくるケースが多かったんだっけ。担当さんも面白おかしく加味させたくなる熱意がほど魅力的な漫画なのは間違いないでしょう。
火ノ丸相撲
ねんがんの部員5人が集まったけど、明らか相撲に向いていない蛍くんは案の定いまいち。下手すれば数日後退部も有り得るのではないか…なんて不安は杞憂でした。
「望んできた以上はお客さんじゃねぇ。手を抜くのはあいつにも失礼なんじゃないかい?」と断言する火ノ丸くんがとにかくカッコイイ。見ていて気持ちのいい主人公です。今読み返すと高校生らしからぬメンタルしてるなあと思いますけどね!なかなかこんなこと言える子いないよ!
勿論お客さん判定をするしないは各々の判断。
だけど火ノ丸くんはガチで相撲で日本一を目指す子だし、1話はクソ野郎だったユーマさんが詫びを入れて入部したし、生半可な奴はまず入らないだろうガチ勢の空気感が整っているんですね。でもまだ部員が揃っていない状況で蛍くんが入ってくれたのは少なくとも相撲に興味を持ってくれた人がいたんだな嬉しさはあります。少なくとも冷やかしに来た奴ではない(全然そう見做すのはスゴイシツレイ)し、快く歓迎すべきでしょう。主人公を大物に見せつつ共感させる手法は見事です。
この後蛍くんがひとり特訓をやっていたのもこの子は大マジなんだなと素直に許容できる描写です。こういうのは下手な漫画の場合見ていて何も感じないファッション努力アッピルになるケースがありますが、彼の場合「がんばれ!」ってなります。他の四人と実力差は大きくかけ離れている分、この子はどう化けるのかも見所さんです。実際ダークホース枠です。
でもまさか第2部でああなるとは…とびっくりでした。結局蛍くんってチャラ男化してからどうなったんだっけ?相撲やめちゃったんだっけ?
ガチ勢とはいえ、部長は気遣い上手だし。決して雰囲気は重くないです。あくまで高校部活の範疇内。小規模な部活なのもひっそり感があっていい。それでいて彼らの中では大きな物語へと育むわけです。
BLEACH
来月よりアニメ第3クール「千年血戦篇-相剋譚-」の放送を控える本作。この回は第2クール終盤、零番隊VS陛下のくだりでしょうか。
零番隊が陛下にあっさりやられたのがガッカリ感が凄まじくあり、でも本作ならそういうのをやりかねないよなあ…という負の信頼がありました。この漫画はどうして悪い予感ばかり当たるんだ。
ところが昨年放送されたアニメでは原作では見られなかった零番隊の卍解が描かれ、それはもうマジのガチでドエレーヤベー代物。結局陛下はどうなったのか行方は分からず第3クールへつづく、な終わり方でした。
原作同様陛下に一転攻勢されそうだけど、原作で描かれなかった「零番隊の格」を補完してしてくれただけでも大分印象が変わります。やられても仕方ないか、という考えに切り替わってくれるでしょう。
ニセコイ
千棘と顔が瓜二つの異国の王女が登場する、なんだかものすごくアニオリエピソードっぽい異文化交流めいた話です。ぶっちゃけこの頃からネタ切れ感は否めなかった(新キャラガチャをしていた)のですが、短編エピソードで見るとなかなか悪くはない締め方でした。
うーむでも感想が書きづらい。悪くはないけど「まあ良い話でしたね」って感じの感想です。ラブコメ漫画は大抵そんなのが多いです。
『ニセコイ』は小野寺さんが天使なので好き寄りの漫画です。誕生日が同じなので一生擦れる自慢です。キムチの話はするな。ワシは今メチャクチャ機嫌が悪いんや。
銀魂
これは…そろそろ将ちゃんの命短しを覚悟な回ですね。いや当時ガチで死ぬとは思っていなかったですけど…
つまるところいよいよここからシリアス係数が濃くなる大大大長編突入です。ヘヴァンドロゴンに乗ったりするのでギャグ要素皆無ではないけど、完結した2019年までの5年間ほぼシリアス漬けだったのか…
『銀魂』は戦闘描写が何気に見応えある漫画なんですが、まあ…やっぱりシリアスが長いとダレちゃうなあって漫画です。だからこそ終盤は時折入るギャグがマジで清涼剤でした。
ところで空知先生はずっとチーズ蒸しパン転生生活を送らずそろそろ何かしら描いて欲しいのですが、チーズ蒸しパンの力によるものなのか今年12月開催の「銀魂展」で発表される第1話セルフリメイクの作画がメチャクチャ良い。明らかデジ絵になったからか、影のつけ方に色気を感じられます。というか画力めっさ上がっててびっくりです。じゃあ猶更新作が見たくなるじゃないですか!
ヨアケモノ
新選組を下敷きにした本作は『キングダム』みたいな導入からはじまり(バディが死ぬ)、『テラフォーマーズ』よろしく獣の力を借りて戦うバトル漫画です。今戦っているのは蛇の力を手にした岡田以蔵だそうです。
いまいち感想が出力できません。
前後の流れを覚えていないから仕方ないとはいえ、先述の『ハイファイクラスタ』のような登場人物に興味が持てなくて全体的にどうでもよさが漂っている回でした。歴史にあまり興味関心がないぼくでも新選組にはオッとなるのに。ところで沖田総司がイキっているくせに油断していたヤツなのをたった今思い出しました。
芝田優作先生はこの頃から作画は良いので、それを活かして現在『ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』の作画担当を大好評連載中です。作画は大変魅力的になったし、稲田浩司先生の絵を令和ナイズドさせています。
磯部磯兵衛物語
今月まで実写ドラマがWOWOWで放送ないしTVerで配信されていました。すごく出来が良かったのでもっと評価されてほしい一作です。
やれることが縛られる時代設定でありながら案外フリーダムな本作ですが、「一日の呼吸の回数を数えてみる」というクッソどうでもいい観点が大きなフックになっています。『Dr.STONE』の千空くんが三千年間秒を数えたみたいですね。
実はこの頃は二本立て(巻中・巻末掲載)でした。短いページ数とはいえ週に2本もネタを考えるのは相当大変だったでしょう。なので途中から一本立てになりました。
2本目のタイムマシンネタは実写ドラマ版だと令和へ一瞬タイムスリップするオリジナル展開をやっていました。そういえば原作も連載終了後に現代ワープする話がやっていたんでしたっけ。
本当にはなかったし別に怖くもない話
いきなりブラクラ画像載せてんじゃねーよと罵倒されそうですが、実はこれ『僕とロボコ』の宮崎周平先生の読切です。マジのガチで。
『僕とロボコ』はあまりにも怖すぎて単行本で修正されてしまったホラー回が秀逸だったのですが、この読切もいきなりこれが出てきて素で怖かったです。途中まではいつも通りのギャグテイストだったから、狙って読者を油断させてこれを仕掛けてきたと言えるでしょう。まさかこの時点で既に『僕とロボコ』に通じる要素があったとは…
周平先生は読切時代は絵柄が不快だのクソだのポセ学を継ぐ男だの、散々愚弄されていたのですが、逆張りに定評のあるぼくはこの頃から何気に注目していました。同年短期集中連載の『融合くん』はとりあえず当たって砕けろの企画性が面白くて好きでした。本作は…ギャグはイマイチだったとはいえホラー演出は素で怖かったので技術面で評価していました。
それから数年後『お約束のネバーランド』の連載を経て『僕とロボコ』でヒットしたのでやはりぼくは先見の明があったわけです(事後孔明書き文字)
こち亀
あべのハルカス販促回。
うーん………大阪回はいつも読み流しになっちゃうなあ。察しの通り大阪回は良い印象がない(いちいち東京との比較がヤだ)ので読むときはエネルギーを要されます。プレッシャーが毎度押し寄せるといいますか。実際今回最後に読みました。
三ツ首コンドル
さりげないパンチラ
ぼくじゃなきゃ見逃しちゃうね
この漫画は序盤こそはツッコミ所満載でマジでひどかったものの、中盤から持ち返してきて(ただこの回も面白いとは言い難い)、終盤は絶頂レベルに気持ちのいい伏線回収が素晴らしかったです。最終回ラストページの見開きの虹はカラーで出したかったという大胆な巻末コメントと併せて素直に「次回作に期待!」と声を大にして言いたくなるつくりでした。
その次回作『歪のアマルガム』も打ち切られたものの、そちらも終盤がすごく面白くてそこに行き届くまでが微妙だった、要はスタートダッシュさえ出来ていれば…と惜しくなれる作品です。
石山諒先生は現在月刊ガンガンJOKERで『龍とカメレオン』を好評連載中です。まさかのスクエニ系列への移籍にはびっくりでしたが、こちらは初回からスタートダッシュを仕掛けてくれて面白いですよ。
因みに本作は『ヒロアカ』『ヨアケモノ』と同時期に連載開始されたのですが、現在は三作者とも最前線で活躍されているのが少年漫画ティックな展開で胸熱です。実際1巻の帯に堀越先生が推薦コメントを寄せたくらいですからね。
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