「朝の過ごし方」 オリジナル・ショートストーリー
「朝の過ごし方」
赤城 春輔 著
久しぶりに、ビジネス街の喫茶店で朝食を取った。
スマホをいじりながらアイスコーヒーを飲み干すサラリーマン。
紳士的な初老の男性は、セットの目玉焼きを綺麗なフォーク捌きで口に運ぶ。
何年も勤めてきたであろう、二人のウェイターとウェイトレスは手際よく、テーブルを埋める勤労者達の合間を行き来し、熱いキッチンから朝食を運んでいく。
時折、言葉を掛け合う二人の息がピッタリで、朝から楽しそうで、観ていて気持ちが良い。
普段は家で朝食を取ってから出るのだが、
時々は、こんな清々しい喫茶店の朝を過ごすのも、気持ちが良い。よし、そうしよう。
店内の壁に掛けてある鮮やかな黄色い薔薇とマリーゴールドの絵画、これはどんな画家が描いたのだろうか。後で調べてみよう。
この流れてくる洋楽も気持ちが良い。聴いたことのある歌だからだ。確か、カルメンの女性の歌う歌だ。
ああ、テンションが上がってきた!
気分転換に早起きして、今日は、ここへ来て良かった。
何故なら、今日は、
不倫調査の結果を聞きに、朝から探偵に会う日だからだ。
完
皆さま、こんばんは。^^
今日は、ハッシュタグ企画の #朝の過ごし方 への参加の作品です。^^
絵が間に合わなくて残念でしたが(涙)、
今日、講習前に寄った喫茶店の雰囲気を観ていたら色々ネタが浮かんできたので、大変助かりました(笑)。
皆さま、黄色い薔薇とマリーゴールドは、人に贈ったら駄目ですよ~。^^
(私が行った喫茶店の絵は、違う花です。)
ご覧下さり、ありがとうございました! ^^
赤城 春輔