「変わらないもの」を支える「変わっていくもの」
こんばんは、皆さま。赤城 春輔です。^^
いつも記事を読んで下さり、スキを下さり、本当にありがとうございます!^^
今夜は 、 #コンテンツ会議 の記事です。
……すみません、先日の地域の会議の愚痴も含みます。(;ω;)
地域の公式・公開の会議に、公募委員で参加しています。只今2期目で4年目、今夏あと一回出席で任期終了です。
先日の会議で、還暦前後の同性の委員と私がバトルになりました。熱い委員達の議論で毎回定刻オーバーしているのを毎回何とか収めようとする議長の顔が『あっ、ヤバいやつだこれ…!((;∀;))』となってきたので、この時は折れました。
内容は地域の防災訓練の参加者の評価が微妙な事です。私は、内容は大事なものだけど、参加者への伝え方・運営の仕方をああいう風にこういう風に変えていくとどうでしょうと提案したら、「私達はこんな考えでこんな風に動いています!」と。
でも、私は言いたい……。
『公募委員を務めて4年、毎回同じ事が課題になって、パターン化した流れになっていないか?』と。
防災訓練の内容や意志は、変わらない大事なもの。
しかし、それを時代時代で変わっていく人々に伝えるには、伝える方法を時代の流れに合わして、工夫して、センスも合わして変えていかなければ、時代と社会の流れの中で暮らす人々なら、まず見向きもしてくれない。まず、入り口すら引っ掛からない。
人の心底や芯は、そうそう変わらない。
しかし、生活スタイルや働き方、道具も機械も、ファッションもカラーデザインも材質も、交通手段も、システムも、世界のグローバル化も、どんどん変わっていく。出生率や高齢者の増加等の国別・地域別における人口推移もスピードも。
だからこそ、変わっていく人々と社会へこそ、
「変わらないもの」を伝える為には、「変わっていく」支えが必要になってくる。
また論議の中で、災害発生時・直後には電話もメールが繋がりにくくなり、大事な情報が人々に届けにくい、という話に。大災害で、関係者や皆が心配したり安否確認で一斉に電話やメールをしたら連絡が繋がりにくく、また、災害によりラインに支障が出るときもある。
災害発生時・直後に、SNSが繋がりやすいという例も結構あった。デマ拡散等のデメリットもあったものの、メリットも勿論ある。
私の地域なら、例えば役所、医師会、障がい者・福祉・教育等々、関係の公式な団体が、SNSのアカウントを持っているなら、そこで公式発表で情報を流せば良いと思う。例えば医師会・医療関係なら応急処置の仕方や、消防関係なら火のもとの対処の仕方など。各種避難所の情報発信も良い。
「災害発生時に必要な情報を人々に伝える」という変わらない大事なものを最良に支える為に、「既存の情報発信+現在社会の状況に合った発信方法」が変わっていくものとして、新しいシステムも取り込める柔軟性が大事なのである。
人もどんどん変わってきている。特に興味ある事柄として、今の高齢者は本当に若い。30年前の同じ年齢の高齢者に比べたら本当に若い。
仕事柄幅広い年齢層の人々と接するけれど、
まず「変わらないもの」は、「老化」である。個人差はあるけれど、「その個人の若い頃からみれば、確実に老化はしている」のである。特に体力や病気に対する身体の状態など。
その背景を推測してみたら、30年前に比べて、テレビや本・雑誌等から健康維持の為の食事や運動の方法を学んだり、医学にも触れていたり、社会においても医療や薬、リハビリの仕方、国の制度も変わってきている。
また、テレビや雑誌で最近の若者のセンスやファッション、アート、芸能の話題にも触れて、芸能や世間に詳しい高齢者も増えてきている。
60代、70代ならスマホを使っている人数も増えてきているし、ガラケーの人でもスマホ程の機能は暮らしの中で使わないのと、複雑な使い方を覚えられないという理由で持たない人がいるが、実際に触れてみると、皆興味津々で触って指を動かして、色々試している。日常ではそこまで使わないだけで、意外に若者文化への興味は高いのだ。
恋バナも結構のってきてくれる。
街中では、エレベーターもエスカレーターも設置が増えてきて、電車やバスも路線数やダイヤが改善されてきているので、街中に出る高齢者も増えてきた。ジャニーズや郷ひろみさん、福山雅治さんのライブに行く高齢者も結構いる。
また、ヘルパーさんが来てくれる人なら、服を買う時に若いヘルパーさんが服選びのアドバイスをしてくれるので、服装も若くなってきている。
そう、若者の想像以上に、今の高齢者は若いのだ。
その変化に、未だ過半数が追い付いていないのが介護業界だと思う。固い先入観もまだ半分ほどに、根付いている。
私の周りの高齢者でも、「あそこには(デイケア含む)行きたくない。」という声を聞く時がある。
私も仕事で何回か訪れたけれど、「頑張ってカラオケ」という、言葉は良くないけれど、未だ「高齢者のお遊戯会」的な雰囲気があるのではないか。リハビリ運動も兼ねているけれど、やはり昨今の気の若い高齢者に合っていない部分も多い。
昨年日本公開でニュージーランド映画の、ドキュメンタリー映画(実話)、
「はじまりはヒップホップ」
という映画がある。
Youtube 「はじまりはヒップホップ」予告映像
https://youtu.be/7OdDlNHR4oI
これこそが、私の介護業界への理想で、私の介護関係の知人も良いテーマだと賛同してくれた。
舞台は、ニュージーランドの小さな島、ワイヘキ島。
小さい島の老人ホームで、若い女性のスタッフが島の高齢者達に希望と楽しみを持って生き生きと歩んでいってほしい、「みんなに日常から一歩踏み出してほしい! 」と、
皆で、「ヒップホップの世界最高齢のダンスグループになって、ラスベガスの世界大会で踊ろう! 」という目標を立てたのだ。
勿論、車椅子の人もいれば、持病の人、90歳以上の人、パートナーが病気を持つ人、渡航するお金がない人、パスポートがない人、過去に戦争や激動の経験した人もいる。
それをお互いに知り合って、話し合って、理解し合って、向き合って、一歩ずつ確実に乗り越えていく。スタッフも高齢者達も、彼らを支えて繋がり分かり合っていく若いヒップホップダンサー達も。
資金集めの為にメディアに出たり、オファーを受けたり、ニュージーランド内で活躍して、大会にも出場して、それらの多くの努力の末、ラスベガスの大会関係者と巡り会えて、彼らは実力を出しきり伝えきった。
そしてついに、彼らは、
2013年のラスベガスの大会出場への切符を掴みとったのだ!
メンバー全員が腰痛の手術の経験を持つことから、グループ名は、
「ヒップ・オペレーション・クルー、The Hip Op-eration Crew 」。
世界最高齢のダンスグループとして、ギネスにも認定されている。
これは、グループの活動を知ったアーティストからミュージックビデオの 撮影や楽曲提供のオファーが来て制作されたものである。
これがまた、カッコいい! センスは抜群で、車椅子の人だって活躍が素晴らしい! ぜひご覧いただきたいです。
Youtube 「ヒップ・オペレーション・クルーの実際のミュージックビデオ」
https://youtu.be/IvXxzI50cZg
90歳の人も車椅子の人も、皆誇りをもって踊っているのが、本当に素晴らしい。
Youtube 「ラスベガス大会出場 2013」
https://youtu.be/90sXcZwOSuw
この大会出場のあとも彼らは活動を続け、また自信をつけた彼らはそれぞれの夢にもどんどんチャレンジして、「生きてゆく事」を楽しんでいる。
これが、私の最高の理想である。
ラスベガス出場まではいかなくても、介護施設の中でファッションショーをしたり(マフラーやスカーフの巻き方を変えたり、帽子を少し崩して被ったり、左右違う靴下を履いたり、普段のヘアスタイルのセットを変えるだけでもイメージが変わってくる)、リハビリの運動を若い世代の流行りの音楽にのせて運動したり、そうすると、このドキュメンタリー映画の中でも若いダンサーが言っていたが、「自分達の文化を理解してもらえたのが嬉しい」と喜び、彼らヒップ・オペレーション・クルー達も最初は若者の文化に馴染めなかったが、だんだん馴染んで吸収していき、若者達と一緒に交流を楽しむようになって、絆ができていった。
これも、
「人との繋がりの大切さ」は変わらないもので、その方法は「進化して変わっていくもの」なのである。
また他の例では、 今は食が満たされ過ぎる時代で、人々は変わった料理を食べてみたいと思うし、
また、どこでも似たような国際交流イベントに在住外国人は慣れてしまって、何か目玉コーナーがないとあまり参加しようとしない。
新しいものに触れて知りたいという「変わらない」思い、それに応えて支えていくのは、社会と時代に合わせて「変わっていく」物事である。
地域の会議の最後に次期公募委員の募集の説明がされたので、
ちょっとやぞっとじゃ引き下がりたくない私はこう言ってやった。
「変わらないものも、変わるものも大切だ。若い人にも参加してほしいし、新しい風を入れてほしい。若い人に呼び掛ける方法には、こういうやり方も。あると思う。」と。(当日、敬語は使用。)
批判だけではなく、良い案が思い付いたら極力提案するようにもしている。
なぜならそれは、選ばれた人間の責任だから。
「変わらないもの」を支える「変わっていくもの」
、その重要性を言葉に込めて。
赤城 春輔