蝉の声はうるさくない?!
いきなりですが我々の生きる「本来の命」には何も引っ掛かりがありません。無条件で「呼吸」をし、無条件で「消化」する。円通であり、「円」そのものであると。
なので「道本円通」という。
その「道本円通」とは、
「本来この方、今まで長い事変わらずに、少しも変化なく、足し増しもない。我々の生きる世界というものは常に円通である。」
ということなんですね。
かの有名な松尾芭蕉が次のような詩をうたっております。
閑さや岩にしみ入る蝉の声(しずかさや いわにしみいる せみのこえ)。
夏場、ミンミンミンミン「蝉」がうるさくてしょうがない。
しかし、芭蕉のこの「詩」から言わせればその「蝉」のうるささは、むしろ「静かさ」だというんですね。
何かしらの引っ掛かりがあれば、確かに「蝉」の鳴く声は非常にうるさく、「騒音」になってしまう。
しかし本来「円通」であり、それは騒音でもなんでもないということなんですね。
この世界に引っ掛かりは何もない。引っ掛かっているのは常に自分の思惑なのです。
結論:
本来我々はそういった円通の世界を生きているという話。