海外駐在員のリモートワーク事情
こんにちは、はるさんです。私の勤める会社でも以前からリモートワーク環境が整っており、何らかの理由で出勤出来ないときはリモートワークが可能でした。
そんな訳でリモートワーク歴が比較的長い私ですが、最近はCOVID-19の影響もあって全社的に勤務形態が変わっているので、私の感じたことをnoteにまとめてみました。
余談ですが現地のみなさんは、リモートワークのことを“home office”と呼んでいます。”remote work”との言葉のニュアンスの違いは場所がどこかのようですが、今の状況だと“home office”の方が適切かもしれませんね。
リモートワークは管理力が向上する
まずは私が感じたメリットですが、チームメンバーの管理がやりやすくなったことがあります。
私は普段、タスクや共有事項の列挙(可視化)や、相手からの質問や相談に対するリアクションを早くして声かけのしやすい雰囲気づくりなどを心がけています。一方、自分が相手の立場だと細かく指示・管理されるのは仕事がやりにくくて嫌だろうなと思っているので、オフィスにいても頻繁な状況確認や細かい指示まではしないようにしています(状況や聞こえて来る会話などから状況を察知して声かけしたりはします)。
リモートワークでは言語外の情報に頼ることはできませんので、
①文字によるコミュニケーションが一層活発になる(チャットツール利用促進)
②本日の業務予定や報告を求める正当性が高まる(報告をお願いするコストが下がる)
③予定していた内容に対してのアウトプットで日々のパフォーマンス評価がしやすくなる
といったメリットを感じています。特に海外のスタッフ相手だと、日本式の管理(いわゆる報・連・相)は中々馴染みづらく手こずるのですが、何の苦もなく②を要求できることがとても良かったです。また、グループチャット上で議論が進むので、普段だと中々会話に入らない人でもコメントをきちんとしたりするなど情報共有スピードも上がりました。
リモートワーク時代の会議スタイル
私は元々会議があまり好きではないのですが、リモートワークのスタイルでの会議ではメリットを感じています。
業務中の相手の顔や雰囲気(忙しさ)が視覚的に分からないので、会議を依頼するハードルが少し上がります。事前にメッセージなどで調整が必要です。そのため、以下のようなことが起きて、無駄と思える会議はかなり減っています。
①(当然のことなのですが…)会議主催者側は誰が会議に参加すべきなのか、どれくらいの時間すれば良いのか考えた上で設定する
②会議によって、今週はメール(チャット)で済ませしょう、というパターンも出てくる
あと、日本人が多い会議で起きがちなのですが、会議前後の謎の会話(アイスブレイクにしては長い…)がだいぶ減ります。カメラ越しだと相手の空気感が若干ドライに見えるのでしょうか、早々に切り上げる方が多いです。
些細な相談事項が減る
もしあなたが話しかけやすい人であればあるほど、オフィスにいる時は色々な相談をされると思います。自分の領域外のことであっても、ググれば分かることでも、前メールしたよねってことも聞いてきます。
リモートワークだとこれもハードルが少し上がるので、回数が減って内容も洗練されたものが多くなってきます。
ただし、チャットで気軽に会話できるようになっている面もあるので、逆に小粒な玉が沢山飛んでくることも考えられます(あしらい方がより重要)。また、一見無駄に思える会話でも、新しい発想や自分の知識が広がるきっかけになることもあるので、この点は一長一短かと思います。
リモートワークのいまいちな点
今までメリットばかりを挙げてきましたが、いまいちな点ももちろんあります。
管理に関してはお互いの信頼関係がないと上手くいかないのではないでしょうか。これはリモートワークに限りませんが、相手が素直に話を聞いてくれる素地があって初めて、リモートワークのメリットを活かせるのだと思っています。
相手が何をやっているか見えないから・不安だから、とメッセージを送り続けたり、電話を繰り返したりしていると、むしろオフィスより効率が下がってしまうかもしれません。
また、Web会議に関しては参加者全員の回線状況やPCトラブルなどがネックでした。回線が悪くて上手く声が聞こえなかったり、参加に手間取って開始直後に余分な時間がかかってしまうこともありました。
他には、人によっては様々な事情でカメラ無しでWeb会議に参加することもあるのですが、表情が見えないことで理解度が測れない/本当に参加しているか不明/参加者ではなく傍観者になりがち、といったデメリットを感じました。普段より整わない格好でカメラに映るのは嫌ですが、そこは気持ちを抑えてさらけ出した方が上手くいきます(逆に、普段と違う一面が見れた気がして、私は親近感を感じました)。
そもそもリモートワークするときに忘れてはいけないこと
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大事なことは、そもそもリモートワークがハマるかどうかは個々人の業務内容・特性に依るため万人に適用出来るわけではないということです。
弊社でも、情報管理上リモートで仕事ができない、普段使っているソフトウェアが負荷の高いものでとてもリモートでは動かせない、お客様と直接会わないと仕事が出来ない、などの理由でリモートワークが出来ない・効率が落ちるケースも勿論あります。
このあたりは何か新しいソリューションがあれば良いですね。
また、各人の成熟度や性格で仕事の成果もだいぶ違います。PCを長時間立ち上げていないように見える人、集中力が続かない人、仕事とプライベートの区別が出来なくなってしまう人…。
このあたりは、評価の仕組み・オフィスでのフィードバックコミュニケーション・パフォーマンスに対する考え方など、リモートワーク以外の仕組みや取り組みで、上手くコントロールしていかないといけないですね。
私の率直な気持ちとしては、リモートワークは画一的な導入の難しさは感じますが、上手く付き合うことで新しい働き方の可能性があると思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。