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予防歯科で歯医者恐怖症を克服!

#いい歯のために

「芸能人は歯が命」なんてキャッチフレーズをよく耳にしたが、昨今は芸能人だけでなく野球選手やアスリート、我々一般人も子どもから大人まで歯科矯正、ホワイトニング、インプラント、審美歯科と自分の歯に対しての意識がとても高くなっているのを感じる。
見かけの美しさだけではなく歯の健康は身体に及ぼす影響が大きいことから歯の大切さを認識してきたからだろう。

しかし長い間、歯医者恐怖症だった私は自分の歯を直視せずに現実から逃げてきていたように思う。
50年も前の話だが、まだ小学校低学年の妹が虫歯の治療で歯医者に行った際に妹が大泣きし暴れた為、足を紐で縛られたことがあった。
そんなことをされたら余計に怖いと思うが、田舎のおじいちゃん先生も助手のおばさんも必死だった。
私は口を開けて何をされるか分からない恐怖が子どもの頃からずっと消えず、「キーン、ガガガー」の音を聞くだけで逃げ出したくなり、大人になってもずっと歯医者は怖い所だった。


そんな歯医者恐怖症だった私が、涼しい顔をして笑顔で今年最後の歯科検診を終えてきた。

3ヶ月ごとに歯科衛生士さんが歯と歯茎の状態を隅々まで丁寧に確認して虫歯や出血など特に何もなければ歯石を取り除きフッ素を塗りピカピカに仕上げてくれる。
特にホワイトニングを施しているわけではないけれど、白さが一段階上がっているのが嬉しい。
今回も検診の終わりには「よく磨けてますね。
歯の裏側は磨きにくいですが1本1本汚れを吐き出すように磨いて下さいね。」
と担当の歯科衛生士さんがアドバイスをくれて、歯ブラシを一本プレゼントしてくれた。
コンパクトなブラシがとても磨きやすくて私はいつもこの歯ブラシと通販で購入した音波歯ブラシを併用している。

私の担当の歯科衛生士さんは最初に私が歯医者恐怖症だと伝えた時から穏やかに私の不安を受け止めてくれて、的確な言葉で私の緊張を解し処置してくれるので回を重ねるごとに私の恐怖症は薄れて今では検診に行くのが楽しみなほどだ。
彼女の柔らかい声と言葉遣いがとても落ち着く。良い相性の歯科衛生士さんに担当になってもらえたことも通い続けられてる大きな要因だと思う。有難い。

60歳手前になっても歯医者が大の苦手でずっと歯医者恐怖症だった私は、今の歯科医院に出会うまでは数年に一度、歯が痛くなり我慢できなくなってはどこかの歯科医院を受診して、また何か症状が現れるまで4.5年はほったらかしというスタンスだった。

歯石も溜まり、知覚過敏もある自分の歯に劣等感を抱いて生きてきた。
歯医者さんに自分の歯を見せるのも恥ずかしかった。
真っ白で美しい歯並びの人が口を大きく開けて素敵に笑う姿に憧れていた。


去年の夏ごろだったか、奥の歯茎が腫れてズキズキ痛み、近所にわりと最近できた新しい歯科医院をネットで予約した。
当日でも予約可能だったのと、ホームページを見て検査機器が最新のものと書いてあり予防歯科に力を入れてを入れているということと院長が口腔外科医だというのでこの医院に決めた。

ドキドキしながら受付をすると「院長が診察しますから中へ入ってください。」と早速診察室へ通された。
先ず腫れの原因である「親知らず」を抜いた方が良いということと、その後、歯周病の検査と治療をしていきましょうということだった。
この時は歯周病についてはあまり深くは理解していなかったが、後に詳しく説明してもらい私の歯に対しての意識がすごく変わった。

腫れを治める為の抗生物質と痛み止めを処方してもらい親知らずを抜くのは1週間後になった。
「親知らずを抜く」なんて、、歯医者恐怖症の私にはとても気が重くなったが、院長は非常に爽やかに明るい調子で「この親知らずなら一瞬で抜けちゃいますからねー!全く心配いりませんよー!安心してお任せくださいね〜!」と言って微笑んだのだ。
心の中で「本当に大丈夫か?この先生、軽くないか!?」と思ったが、実際は院長の言う通り本当にものの数秒であっという間に抜けた。

昔々、大学病院の口腔外科で親知らずを抜いた時はなかなかの大ごとだったことが私の頭の中にずっと残っていたので驚いた。

しかし私にとって問題はこの親知らずではなく、歯周病が進んでいることだった。
数年前にも歯周病かもしれないと言われたような記憶があるが、特に治療の提案もされなかったし歯周病についての知識もなかったので長い間放置していたのだ。

歯茎の腫れや出血の検査、CTの検査などを行い、顕微鏡で私の口の中の歯周病菌まで見せられた。
確かに歯周病菌がいた。実際見るとショックだった。
歯周病菌は歯を支える骨を溶かしてしまい歯がグラグラして遂には抜けてしまうことや、歯周病菌が血管から全身にまわり色々な病気を引き起こすとても怖い菌だということを知り、私は腹を括って治療する気持ちになった。

麻酔をして歯茎の歯周ポケットに溜まった歯石を取り除いてもらう治療をうけた。
今更ながら歯ブラシの使い方を細かく指導してもらってからは60代、70代とこの先ずっと自分の歯を大切にして行こうと日々歯のケアを頑張っている次第だ。
歯を一つ一つ丁寧に磨くことはもちろん、歯間ブラシやフロスを使って食べカスが溜まらないように注意することが大事だ。
年と共に歯茎が痩せて、歯と歯の間に食べカスが詰まりやすくなっているので食事ごとに念入りに歯磨きをして口の中を清潔に保つことをとても意識して生活するようになった。
鏡で口の中を確認しながら歯磨きをしたり、フロスを使って汚れを落とすのは面倒だと感じることもあるが、あのウニョウニョと動く歯周病菌を思い出すとおざなりにはできない。

私はこうして日々自分の歯と向き合って、口の中を清潔に保つことを何より大切にするようになった。
髪の毛を艶やかにケアしたり、肌のシワやたるみ改善に美容液を塗ったりすることと同じくらいの情熱を持って一生懸命に歯磨きをするのだ。

今のように3ヶ月ごとに歯医者に通っているとものすごく悪くなる前に治療が可能だし、小さな違和感も伝えやすいので予防歯科は本当にオススメだ。

8020運動というのを聞いたことがあるが、
80歳で20本の歯が残っていると何でも美味しく食べられるそうだ。
食いしん坊の私はいつまでも美味しいものを美味しくいただくためにも自分の歯を大切にしたい。

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