【読書記録】大学生が『何者』読んでみた。
どうも、はるぽんです。
今日は朝井リョウ著の『何者』を読んでみたので、感想を書いていきたいと思います!
※ネタバレあるので、見たくない方は回れ右でお願いします🙇♀️
最近なにかと就活について意識する機会が多く、直木賞受賞で映画化もされたこの作品を是非読んでみたいと思い、お馴染みの大学図書館で借りました笑。
あらすじは
就活まで演劇をしていた洞察力が高い主人公
拓人。
拓人とルームシェアをしており、バンド活動に勤しむいわゆる陽キャの
光太郎。
光太郎の元カノで留学をしていた瑞月。
純粋で大人しめ、拓人が片思いしている。
意識高め系女子、理香。
インターン、留学など就活で生かせることは全てやっている。隆良と同居している。
就職活動に批判的だが、隠れて就活したりする自分は他とは違う系男子、
隆良。理香と同居中、チノパン履いてる系男子。(初期)
拓人とともに演劇のサークルに所属していたが、自分の劇団を立ち上げるべく大学を辞めた銀次。
よく拓人が銀次が立ち上げた劇団の批評掲示板を見ている。
理系の院二年生で拓人のバ先の先輩、サワ先輩。
拓人が家に入り浸り、懐いている。
が登場人物で、彼らの就活をメインにした人間模様のあれこれといった感じなのですが、
まあ、朝井リョウさんの人物描写力がエグい!
就活生である拓人、光太郎、瑞月、理香、光太郎が5人で話す場面が多々あるのですが、朝井さんこの中に混じってたでしょ!??ってぐらいリアル。これ、ホントにフィクション?ってなる。
特に、瑞月の内定が決まった後の
理香の女子特有の嫌味な感じや、
光太郎の一見無邪気なんだけど、茶化す雰囲気
とかがもう、リアルすぎて自分もその輪に放り込まれたような気分になりました。
多分、読まないと伝わらないと思うし、この雰囲気感じるだけでも読む価値あると思うんで、是非手に取ってみて欲しいです笑。
それから、1回目に読んだときは拓人は冷静キャラなのかな〜と思っていたんですが、結末を知ってから再読してみると拓人の語り口調がどうも気に障る感じがしてすげぇ!と思いました。(訳:朝井さんのこだわりに感動しました。)
冷静な口調なんだけど、斜に構えてるというか捻くれてるというか。
心の中で余計な一言が多い感じで…
にも関わらず、相手に本当に伝えたいことに蓋をしてしまって言いたいことが言えない。
客観的に読んだら
拓人ホンマやなやつだわ〜
こりゃ就活通らんで!
と思いそうだけど、語り手が拓人なので読んでいくうちにどこか彼に共感してしまう部分があって、だからこそ思いっきり拓人をダメなやつと言えない。
ラストのシーンも「うん、そうだよね〜てか自分もそういうとこあるわ〜…」ってなってしまう感じ。
他人の就職先がブラックか検索掛けてしまうところとかめちゃリアル。
(私も性格拗れてるだけか?笑)
また、読み終わった後に
″それであなたは?就活上手くいきそう?どうだった?″
と無言の圧力がある感じがして震えました…。
最後に私が特に印象に残った台詞を引用して終わろうと思います。
瑞月から隆良への言葉で、私にとっても深く刺さる言葉でした。
隆良はラストでこの言葉を受け止めているように感じられたので、そこが良かったなあと思いました。
これは理香から拓人への言葉で、理香が最後遠慮なくズバズバ言ってしまう場面ですね。根がお互い拗れてる者同士だからこそ、理香の言葉は響いていたように感じました。
最後は拓人の面接シーンで終わるんですが、前向きにみえるような雰囲気を出しつつ、あまりハッピーエンドには向かわなそうで朝井さああんとなりました笑。
この作品はなんだかんだ今読んで良かったのかなと思います。(就活に差し掛かる前に)
正直、就活生になってからこの本を読める勇気が私にはないです笑。
視点も変わって面白いかもしれないけど…。
鋼のメンタルになっていたら読もうかなッ笑。
感情爆発の、語彙力ヨワヨワ読書記録でした!!
ではでは、次の記事でお会いしましょう👋
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