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『資本主義の家の管理人』~市場化した社会を癒す希望のマネジメント 連載概要

行き過ぎた資本主義会社に生命を吹き込む、新しいマネジメント論


<目次> 

はじめに  発端 ~『歴史の終わり』と市場の時代の始まりhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/n8e979eadaa67

序 章     傾いた資本主義の家 ~自由を市場に買いに行くhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/n2a3a137d1c21

第一章  見ることと考えること ~ガラスの窓が見える鳥https://note.com/haruo_iwasaki826/n/n7572daa30ace

第二章  企業活動の全体像 ~利益は何のためにhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/ne704b63e299f

第三章  フィクションとしての会社 ~目に見えない大切なものhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/na6393c70621d

第四章  事業と経営 ~時を告げるのではなく、時計を作れhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/n7aa4ca92749b

第五章  人はなぜ働くのか ~3人のレンガ職人とメキシコの漁師https://note.com/haruo_iwasaki826/n/nef0347b24e22

第六章  組織を動かす2つの力 ~普遍的な重なりを作るhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/ne764e2cc8911

第七章  資本とは何か ~貧しい資本主義、豊かな資本主義https://note.com/haruo_iwasaki826/n/n4e07f238eb70

第八章  マネジメントと正義 ~市場では買えない人間社会の基礎構造https://note.com/haruo_iwasaki826/n/n2e6bbb59317a

第九章  自由と連帯の交差点 ~マネジメントが紡ぐ人間の誇りhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/n2a251683421a

第十章  コッホの雪片と最初の正三角形 ~個人と世界の美しい関係https://note.com/haruo_iwasaki826/n/n6eac39cf1260

終  章    資本主義の家の管理人 ~ベンチマークとしての        
     ブルネロ クチネリ、パタゴニア、石見銀山群言堂グループhttps://note.com/haruo_iwasaki826/n/n3c1226678b29

あとがき 個人的な記憶 ~市場の時代と歩んだ40年https://note.com/haruo_iwasaki826/n/n25d9bcfa154e


<全体要旨>

  • 社会の市場化が進んだこの40年は、マネジメントが失われた時代だった。「豊かな資本主義」の実現に向けて、企業のあり方とマネジメントの役割を再定義する。

  • 富の偏在や格差の拡大、地球環境の悪化、蔓延するハラスメントや心の病など、市場に傾いた社会の歪みを治癒する「希望のマネジメント」を提唱する。

  • 市場の計算を補正するのは人間の判断であり、マネジメントはその判断の仕事を担う。それは「見ること」と「考えること」から始まる。

  • マネジメントの対象である、会社、組織、労働、資本、自由、正義、個人と社会について、見えない部分も含め、均衡の取れた視座を獲得しなければならない。見える世界が変われば、行動が変わり、世界が変わる。

  • 会社は「資本主義の家」であり、マネジメントはその管理人である。管理人の仕事は、所有することではなく、手入れをすることである。私たちは誰もが「資本主義の家の管理人」なのである。

<著者略歴>

総合商社で香港、イタリアに駐在し、グローバルな組織経営や事業投資に当たる。30代初めに労働組合の委員長として、バブル景気を追い風に過去最大の賃上げを実現、徹夜で海外給与の改定に当たる。58歳で非上場の中堅オーナー企業に転職、良い会社と良い経営について思案の日々を過ごす。その思いから62歳でHOP株式会社を設立。ベンチャー企業や第二創業期の企業を対象に「強く、美しい会社」創りに取り組んでいる。
人と組織の学校「人事の寺子屋」を主宰。100名を超える卒業生が幅広い領域で活躍している。
訳書に「人間主義的経営」(ブルネロ・クチネリ著、クロスメディア・パブリッシング)がある。

<構成>

  • 本書の要旨(社会の市場化、マネジメントの役割、「資本主義の家の管理人」の意味)を説明する。(はじめに)

  • 市場化がもたらした社会の歪みを指摘し、マネジメントの役割の再定義が必要であることを論じる。市場の自由とその限界を考察し、社会の均衡を保つための新しいマネジメントの視点を提案する。(序章)

  • マネジメントの出発点として「見ること」と「考えること」の重要性を指摘する。視点を変えることで対立を調整し、見えないものを意識することが、適切な判断と行動を導く鍵であると説く。(第一章)

  • 企業活動の本質を「目指す世界の実現」と定義し、利益はその手段であると主張する。企業は社会や自然の資本も活用し、持続可能な発展を目指すべきであると述べる。(第二章)

  • 会社は法的なフィクションであり、法律や財務報告書だけではその全体像を捉えきれない。会社の見えない価値と機能を考察する。(第三章)

  • 発明と事業、事業と経営の違いを明確にし、ローマ帝国の事例を引き合いに出して、長期的な視点に立った持続可能な経営の重要性を強調する。(第四章)

  • 働く意味を探求し、労働が個人と社会に与える影響を考察する。仕事を通じた自己実現と社会貢献の重要性を強調し、働くことの本質を再考する。(第五章)

  • 組織には遠心力と求心力が働いている。普遍的な重なりが2つの力を支え統合する。分業の仕組みと個人の強みを活かすことで、組織は機能し発展する。(第六章)

  • 資本の概念を再定義し、資本の多様性とその活用方法について考察し、貧しい資本主義から豊かな資本主義への転換を提唱する。(第七章)

  • 市場では買えない「正義(Justice)」の実現がマネジメントの役割であると主張する。人間社会の基礎構造を支えるマネジメントという仕事の重要性を論じる。(第八章)

  • 自由と連帯の実現がマネジメントの課題であると述べる。マネジメントが紡ぐ人間の誇りが社会を持続的に発展させると主張する。(第九章)

  • 個人と社会の美しい関係を幾何学的な比喩を通じて考察する。個人の行動が社会全体に影響を与えることを指摘し、社会における個人の重要性を強調する。(第十章)

  • マネージャーを「資本主義の家の管理人」と例え、具体的な企業経営の事例を通じてその実践方法を示す。ベンチマークとして、ブルネロ クチネリ、パタゴニア、石見銀山群言堂グループを紹介する。(終章)

  • 著者の個人的な経験と市場の時代の変遷を振り返り、読者に希望のマネジメントの実践を呼びかける。(あとがき)






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