おかあさんラジオ vol.133 〜忙しくても子どもにしてあげられること
おかあさんラジオ、Webマガジン「おかあさん新聞」はシンガーソングライターであり3人の子どもたちの子育て中の山口春奈が子どもたちとの日々をエッセイやポッドキャストのエピソードで公開しています。
子どもたちが大きくなったときに「お母さん、どんな思いで子育てしてたんだろう?」そんなふうに子どもたちに振り返ってもらえたら嬉しいななんて思いながら、かれこれ6年近く子どもたちとの日常を記し続けています。
極めて個人的な子育ての記録ではありますが、興味のある方はぜひ読んでい
ただけると嬉しいです!
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昔に比べて、共働きの家庭はうんと増えてきたように思います。
どうしてもお仕事などをしていると、時間の流れ方が大人主導になりがちだし、忙しくて子どもと過ごす時間が周りと比べて少ない…そんな罪悪感や引け目を感じたりしている方も、いらっしゃるかもしれません。
私も、忙しい時、どうしても預かり保育が長くなって、
子どもが帰り道クタクタで寝てしまったり、「あそぼ〜」という呼びかけに
「ごめん、ちょっと待って〜」が増えてしまうと、
一日の終わりに寝顔を見ながら、「あぁ、またやってしまった…」と
なんとも言えない苦い気持ちになることがあります。
確かにお仕事をしていると、一緒に過ごせる時間は減ってしまいますよね。
かけてあげられる手間暇も、お仕事をされていいない方に比べれば少ないかもしれません。
でも、「心」はどうでしょうか?
たとえ忙しくても「今日も元気で過ごしてくれますように」と、心の中で通勤途中に思い浮かべてあげることはできます。
そうやって子どものことを、離れていても考えてあげている時間を少しでも持っていると、不思議なことに家に帰ってから、「今日どうだった?」と夕食を食べたりしながら、子どもを感じるための「アンテナ」が自然と敏感に働きます。
一日の時間の中で、子どもを思い、子どもに意識を向け、子どもに「大好き」を注いであげることは、実は一緒にいても、いなくても、できることです。
たとえ自分が思うように手をかけてあげることが難しくても、私は子どもを愛情いっぱいに育てることはできると思います。
そして、子どもとゆっくり過ごすことができる人はたっぷりと時間があるからこそできることを、与えてあげたらいいのだと思います。
自分の子育てと、誰かの子育てに優劣をつける必要なんてありません。
それぞれの事情の中で、できることを、心を込めて子どもにしてあげること。
それこそ、子どもにしてあげられる世界でたったひとつのプレゼントです。
お仕事をしている方は、しているからこそ見せられる背中があり、
していない方は、していないからこそ見せてあげられる背中があります。
どちらがいいわけでも、どちらが悪いわけでもなく、
どれも子どもにとっては、ママ、パパが一番!なのです。
だから、心からそう信じてついてきてくれる子どもたちに、私も不完全なりに、自分が持っているベストオブベストの愛情を、忙しい中でも差し出してあげたいな、と思います。
忙しくても、これならかけてあげられる、というものがきっと心だけではなく、みなさんもそれぞれ自分なりにあるかもしれません。
そんな自分なりの「何か」をどうか自信を持ってプレゼントしてあげてくださいね
山口春奈
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子育てWebマガジン「おかあさん新聞」は2019年から発行してきた「おかあさん新聞」のWeb版です。 現在はポッドキャスト「おかあさんラ…
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