アキ・カウリスマキ「枯葉」を観て
お待ちかねの映画「枯葉」をやっと観る事ができました。
どれ程お待ちかねだったかというと↑に書いた通りです。
ユーロスペースは平日にも拘らず、料金が安いサービスデイのせいもあってか私の席の両隣も埋まりコロナ前の盛況を取り戻したかのようでした。
これから先はネタバレありますので、まだご覧になっていない方はスルーしてください。
まず、主人公の女性がかけるラジオからは日本語の演歌のようなものが流れてきます。監督の日本へのオマージュなのかどうかは分かりませんが、少なくとも私が知っている曲ではないし、今日本で流行っている曲でもなくて続けて放送されるウクライナ戦争のニュースがなければ、ラジオは古いし、いつの時代か錯覚するところでした。
とここで、強力な記事を見つけてしまった!私の言いたいことを全て代弁してくださっている。と言って他人様の記事を貼り付けておしまいという姑息な手を使うことを覚えてしまい、いかん、いかんと思いながらもつい楽な方へ走ってしまう悪い癖です<m(__)m>
この記事を書かれたインウェイとスオイさんによると日本の曲は「竹田の子守唄」だそうです。
ということで話題を変えてカウリスマキの過去作「浮き雲」について調べた事を書いてみようと思います。というよりは、監督がリスペクトしている小津作品には「浮き雲」という題名の作品は無いので、多分成瀬巳喜男監督の映画「浮き雲」をオマージュしていると思われます。U-NEXTの1ヶ月無料キャンペーンに登録して観てみましたが、救いようのないくらい暗い映画でした!敗戦直後のまだ日本が貧困に喘いでいた頃の不倫恋愛劇で、森雅之演じる女性関係にだらしないダメ男と、その男とどうしても別れられない高峰秀子演じる女の物語です。
小津監督も絶賛したという名画らしいけどハッピーエンド好きの私には不向きでした。
これに比べると、カウリスマキ作品の方がずっといい。適当にユーモアも入っているし、ダメ男たちはアル中で、ぎこちなくても恋愛には真面目に向き合うし、不倫はしない。
監督は日本版「浮き雲」のどこに影響を受けたのでしょうね?と言って日本版へのオマージュだなんてどこにも書いてなかった事にハタと気が付いた!題名がたまたま同じだけで私の妄想なのかもしれません。
監督に聞いてみないと分かりませんが、もしそうだったらごめんなさい。
話は変わりますが、U-NEXTに短期間入会したお陰で、古い名画を沢山観る機会に恵まれて「去年マリエンバードで」もウン10年ぶりに観る事が出来ました。主人公の女性のシャネルのドレス姿が相変らず素敵過ぎてよじれる❣
「気狂いピエロ」も「若者のすべて」も入っていたし、まさに宝庫でしたが…月¥2900とお高い!アマゾンプライムなら品揃えは劣るけど、年¥5900で宅配便は送料無料、映画は見放題(新作は¥500位取られる)となるとどちらを選ぶかは自明で泣く泣くU-NEXTを解約したのです。解約手続きも結構面倒くさかったので、またキャンペーンやってるけど、もう入りません。
アマプラでもU-NEXTでも、カウリスマキの過去作品は殆ど観れますよ。
「浮き雲」はハッピーエンドなので安心して、お楽しみください♪
おしまい