ヘム鉄と非ヘム鉄
体内での「鉄」の必要性って
本当に多岐にわたる。
栄養生理学を学んでいると
ここでもあそこでも。
「お前もか・・」と、思うわけですが・・・
鉄足りない(鉄欠乏貧血)
↓
じゃ、サプリ飲もう、これとろう
だけでは上手くいかないことも多いし、
鉄は諸刃の剣で注意しなければいけないことも多い。
鉄は、細菌や植物、
動物などあらゆる生き物に必要。
鉄欠乏症は
世界的に見られる栄養問題のひとつです。
国策が取られている国も多いのですが、
日本はこの面(健康)では後進国ですから
自分自身で気にしておく必要があります。
軽い鉄欠乏症状態でも、実はうつ病などと
関わることが知られるようになってきました。
栄養素の鉄には2種類あります。
「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」
肉や魚など動物性の物は「ヘム鉄」
ひじきやほうれん草、プルーンなどの
植物性の物は「非ヘム鉄」
吸収率はヘム鉄の方が断然良くて、
非ヘム鉄の5~6倍良いとされています。
非ヘム鉄の吸収率は非常に低く、
吸収されるときに活性酸素を出して
粘膜を攻撃してしまいます。
また、一緒に食べる物に影響されやすいです。
吸収経路が違うから。
ヘム鉄は専用の玄関があります。
非ヘム鉄は他のミネラルと同じ玄関です。
鉄剤を飲んで胃がむかつくのは非ヘム鉄。
非ヘム鉄は取り込まれる時に
鉄が変換されるのですが、
ここがむかつきや胃痛に。
病院で処方される薬としての鉄は「非ヘム鉄」です。
鉄はミネラルです。
人間の体は微妙な割合で
ミネラルバランスが保たれています。
鉄だけを大量に摂取すると、
亜鉛や銅の吸収が妨げられてしまいます。
(拮抗作用)
鉄を運ぶタンパク質の船(トランスフェリン)
この船に乗るために銅が必要。
亜鉛はヘモグロビンの合成に関係します。
これらのミネラルは一緒に摂るのが理想です。
鉄欠乏があるからと「鉄」だけを大量に入れるのは
危険でもあるし、ミネラルバランスが悪くなります。
これら全てを合成するのに「鉄」が必要。
心の不調にも直結する鉄欠乏。
自覚がないから放置、はせずに
なぜ不足するのか?(ここが一番大事!)を探り
どんなものをどんなふうに摂取するか?
を考えて対処しておきたいものです(^^)
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