10夜◇弓はりの月に外れて見し君の~西行法師
弓はりの 月に外れて 見し君の
やさしかりしは いつか忘れん
(意訳:いつか見た、弓張りの月に照らされたあなたの姿、この上なく優美でありました。生涯わたしの心に焼きついて、忘れることはないでしょう。)
西行法師 山家心中集
永遠をとじこめた雫。
ひとたび口に含めば、その瞬間に、すべてが溶けていることを知る。万感ここにありと。
ふと見渡せば、我が身は果てしない黄金の輪の上にあり、気がつくのである。
永遠とは、どこまでも続く線ではない。始まりも終わりもない、巡りめぐる円..なのであろうと。
生涯を捧げた愛。
それはこの光の中で見た、至上の美の瞬間に、凝縮されているように思う。
目にうつる美しさとは、自らの愛情、そのものであるから。そして永遠は、一瞬に宿る。
ときを越えるほど想いは重層的に深まり、命を終えたあとも、姿をかえて朽ちることなく光を放ち続ける。
永遠の愛の世界へ、導いてくれるうた。
その名は「 CH.D'YQUEM ( シャトー・ディケム ) 」
世界の頂点に君臨する、貴腐ワイン 。