ドキュメンテーションをみた年少児の様子
保育ドキュメンテーション、いろいろなところで「いいよ」と見たり、聞いたりするけど、今の保育園では誰もやっていない。それどころか多分市内の公立園で取り組んでいる人はいない・・・
平等や保育内容の画一化をある程度求められている公務員保育士である僕が、保育ドキュメンテーションを始めてみて、子どもたちの反応をお伝えしようと思います。
前回までの記事はこちら
1.ドキュメンテーションの掲示方法など
作成したドキュメンテーションは次のようにして子どもたちが見れるようにしました。
1.年少児クラスでドキュメンテーションを保育室の壁に張りだしてみました。
↓
2.1週間程度張りだしたドキュメンテーションは、クリアファイルに入れて、保育室の絵本棚に入れておきました。
子どもたちはドキュメンテーションが掲示されるとよく見ていたし、クリアファイルに保管されているものも、よく見返したりしていました。
掲示方法などは、この方法で良かったと思います。
2.ドキュメンテーションを見た子どもたちの反応(4〜6月ごろ)
年少クラスなので、文字は読まず、写真を眺めているだけでしたが、子どもたちの姿をまとめてみます。
ドキュメンテーションを掲示し始めた4月〜6月くらいの頃、子どもたちは自分が写真に写っていないかを探していることが多かったです。
自分が写っていると、じーっと見たり、友達や保護者を呼んで指を差したりしている姿が見られました。
どちらというと、自分が写真に写っていることを嬉しそうに見ていました。
ファイルに保管されているドキュメンテーションも基本的には同じような様子で見ていました。
ただ、こちらは友達の写真を指さして、
「これは◯◯くんで、こっちは◯◯ちゃん」
のように、覚えた友達の名前を保育者と話したりしていて、新しい友達ができた頃ならではの姿も見られました。
3.ドキュメンテーションを見た子どもたちの反応(7月以降)
ドキュメンテーションが掲示されることに慣れてきた7月以降は、子どもたちの反応にも変化がみられてきました。
自分が写っていないドキュメンテーションでも、写真をじーっと見ている姿が増え、保護者や保育者にも、
「◯◯くんは虫をとってたよね」
など友達の遊んでいる姿を思い出して話すようになり、友達の遊びにも興味が広がっていることが感じられました。
また、自分の写っている写真も、4〜6月ごろは
「写っていて嬉しい」
という様子から変化があり、自分の写真をじっくりと眺めたり、他の人にその時の遊びのことを話すようになっていました。
楽しかった遊びを思い出しているようでした。
また途中入園の子は、他の子がこれまで遊んできたことを興味を持って見ていました。
4.結果として・・・
1年間ドキュメンテーションを掲示してきたことで、子どもたちは
自分→友達
自分の姿→遊び自体
に興味が移っていったと感じました。
年少児の発達段階でもある
・友達の関わりが徐々に深まる
・仲間とのつながりが強くなる
ともリンクしていて、ドキュメンテーションが発達の下支えの一つになっているといいなと思います。
今後もドキュメンテーションをはじめてみての気づきに関する記事をいくつか出していこうと思います。
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