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450.夏を描きたい

夏が好き。
僕の書く小説の舞台は、ほとんどが夏の物語である。

油断したらこのnoteでも夏のことを書いてしまいそうになる。
メッセージ性を遠くへ放り投げて、ただのエゴの塊を文章にぶつける。

過去にも夏の記事は探し切れないほど書いてきた。

電子書籍化している僕の小説は文字通り夏の話。

ステキブンゲイで公開中の小説も、夏から始まり夏で終わる物語。

真夏のコスモス

大昔に書いたこの物語も夏の話。

多分、夏とか夜とか、星とか暑さとか、そういったものが小説家としては好きなのかもしれない。

もう8月に入って暑さにはうんざりしているけれど、いざ小説となると美しい題材になっているのだから、現実をだいぶ美化して書いているのかもしれない。

セミの声を聴くと、自分の中に物語の小さな火が灯る。
夏の鮮やかな緑を見ると、目を見張るような名シーンが脳裏に浮かぶ。
自然を感じると、物語が書きたくなる。

特に夏は強い。

僕は、夏を描きたい。

この夏を、余すことなく全部、表現したい。

僕は夏を描ける人になりたい。


夏は鮮やか

緑が映えている。
水が澄んでいる。
空は遠く、吸い込まれるほど青い。

夏は鮮やかだ。

世の中すべての色が弾むように彩られている。

そんな夏の世界が好き。

夏は儚い

鮮やかさと共に、儚さも持ち合わせている。

夏の夕方、晩夏の風、遠すぎる雲、あの頃の記憶。

燃え盛るような日々の刹那に、儚さがほんの僅かに垣間見える。

その瞬間を切り取りたい。

夏はとても美しく、激情的で、その分線香花火のような儚さも感じる。

その儚さを見過ごしたくない。

そこに儚さはある。

だから、鮮烈なのだ。

夏に物語は動く

夏は様々なドラマが巻き起こる。
非常に物語になりやすい季節だと思う。(偏見)

僕の物語は基本的に夏に動かしているので、そのようなイメージがついているのかもしれない。

儚さを取りこぼしたくない。
鮮やかな一瞬をカメラのように切り取りたい。

それが物語となり得る。

それを物語にしたい。

僕はどこまでいっても物語を紡ぎたいのかもしれない。

あとは、語るに相応しい自分になるのみ。

気付けば8月が到来した。

あと一ヶ月で、秋の兆しが見えてくる。

秋の兆しが見えてきたら、あっという間に年末年始だ。

時は恐ろしいほどの速度で進む。

描きたい夏はいつだって瞬く間に通り過ぎていく。

どこかに行ってしまう前に掴みたい。

そのためには、今日という一日を大切に生きるしかない。

全力で、全身全霊で臨むしかない。

それ以外に、夏を描く方法はない。

僕は夏を描きたい。

素敵な8月になりますように。

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