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マンガ家•デザイナーの夢を諦めた40代会社員が、イラスト×ライティングで、自分らしく輝く未来を描く話

久しぶりの更新になりました。
いつもご覧いただきありがとうございます。

今回はわたしが今の職業に就くことになった経緯をストーリー形式で書いてみました。

夢を諦めた先には、想像していなかった未来が広がっていました。

💭「将来の夢は、マンガ家になることです!」

なりたい職業を問われると、わたしはたいていこのように答えていました。
勉強よりも、マンガやアニメに夢中になっていた少女時代。

中学では美術部でマンガやイラストの創作に没頭しました。
完成した作品を披露し、楽しんでもらうのが喜びでした。

転機が訪れたのは、高校1年生のある日。
友人と下校していた時のことです。

「デッサンばっかりで泣きそう。毎日寝不足でしんどいよ」

美大受験専門の予備校に通う友人。
彼女の疲れた表情が、美大進学の険しさを物語っていました。

「美大へ行って、絵が上手になりたいと思っていたけれど、わたしには彼女ほどの熱意はない……」

「マンガ家だって、成功を手にできるのはほんのひと握り。わたしにはムリだ」

予備校へ向かう彼女を見送り、わたしは別の道を模索しはじめました。

「卒業後の就職を見据えて、パソコン関連の勉強をするのがいいのでは?」
進路面談を控えたある日、母から提案を受けました。

「そういえば、お父さんもパソコンを使った仕事をしていたな……」
小学1年生の頃に病気で亡くなった父の顔が浮かびました。

なんだか導かれているような気がして、すぐさま進学情報誌を引っ張り出し、目ぼしい学校を調べました。
そして、情報処理学部のある短大への進学を決めたのです。


短大では、コンピュータの構成、操作方法に加えて、情報デザインも学びました。
情報デザインとは、必要な情報を効果的に受け手に届くように、わかりやすく整理する手段のことです。
*情報デザインで相手にわかりやすく伝える | JAGAT

「絵を描くだけがデザインじゃないんだ」
表現の可能性が広がるのを感じた瞬間でした。

短大へ入学したのも束の間、1年生の年末に就職活動が始まりました。
当時は就職氷河期と呼ばれ、多くの就活生にとって冬の時代。
先行きが見えない分、失敗は許されない空気が漂っていました。

デザインの道に進むか、一般職を選ぶか。
わたしは再び夢と現実の分かれ道に立ちました。

「好きなことは、趣味の楽しみとして残しておいた方がいい気がする」

わたしはここでも夢の扉を閉め、短大で習得した技能や知識を活かせる業種を目指します。
その後、現在のIT企業にご縁をいただき、事務員として入社しました。

💡チャンスはいつ巡って来るかわからない

入社後、しばらくして想定外の出来事が起こりました。

「今度、退職される〇〇部長に贈る色紙に似顔絵を描いてもらえませんか」

「イベントのポスターやオフィス内の掲示物を作ってもらえないかな」

事務作業の傍ら、イラストやデザインの仕事を頼まれるようになったのです。

わたしは自己紹介のたびに「イラストを描けます」とPRしていました。
趣味の1つとして紹介したつもりでしたが、発言を覚えていた方たちが声を掛けてくださったのです。

「デザインと縁のない部署でも、クリエイティブな仕事はできるんだ……」

依頼者に成果物をお渡しすると、驚かれたり、喜んでいただけたりすることが多く、イラストやデザインが自分で思う以上に特殊なことなのだと気づかされました。

わたしは何度も夢を諦めてきました。

しかし、手放した夢でも、時を経て、思わぬところからチャンスが巡って来ることを知りました。
はじめからデザインの道に進んでいたら、おそらくこの気づきは得られなかったでしょう。

⛈️突然の異動、仕事と人間関係で行き詰る

入社3年目の春、初めての異動を命じられました。
新事業の立ち上げ要員の1人として選ばれたのです。

配属先は、10名程度の小さな部署。
わたし以外は、母親と同じくらいの世代のベテラン社員ばかり。
慣れない仕事と人間関係に馴染めず、不安で押しつぶされそうな日々が続きました。

唯一気が休まるのは、1人きりになれる昼休み。
わたしの心を癒してくれたのは、社員食堂の定食でした。

アツアツのごはんとみそ汁、サクサクに揚がった大きなエビフライ、ゆで卵がたっぷり入った自家製のタルタルソース。
苦しかった日に食べたあの味は、今も忘れられません。



「美味しいごはんを食べるだけで、こんな幸せな気持ちになれるなんて。また午後も頑張ろう」
こぼれそうになった涙をこらえて、職場に戻りました。

異動から1カ月後、職場で販促用のグッズを作ることになりました。

「グッズには、キャラクターの絵を入れたいんです。遙香さん、デザインしてもらえませんか?」
チームリーダーから声がかかりました。
わたしは二つ返事で引き受け、親しみやすい雰囲気のキャラクターをデザインします。

この出来事をきっかけに、部内のWebページデザインや、バナー・挿絵などのイラスト制作も任されるようになりました。


仕事で自信を取り戻すと、職場の方たちとも気後れせずに会話できるようになっていました。

最初は不安しかなかった異動でしたが、今はあのタイミングで経験できてラッキーでした。
1つの部署に長く在籍し、業務の専門性を極めることが理想的な働き方だと考えていました。
しかし、複数の部署を回り、キャリアの幅を広げるのも魅力的な働き方だと思うようになったのです。
この心境の変化は大きな収穫でした。

🚪表現力を磨くために、ライティングの扉を開く

四半世紀におよぶ会社員生活。
真面目にコツコツ、目の前の仕事に全力で打ち込んできました。
遠くにあると思っていた定年というゴールも見えてきました。

「この先、わたしはどうなるのだろう?」
不安と希望を感じながら、立ち止まりました。

「これからは、自分の得意なこと、興味のあることをもっと追求してみたい。次の一歩、どうしよう……?」

「ライティングを学ぼう!」

わたしは今年から、ライティングスクールで文章作成術の勉強を開始しました。
イラスト・デザイン以外の表現の幅を広げようと考えたのです。

ライティングの勉強をはじめたきっかけは、以下のnoteにも書いています。
よろしければご覧ください。


スクールの課題は試行錯誤の連続ですが、仕事で少しずつ成果が見えてきました。

「社内ホームページの新コンテンツの企画書を作ってください」
「記事構成を手伝ってもらえませんか」
「原稿と素材(イラストなど)の作成をお願いします」
現在の担当業務でこのような依頼が舞い込むようになりました。

ターゲット(読者)を意識した構成、わかりやすい文章表現、目を引く見出しやアイキャッチの作り方など、スクールで学んだ知識・経験が大いに役立ちました。
そして、ついにマンガを描く機会にも恵まれました。

当初思い描いていたものとは異なる形でしたが、行動し続けていれば、経験・スキルを活かせることもあると実感しました。

この先のことは絶賛模索中で、具体的な夢は定まっていませんが、今後も絵と文章の表現力を磨き、自分にしか描けない世界を追求していきたいと考えています。
夢の実現に向けて、挑戦の日々は続きます。

🪄おわりに

あなたが過去に描いた夢は何でしたか?
これから挑戦してみたいことはありますか?

この機会に立ち止まって考えてみませんか?

そして、もし少しでも「チャレンジしてみようかな」と心が動いたなら、一歩踏み出してみませんか。

どのような小さなことでも構いません。
行動が未来の変化を連れて来てくれるはずです。

この記事が、あなたの前に進むための力になれば、これ以上嬉しいことはありません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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