シェア
切れ間のない 青空のひとすみ、 ぽっかりと 色が抜けていました。 そこには、 出番にはまだ少…
私でさえも。 私でさえも忘れていくんだ、今の私のことを。 今の私の内側で、燻っている弾ける…
世界の終わりに、人々は抱き合うと思うよ。 あなたはわたし。 わたしはあなた。 そんなことに…
毎日を慈しんで愛するよ。 理不尽なこの世界。 それでも、君は昨日と変わらない声で笑う。 気…
その細い右足で蹴りあげたコンクリート。 規格外のばか力に負けそうな、 一筋の赤いストラップ…
夕暮れどき。 車窓から見える風景を、まばたきで切りとる。 次にまぶたを開いたときには、その景色はもう見えないから。 せめてまぶたの裏に留めようとシャッターを切る。 遠くの山の裾野は白く、 山にかかった深いもやは、黒い影をまとった青い色。 山の後ろに広がる空は、 山の際から白、にじんだオレンジ。薄い水色、群青。 さようなら。 洋風なおうちの2階。 風に揺れてるちいさな洗濯物、さようなら。 きっと、頬を寄せられたなら、お日様と石けんのにおいがしただろう。 田んぼ道を歩
俗にいう無駄なこと、無駄な時間を削っていったら、 そこに何が残るんだ、と思う。 何も残ら…
軽いな、と思う。 夏の日差しの名残が残る、秋の晴れ間。 外は、夏よりもどこか、軽い空気で…
とんぼは、飛行機のようだ。 軽い機体で、縦横無尽に飛び回る。 低空飛行する小型飛行機には…
外の景色は、身に纏う色を確かに少しずつ変化させている。 規律正しく並んだ向日葵が重そうな頭を垂らし、右へ左へと風に揺られる季節だ。 目には少し痛いくらいの眩しい黄色が、ビルやマンションやらで殺風景な視界に華やかな彩りを加える。 田んぼには、稲の苗が植えられ、毎日着実に、空に向かってぐんぐんと伸びてゆく。 春頃には一斉に刈り取られ、茶色の地肌が見えていたのに、今では一面に緑の絨毯が敷かれている。 太陽の光に当てられ、艶やかな緑が風になびくと馬のたてがみのようだ。荒れた