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切れ間のない 青空のひとすみ、 ぽっかりと 色が抜けていました。 そこには、 出番にはまだ少…
私でさえも。 私でさえも忘れていくんだ、今の私のことを。 今の私の内側で、燻っている弾ける…
世界の終わりに、人々は抱き合うと思うよ。 あなたはわたし。 わたしはあなた。 そんなことに…
夕暮れどき。 車窓から見える風景を、まばたきで切りとる。 次にまぶたを開いたときには、そ…
他人に自分を暴いて、心の綺麗も汚いも、一頻り伝え終えた後。 そんなときには、決まって空しい気持ちになる。 より解り合えるはずなのに、何故だろう。知って欲しかったはずなのに。 解り合えないということを、分かってしまうからかしら。 もう余計なことは何も言わずに、笑っていようかしら。
俗にいう無駄なこと、無駄な時間を削っていったら、 そこに何が残るんだ、と思う。 何も残ら…
軽いな、と思う。 夏の日差しの名残が残る、秋の晴れ間。 外は、夏よりもどこか、軽い空気で…
とんぼは、飛行機のようだ。 軽い機体で、縦横無尽に飛び回る。 低空飛行する小型飛行機には…
無機質に光る画面を、躊躇なく滑る指先。4文字のフリック。 艶やかなルージュの口紅が、まだあどけなさの残る少女の唇を縁取っていた。「死にたい」という呟きがまた、もう一つの世界に流れていく冷えた夜。消えたい、溶けたい、星になりたい、透明になりたいの類義語。ただ寂しいとだけ言えない夜。