娘は「ポジティブフォーカス」の見本
今朝、毎度のことながら、バタバタしていた。
洗濯干して、日焼け止めして、化粧して・・・。
芯くんのオムツ変えて、ミルク作って・・・。
「ばあー」
「キャッキャッ」
娘が、芯くんにかまっている。
2人とも、悠長にしてんなあ・・・。
「ほら、あーちゃん、行くよ!もう、8:50までにいかないと行けないんだから!」
時計を気にしながら、車で15分かかる園に、何分に到着するか、算段をつける。
私が玄関先まで行って、荷物や芯くんを車に乗せる。
リビングに目をやると、
なんと、あーちゃんは、こたつに潜っているではないか!
「ほら、時間だからいくよ!」
顔だけ出して「え〜」っと言いながら、もじもじ。
そして、のそのそと娘が出てきて言った一言。
「もお〜 しばったかみのけ、ボサボサになっちゃったじゃあ〜ん」
──プツーン。
あんたがもぐったからや!!
「あー、もういいや。べつに遅れたっていいよね、もう」
投げやり、脱力の私を見て、
あーちゃんは星人になった。
「やだー やだー」
ヤダヤダ星人。
「はあー」
私だけじゃん。急いでるのって。
何さ、馬鹿らし。
そう不貞腐ながら、
あーちゃんが靴を履くのをぼーっと見る。
彼女は、靴のマジックテープを剥がさずに、
無理やり足を捩じ込んでいる。
(入んないのわかってるくせに)
そう思いながら、
「ほら、かかとの方指入れないとさー
あ、この靴べら使いなよー」
パパの靴ベラを使って、なんとか靴に踵を滑り込ませた。
「はい、行くよー」
やっとこさ行けると思った。
フーッと息を吐きながら、シートベルトをカチャッとはめる。
そうしたら、今度は、助手席で震えるマネをし始めた娘。
「さむいよ〜 きのうのあったかいやつ、ほしいよ〜」
──カイロのことだ。
おいおいおい、もー、まあいいや、もう今日は諦めよう。
「はいよ、ちょっと待ってな」
私はシートベルトを外して、リビングにカイロをとりに行った。
私が車に戻り、カイロを手渡すと、なんとも嬉しそうだ。
ブロロロロ・・・
車を出発させた。
でも、小言は出る。
「もう今日は遅くなっちゃったよー もう今度から気をつけようね」
もういつも、あーちゃんがいろんなことに気を取られて遅くなっちゃうんだからさー
その念も込めて言った。
しかし、この言葉を発する最中、
私が早く起こさなかったから、と言う理由もあるね、と思い直し、
こう付け加えた。
「ま、ママも今度は早く起きて、もっと早く、あーちゃんを起こさないとね」
すると、娘から一言。
「・・・でもさー、このまえ、うんどうかいのとき、あーちゃんたち、いちばんはやかったよね? ほかのひとのクルマ、ぜんぜんなくてさ」
──そうだった。
「いつも」遅いわけでは、なかった。
早く行けていることもある、確かに。
なのに、「いつも遅い」「あーちゃんのせいで」と思っていたのに気がついた。
すごい!この子は、ちゃんと「できている」ことにフォーカスしている!!!
私は感動を覚えた。
「あーちゃん、すごい! ちゃんとできていることを思い出したんだね!
教えてくれて、ありがとう!」
あーちゃんは、え?当然だよ?
と言う顔で、おにぎりを食べ始めた。
こんな、親子漫才を、毎日のようにしている(笑)