睡眠障害と、会食恐怖症がある私は、いつからか薬が手放せなくなった。睡眠薬と、抗不安剤が。 会食恐怖症は小学生の頃。牛乳を飲むとお腹が痛くなる体質のせいで、私は怖くて牛乳が飲めなかった。午後からの授業を保健室で過ごすことになると分かっていたから。でもそれを許してくれない先生が、私の周りの友達を使ってでも私に牛乳を飲ませようとした。私がそれに気付き出した頃にはもう、給食の時間は友達皆から注目される時間になった。いつも周りに目があって、私がどれだけ牛乳を飲むかを見張っている。ビン
初めての彼氏は幼馴染だった。まだ友情と愛情の区別もついていない幼稚園の頃から、お互いに好きだと言い合っていた。正直、どんな気持ちだったかなんて覚えてない。小学校に上がって、七夕の準備をしていたとき、彼が先生と揉めていた。書き直せという先生と、意地でも手に持っている短冊を飾ろうとしている彼。彼の手には、将来私と結婚すると書かれている短冊が握られていた。参観日に父母に見せるための作品にこんなことが書かれていてはややこしいだろうという先生の気持ちは分かった。でもそんなことより、大勢
ぼんやりと目を開けたら、見たことのない天井が広がっていて、テレビからはニュースの音が流れてる。 時刻は午前10時。またテレビをつけっぱなしにして寝てしまったという思いと、こんな時間まで眠ってしまった後悔と。寝起き特有の目の渇きで、時刻を確認しただけでまた目を閉じる。そしたらまた眠りそうになって、時間がもったいないなと思って目を開ける。きっと今日は休日の遅い朝。 やけにリアルな、机の上の散らかり様。畳まれていない洗濯物がベランダのすぐそばのカゴに、乱雑に押し込められたまま。自分
自分が何を考えているのか、何のために生きてるかを知りたいと初めて思ったのは、小学校の頃だった。足りない頭で、足りない知識で、考え尽くした結果いつも答えは出なかった。 でも今なら、何で答えが出なかったのかわかる。それは自分自身が生きる意味を世間様に求めていたから。誰かのために何かのために。そうじゃなくて、自分は自分のために生きるんだと最近思うようになった。それと同時にとてつもない虚無感にも襲われた。じゃあ自分が自分のためになんか生きて欲しくないと本気で願ったら、その時自分は死ぬ