テレビドラマ感想文「あまちゃん」 たった10年?もう10年?
日曜朝からBS再放送 あまちゃん視聴
待ってましたー
10年前のこと
震災直後の製作決定背景は、「東北を元気に!」があったろうが、被災した方々を考えるとかなり難しいテーマだったろう
被災地のかつてあった変わらない日常を丁寧に描くことで、日本全国に元気を花咲か爺さんのように振りまくような役割を果たしたこのドラマ
同時期にみんな踊っていた「恋するフォーチュンクッキー」と同様、震災後のHAPPYムーブメントの一角だ
この10年間にスマホ、SNS、働き方改革、コロナ騒動など様々な事があったが、エンタメにとって、とんでもなく大切な何かを失ってしまったかもしれない
コロナ騒動から3年経ったが、同様のムーブメントは起こるだろうか?
物語そのものの時間軸は約5年
さまざまな回想で時間を遡ることはあるけれど
朝ドラは、人生を描くことが一応メインテーマに据えてありそうだが、時間軸だけ考えれば、「あまちゃん」は完全に朝ドラフォーマットを逸脱している
第1週感想
オープニング、冒頭からとんでもないスピード感
どこか吉本新喜劇に近いユルさを纏ってはいるが、方言含め説明少なく情報量がやたらと多い
今、朝ドラでやると、やりすぎとなるかもしれない
第1週はほぼ現地ロケ撮影
さらにロケ地に自宅オープンセット
大河ですらロケほとんどなしで作っている現在とちがう、働き方改革なんて関係なし!
制作サイドの面白いドラマ作ろうぜ感が画面からはみ出してくる感じがスキ
幼児期の子役を使わず、むしろアキ自身を子役のまま成長記として取り巻く群像劇を描く
第一週にほとんどアキにセリフはないし、演技指導もほぼなさそうだ
共演者の横で立っているシーンでは、撮影に紛れ込んで戸惑っている高校生な雰囲気だ
でも、それで良しとする優しい曖昧さがどこか北三陸の緩やかで大切な時間を増幅させる
そんなアキは海女になるために、自ら海に飛び込む
どこまでが計算なのか、出来てみたらこうなったのか?
もうこの方式では作れないかもしれない名作ドラマ
10年前に描かれた5年間の物語を、半年楽しませてもらいます!