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益山詩集『懐かしい 空 故郷』

詩人:益山 弘太郎

澄み切った
冬の 空
冷えた 空気に
12月の 太陽の 陽が
舞っている
ああ
日本の どこかで
18歳の 頃だった
同窓生たちは
今も この 同じ 空を
観ているの だろう
45年間が
過ぎ去ったが
伊豆箱根鉄道は
現在も 変わらず
走っている らしい
三島、広小路、田町、
韮山、長岡、大仁、修善寺
そうだね
私たちに 翼が あるのなら
この 鮮やかに
広がった 空で
再会を 果たしたい
札幌、仙台、東京
静岡、名古屋、大阪、福岡
みんな 各地へ
飛び立った けれども
僕の 夢が
現実味を 帯びて来たから
世田谷では
詩人 と 呼ばれて いるから
みんな 会おうね
彼らも、彼女たちも
さあ
肩を 叩きあって
人生を 祝福 し合おうぜ
この 鮮やかに
澄み切った
ピンと 張り切った
空に、伊豆の
勇気に 見守られて
愛が ある
友情は 永遠不滅だ
楽しみさ
いま 僕は
予感を 感じているよ
Supremely
Happy


三島駅前

【詩人による解説】
若い頃に父のことでグレてしまった、勉強を放棄してしまった、大学も行かない。そんな身の上の自分であるが、50歳を過ぎてハーモニーに入り、すすめられるままポエムを書いて、なぜか4冊も詩集を作った。
今まで恥ずかしくて、同窓会にも出れなかったのだけど、精神障害者の現場で詩人として知ってもらうようになった。一緒に本を出そうと言ってくれる写真家さんがいて、もうすこし頑張れば、もしかしたら、ちょっとニュースにも出るかもしれない。
そうしたら、故郷の同窓生が見てくれて、また会えるかもしれない。
父がFascist(ファシスト)で、僕も戦争中のような生活をしていたけれど、僕はこれからでも、やり直したい。みんなと約束した通り、Poet(詩人)として名を知られるようになりたい。
みんなとの約束を果たしたい。


三島駅前


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