確定申告でホッとする
先日、確定申告審査完了メールを受領した。
これが来て、ようやくひと安心できる。
私は、所得税の確定申告を自分で行っている。
所得税確定申告:Einkommensteuererklärung
私は会社員なので源泉徴収されており、確定申告は義務ではないが、毎年行っている。
駐在員としてドイツに来られている方は、会社を通じて、会社の会計事務所が手配をしてくれる事がほとんどだと思う。
現地採用の私と同じような会社員も、税理士に任せるかたも多い。
しかし、申請方法を調べてみたところ、それほど難しくないので、自分で申請することにしている。
ドイツの所得税率は、比例累進課税。
所得に合わせて14〜42%の税率がかけられている。
最低課税年収は、単身の場合€11.604までは非課税となる。(2024年度)
日本の所得税と比較してみる。
日本では所得金額195万円の場合、税率は5%。
ドイツで、ほぼ同額の€11.604の所得税率は14%。
また、日本で1000万円の収入がある場合、税率は33%。
ドイツでは、€66.761ユーロ(1100万円程度)では、最高税率の42%がかけられる。
支払う税金が多いため、ドイツで働き始めたばかりの人は、その手取りが少ない事に驚かれるかたも多い。
私も決められた通りにしっかり支払っているけれども、戻ってくるならもちろん嬉しい。
毎年、確定申告用のソフトを購入する(10ユーロ程度)。
もちろん、方法は人それぞれだが、私はこの方法が一番やりやすい。
インターネットやアプリで、還付金額をざっくりと計算してもらえるサービスもある。
実際に支払われる還付金が少ないと残念がっている知人が多いが、私が使っているソフトはほとんど誤差がない。
一年分の資料やレシートを一つのファイルに綴じて、確定申告の時に忘れないようにしている。
去年のデータを読み込ませれば、入力個所も少ない。
ソフトは質問形式になっていて、実際に該当する項目だけ、詳細を入力していく。
日本のe-Taxのようにオンライン上でデータ提出する方法や(Elster)、紙ベースでの申請も受け付けている。
都市によっては、紙ベースの申告をすると、オンラインでの提出をするように返答が来ることもあるようだが、私はそのような指示を受けたことはなかった。
また、追加資料を提出するように求められたことも、一度もない。
申告期限は毎年変更があるので、注意が必要だ。
2023年分は、2024年8月末までに提出する必要がある。
(税理士を通しての確定申告は、期間が長く取られている。)
私はここ数年、オンラインにて提出している。データ送信するだけで良いので、資料の添付や郵送は不要だが、10年分は紙ベースで保管せねばならない。
フォームは全てドイツ語なので、ドイツ語が苦手な方にとってはハードルが少し高いのかもしれない。
しかし、確定申告を自分で行う事で、何が確定申告申請の対象になるか知ることができるので、私にはとてもいい勉強になっている。
例えば、医療費やコンタクトレンズ購入費用、自賠責保険費用、自己負担分の交通費、また在宅勤務についても上限があるものの、一日EUR5を計上可能だ。
確定申告の対象や記入方法、計算方法については、個人によって異なってくるため、記入の仕方については割愛。
今年は、提出から約8週間後に審査完了メールが送られてきた。
返答までに5週間くらいの年もあるし、3ヶ月ほどかかる年もあり、マチマチだ。
このメールが来ると、ほぼ同時期に還付金が指定口座に振り込まれる。
そして先日、還付金の入金を確認できた。
さて、今年はこのお金を、どんな楽しい事に使おうか?
私はワクワクしながら、booking.comのアプリを開き、次の旅行の目的地を絞り始める。
アプリには、これから行きたい先がお気に入りとして登録されている。
まだまだ行きたいところだらけだ。
さぁ、次はどこへ行こうか?
追記
今回の記事は、個人で確定申告を提出する事をお勧めする意図はありません。
税理士さんにご相談され、的確なアドバイスを頂く事はとても大切であり、何よりも正しい申告をされる事が最優先です。
また、一人一人によって、対象となる項目が異なるため、誤解を与えてしまうことを回避するため、詳細な入力方法については避けました。
ただ、ドイツの税金等にご興味のある方にとっては、個人での確定申告も可能だという事をお伝えしたく、今回の記事として取り上げました。
以上、ご理解頂けましたら幸甚です。
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今はちょうど藤の花が綺麗な時期です。