【超短小説】年雄、飽きた。
年雄は携帯ゲームをやっている。
五年やっている。
ランクももうすぐ1000になる。
無課金だ。
毎日毎日、コツコツとやっている。
派手ではなく、地味。
そんなゲームの楽しみ方。
今日もいつものように、ゲームアプリを開く。
開いた瞬間だった。
年雄は思った。
飽きた!
五年、コツコツやってきたゲーム。
楽しむというより、手癖のような感覚。
今後も手癖のようにやるんだと思っていた。
でも違う。
飽きた!
もうやらない。
多分。
浜本年雄40歳。
人間なんてそんなもん。
コツコツ築き上げても、壊すのは一瞬。