【超短小説】年雄とあんぱん
年雄は歩いていた。
傍から見ると、ぼーっとしてみえる。
年雄は考え事をしていた。
政治について。
ニュースで見た政治。
1国民として納得のいかない内容。
何故あの議員さんは、あんな発言をしたのだろう。
一つの方向からだけで、見てはいけない。
色んな角度。
そして深く考え、あの政治家の発言の意図を考える。
うーむ。
年雄、大人してる。
考えながら、歩きながら。
年雄はあんぱんを一口たべた。
甘い。
・・・!?
このあんぱんいつ買った!?
年雄は政治を考えながら歩き、無意識のうちにコンビニに入り、あんぱんを買って出てきて、今食べている。
そうか、年雄は無意識になるとあんぱんを欲するのか。
美味しいもんね。
浜本年雄40歳。
政治の事でピリピリした感情は、あんぱんの甘さが解決してくれる。
そんな世なら好き。