見出し画像

母と小豆とダイエット

私の75歳になる母は、半年ほど前に、人生初のかかりつけ医ができました。
それまでの健康診断では、医師も驚くほど悪いところがなく、健康体そのものでした。
その母が、不整脈と高血圧で、生活習慣の見直しを迫られました。
はじめに医師に指導されたのは、当然ながら塩分の制限です。

母の暮らす福島では、お漬物をたくさん食べる習慣があります。
三時のお茶うけにもお漬け物は欠かせません。
各家庭でつけられた、自慢のお漬け物がお茶うけに出てきます。
近所の人が「お茶でも飲んでいぎな〜」と誘うのですが、
緑茶とお漬け物でもてなされます。

母は、白菜のお漬け物が大好きでしたが、塩分制限を言い渡されてしまい、極力控えているようです。
味噌汁の味もだいぶ薄くなったと言っていました。

塩分制限の話を電話で聞いていた時、母は、体重も減らす必要があると言っていました。
私が、お手伝いできるのはここだなと思いました。
電話を切った後、母にLINEを送りました。
できる限りシンプルに、でも過不足なく。

母の体重増加は、おそらくむくみからきていると思った私は、
「小豆昆布」という薬膳レシピを送りました。
腎臓が悪い人の食薬といわれる「小豆昆布」。
むくみの改善に威力を発揮します。
東洋医学では、「太る=水はけの悪いカラダ」と捉えます。
むくみを解消できたら、母の体重も自然に落ちると考えました。

「小豆昆布」を食べると、便秘も解消されますが、お小水もたくさん出ます。
カラダに溜め込んでしまった余分な水分を、無理なく排泄するお手伝いをしてくれます。

そして、小豆は腎(膀胱・生殖器)に効く食材。
腎は生命力を蓄えている臓器。老化に深く関わる臓器でもあります。

小豆と昆布を、小豆の3倍の水でコトコト20分程度煮込むだけです。
途中、水が減ってきたら、少しずつ水を足しながら煮込みます。
味つけはほんの少しのお塩だけ。自分が美味しいと感じる程度です。
昆布を入れることで、小豆が早く柔らかくなります。

これを空腹時にお茶碗1杯程度食べることを母に勧めました。
平日は続けて食べて、土日はお休みする。
飽きたら、食べることをお休みする。
こんな感じで、ゆる〜く始めてもらえたらと思っていました。
やるやらないも母次第。強要はしません。

「小豆昆布」を美味しく感じたという母。
父も一緒に食べ始めたとのことです。
夫婦そろって、「飽きないもんだなあ」と言って食べているようです。

すっかり習慣になった「小豆昆布」ですが、母の減量に効果はあったのでしょうか?
はい、もちろん、効果がありました。
半年で6㎏の減量に成功したそうです。

母は、もう一つ食生活の見直しをしていました。
母がむくんでいった原因の一つ、フルーツの過食をやめたのです。
カラダにいいからと、朝昼晩フルーツを食べていた母。
(福島は美味しいフルーツがいっぱいのフルーツ王国なんです)

フルーツはカラダに潤いをもたらしてくれるものですが、
さすがに多すぎたようです。
スイーツをあまり食べない母が太る(むくむ)原因は?と考えた時に、
きっとフルーツだろうな、とは思っていましたが、
一度にあれこれ言わないほうがいいと思い、
「小豆昆布」だけにとどめておきました。

長い間、看護師としてお役目を果たしてきた母。
残りの人生、カラダもココロも軽やかに過ごしてほしいものです。

◆Instagramでは、毎日のおうちごはんを応援するお料理を紹介しております。

https://www.instagram.com/heropeko2/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?