Fラン大卒陰キャな僕が有名外資系企業でトップセールスになった話その4:パワハラ
前回のお話で、自分はそんなにバカではないと久しぶりに思えて少し自信回復はしたのですが、売上はそんなにすぐに上がらず。
その間も上司(ナマズ)からのパワハラと戦っていた。
けれど、少しずつできるようになっていった。
試しているうちに形を少しずつ作っていくことができていったように思う。
Fラン大卒陰キャな僕が有名外資系企業でトップセールスになった話その4:パワハラ
当時の上司(ナマズ)からは仕事に関する具体的なアドバイスがなく、相変わらず困った日々が続いていた。
当時、売れていた先輩(エース課長)に相談したところ、既存顧客の訪問を優先させたらどうかと言われました。
そこから車検が近い人などに営業していき、購買に繋がる人を見つけるべきとアドバイスされたのです。
それとは逆にナマズからはひたすら個人宅への新規飛び込みを指示されました。
日の暮れる作業だし、効果があるのかわからず、正直迷いました。
ナマズの言うことを聞くか、売れているエース課長の言うことを聞くか。
そこでまずは、ナマズの言うことを試してみることにしました。
これ以上怒られたくないし、一応責任者だし。
言われた通りに新規飛び込みをひたすらやった。
自分的には藁にもすがる思いだった。
「すみません、お車ご購入する予定ってありませんか?」
なんとなくセールスって押し売りのイメージがあったので、自分はあまりガツガツ行かないようにと心がけていた。
スキルもない私は買ってくださいとは言わずに、状況を聞いてみるというのをひたすら繰り返したのです。
しかし、新規飛び込みで売れるなんてことはなかった。
今ならもう少し違うやり方を試すかもしれないが、経験、セールススキルの両方が不足していた。
エース課長の言葉
活動していくうちに、うまく行かずに途方に暮れる私にエース課長から、
「お前なあ、確かにナマズさんは責任者だけどな、お前にアドバイスしている内容はいつの時代の話だよ?あれは昭和だよ?昭和!!
今の状況とは全然違うんだ。しかも、あの人が現役時代にいたエリアもココとは違う。
責任者だから言うこと聞かないとならないってのはあるかもしれないけど、どの情報が1番正しいのか見極める力をつけないと営業として終わるぞ?
言われたことをやるだけじゃなくて、どうすればいいか自分で考えられるようになれ!もう学生じゃねーんだぞ。結果出せなきゃ負けなんだ!」
意識の変化
エース課長からのアドバイスは本当にありがたかった。
これを聞いて、私は売れていたエース課長の真似をするようになる。
しっかりと既存顧客を訪問。
そして話を聞いて、状況を確認して行きました。
すると本当に見つかるものなのです。これは不思議だった。
「実はそろそろと考えていたところだったんだよね。」
「子供も大きくなるし、もう少しサイズアップしようかと思って」
などなど。
やっぱり「今」売れている人の話は違うなと。
こうして見込み顧客をしっかりと管理して、活動していくようになりました。
決算期に勝負
当時も今もだと思いますが、やはり決算期にはだいぶ注文も入る。
エース課長からはそこに向けて活動するようにアドバイスを受けた。
購入予定のある顧客には決算期にお得に買えるようにすると伝えて回りました。
結果、合計7台が急に受注できたのである。
これには自分でも驚いた。
営業としての最初の一歩を踏み出せたように感じたものである。
エース課長のアドバイスはあったものの、商談はほとんど自分で決めたし、しっかりと対応ができていた。
どのタイミングで購入してもらうか予定し、その通りに受注していけたことで自信に繋がった。
急な手のひら返し
そんな私にナマズは急に手のひらを返したように言ってきた。
「俺の言った通りだろ?だから気合いなんだよ!やればできると思っていたよ!」
ふざけんなって感じでしたね。
あんたの言っていたことは全部参考にならねーよと内心は思った。
ちなみにこんな感じの人はその後転職した先のどこにでもいました。
そして、この受注期間は何も言われることはなく、久しぶりにパワハラから解放された。
この時、結果の大切さを実感した。
プロセスが大事とか、やり方がとか言われるんですが、成果が出ていれば何も言われないんですよね。
ただ、成果のためにはやはりプロセスは適切に踏んでくる必要があって、それが自分のほしい結果に繋がっていると思います。
見込みの消化
そして、ついに恐れていたことがおきるのである。
決算以降の受注見込みがなくなった。
これまで決算期に向けてやってきたので、その見込みからの受注はできたのですが、以降の見込みはなくなってしまいました。
もちろんその後の見込みを作る活動をしていなかったわけではない。
しかし、そもそも管理していた顧客が他の先輩に比較してかなり少なかったので、割とすぐに弾切れになるのは感じてはいた。
そして、また苦しい時期が始まったのである。
売れない時期
決算以降の売れなかった時期。
ちょうど2年目の4月からの半年近く受注が出来なかった。
先輩が外回りに出かける中、下っ端の私は店に居残りであった。
ナマズからは、
「誰も接客できる人いないとダメだろ?」
いやいや、お前がいるじゃねーかよと思ったので、外出許可を依頼しましたが、全然ダメ。
残っていても何もやることがなく、苦痛の半年を過ごした。
完全なパワハラに悩む
私は店舗配属だったのですが、店舗に配属になった営業は基本は個人の顧客が対象。
そんなに頻繁に車購入に店舗に来る人ももちろんいません。残っていてもやることもなく。
ナマズ「ボーッとしていないで何かやれ。」
いやいや、何かやれって言われても…平日の昼間に家にいる人って誰?
電話しても誰もいない。
そもそも私のPCに入っている顧客は先輩の1/3以下だ。
手も足も出ない。
それでいて売れないからまた怒られる。ずっとその繰り返し。
今思うとストレス発散のためにやられていたのかもしれず、とにかく辛く苦しい日々だった。
場数を踏めない環境はどうなのか
さて、上記に記載した私が経験した状況。
昨今こんな状況が続いたら転職を考えた方が良いと思います。
私の場合は我慢しましたが、無駄な我慢だったと思います。
本来行うべくは業務に対する努力だ。
営業であれば顧客に会うこと、会った時にどのようなセールストークを行うか。
この精度を上げる必要がある。
セールストークは少しずつ修正していくことで、受注確度が向上していく。
これが本来すべき努力、忍耐であり、パワハラを我慢する事が努力ではありません。
私の場合は試合に出ることもできないスポーツ選手のようでした。
私はサッカーが好きだが、レアルマドリードで監督をしているジダンも同様のことをインタビューで話していた。
昨今、若いサッカー選手が若い年齢からお金を求めてビッククラブと呼ばれるチームに行き、試合に出れずに才能を潰しているケースについてコメントされていた内容になります。
「その年齢でいるべき場所に在籍し、試合に出て結果を残すことができてきた。キャリアの段階を飛ばしてきたとは思っていない。」
私は試合も練習もまともにさせてもらえない環境でした。
もし同様のことを感じるのであれば、時間を浪費しないように転職を考えることをオススメします。
営業は才能ではなく、場数をこなすことで誰でも能力向上できる。
場数を踏めないのは命取りなのだ。
特に若い社員に対し、過保護になるケースも多い。
しかし、それによって経験を積むという若い時期の貴重な時間を奪われる事は問題だ。
情報精査の重要性
誰でも最初はわからないから上司や先輩から言われることを信じて行動すると思う。
しかし、違和感を感じた時に本当に今聞いたことは本当なのか?と考えられるようになることも必要である。
そして、自分が結果を出すためにどうしていけばいいか、色々な人が教えてくれるアドバイスから取捨選択して、取り組む必要がある。
サッカーの例えが多くなって恐縮ですが、代表に呼ばれるようなフォワードの選手は監督の指示を聞くが、自分に必要がないと思えばそれは無視して自分の判断で動くそうです。
全て指示通りでは結果は出せないという事です。
だから代表に選ばれるんでしょう。
正しいアドバイスがどれかを選ぶには、まずは自分で仮説を作っておくこと。
それと同じことを言われた時には、仮説通りに進めて、仮説と違うアドバイスが来た時は必要であればそれを選べば良いのだ。
振り返ってのアドバイス
ほとんどの場合で上司を選ぶことはできません。
部下の育成や教育などはできないと思っておいた方が良い。
上司、先輩から言われた事を鵜呑みにしない。
自分にとって有益か否かは見極める必要がある。
自分が苦しんでいる事は正しい苦しみなのか考えてみよう。
適切な経験の中でもがいているのか(商品を売る為に、適切なステップを踏めているかなど)。
パワハラに悩んだり、本来の職務に対する経験が積めない環境であれば、転職などを検討しても良い(むしろ早く見切るべき)。
自分に転職なんて…
「お前なんてどこ行っても通用しないぞ」
これもお決まりのセリフですが、そんな事は全然ない。
通用しない環境に部下を置いてるやつが何を言ってんだって話です。
このあたりはまた続きで。