お月さーん、出てきてくれてありがとう!
去年の十五夜、ベランダに椅子を並べて
息子とお団子を食べながら月を眺めた。
「楽しいね、美味しいね、綺麗だね」
そんなワクワクする言葉ばかり出てきて、
満面の笑みを見せてくれる息子が愛しかった。
それから一年。
幼稚園で「9月17日が十五夜」と聞くと
すぐ私に報告してくれた。
「かか、今年は17日だって!またお月見しよう!」
しっかりお団子を買ってベランダへ。
今年はりんごジュースも追加された。
「お月さん見える!うさぎさんも見える!」
と堂々を言う息子。
30分ほどベランダで月を眺め、
お腹いっぱいになったところでおひらき。
息子は最後、月に向かって小さく叫んでいた。
「お月さーん、出てきてくれてありがとう!」
「昨日は曇ってたから、今日は晴れてくれてよかった。
だからありがとうしたんだよ!」
そうか、こんなことにも"ありがとう"か。
そうだよね、いくら十五夜でも月が見えなかったら
お月見はできないもんね。
その感謝する気持ち、ずっと持っていてほしい。
大切にしてほしい。
当たり前のように月を見られることも、
お団子を買えること、食べられること、
明日が来ること、すべてに感謝だね。
また来年も一緒にお月見してくれるかな。
いつまで「やりたい」って言ってくれるかな。
最近はこの"いつまで"をよく考えてしまう。