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1980年代までの管理職研修に関するレビュー論文:論文レビュー

こんにちは、原田です。
今回は管理職研修についての1980年代までのレビュー論文です。
管理職研修とパフォーマンスの関係性についてみていきましょう!

今日の論文

A Cumulative Study of the Effectiveness of Managerial Training
管理職研修の効果に関する累積研究
Journal of Applied Psychology, 1986
Michael J. Burke, Russell R. Day

サマリ

  • 管理職研修の有効性については、多くの研究が行われてきたが、その結果は一貫していない

  • 本研究では、メタ分析を用いて70の研修研究の結果を統合し、研修の有効性を検証

  • 研修内容、方法、評価基準ごとに34の効果分布を分析した結果、管理職研修は平均して中程度の効果があることが示された

  • 特に、人間関係、自己認識、問題解決および意思決定、動機づけ/価値観などの研修内容が効果的であることが確認された

わかったこと:
管理職研修は平均して中程度の効果がある

効果サイズ (Effect Size, ES)を用いたメタ分析により、以下のような結果が得られました。特に、人間関係や自己認識、動機づけ/価値観に関する研修が非常に効果的であることが示されました。

  • 主観的学習基準:

    • 全体: 平均効果サイズ (ES) 0.34

    • 人間関係研修: 平均ES 0.76

    • 自己認識研修: 平均ES 0.86

  • 客観的学習基準:

    • 全体: 平均ES 0.38

    • 動機づけ/価値観研修: 平均ES 0.85

  • 主観的行動基準:

    • 全体: 平均ES 0.49

    • 人間関係研修: 平均ES 0.44

    • 自己認識研修: 平均ES 0.65

  • 客観的結果基準:

    • 全体: 平均ES 0.67

    • 人間関係研修: 平均ES 1.04

論文から得た学びと活用場面

人間関係や自己認識、動機づけ/価値観に管理職研修が有効であるということがわかりました。個人的には、知識・スキルの方が効果を得やすいと考えていたので、結果は意外でした。(実践の中で学ぶ?本を読む方がよい?)
管理職に対する研修は数多く存在しますが、内容によって研修やそれ以外と取得する方法を変えた方がよいかもしれません。

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