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「東京米スター」の存在意義…その4「米屋がコッソリと教える『炊飯のコツ』とは」について

前回からの続きです。

都内には800軒近いお米屋さんがいますが、その中でお米屋さんならではの資格を有している米屋が数軒あります。

その資格とは、

お米マイスター と 東京米スター

の2つです。

一般消費者にとってこの違いはよく分からないと思いますが、端的に申し上げますと

東京米スターは、

都内消費者の皆さんにとって、より身近にお米についての『困った』を解決してくれるお米屋さん

と言えましょう。

そして具体的にその違いについて、数回に分けて紹介しています。

今回は3回目です。

タイトルにありますように今回は

「米屋がコッソリと教える『炊飯のコツ』とは」

についてご紹介します。

お米の美味しさは、
「品種の選定」
「産地」
「栽培」
「今年の気候」
「収穫後の乾燥・調製」
「精米」
等々、ありとあらゆる場面で決まります。

「炊飯」だけでは決まりません。

しかし…ご安心下さい。そのような複雑な話を既にクリアしているのが「米屋で購入するお米」なのです。

あとは皆さんが購入後「密封容器に入れて空気を遮断し、冷蔵庫で保管」していれば大丈夫です。

※以下内容は「電気炊飯器」の使用を前提にします。「電気炊飯器」は全自動のため「炊飯のコツ」とは「人の手が加わる場面」です。その場面とは、①洗米、②浸漬、③ほぐしの3つです。

① 洗米

最近のお米は「研ぐ」ではなく、「洗う」です。
その理由は大きく二つあります。

一つ目は、米粒が割れるのを防ぐためです。

二つ目は、お米の旨みのある「亜粉糊層」を残すためです。

ただ「研ぐ」にせよ「洗う」にせよ、目的は「お米の表面に残っている糠を除去すること」です。

このポイントを理解しておけば、研ごうが洗おうが、それはあくまでの手段の話です。
例えば冬は寒いですから、直接水を手に漬けることなく「研ぎ棒」なる道具で洗っても良いのです。

② 浸漬

浸漬の目的は二つです。

一つは熱を十分に米粒に行き渡らせるためです。水が熱伝導の役割を担い、米粒の中までしっかり熱を伝えます。
熱が伝わることによりでんぷんがα化(柔らかくなる)されるのです。

もう一つはでんぷんを糖化するための酵素「アミラーゼ」を活性化させるためです。アミラーゼは水に漬けることにより増え始めます。

そしてこの二つの目的を果たすために大前提となるのが

「冷たい水を使うこと」

です。実は冷たい水に4時間以上漬けた方が、より深く水が米粒の中まで浸透するのです。

そしてアミラーゼは水温が40~60度くらいで最も活性化されます。炊飯時にこの時間帯を長くするのがポイントです。そのため冷たい水から炊飯を始めるのです。

しっかり浸漬したお米を「早炊きモード」で炊飯すると甘くてパリッとしたごはんに仕上がります。

③ ほぐし

この工程は冷気を米粒に当て表面をパリッとさせることが目的です。
ほぐさないと食感が悪くなります。

ほぐしは、まずしゃもじを立ててごはんを十字に切り4等分にします。そしてそれぞれのブロックを天地返しし、あとはしゃもじで「切る」ようにほぐします。
この工程ではごはん粒を潰さないように注意が必要です。

電気炊飯器は便利ですが、「人の手が加わるところ」をほんの少し気を付けるだけで、更なる美味しさに昇華するのです。

そして…ここに掲げた「コツ」はほんの一例です。

米屋は料理人ではありませんが「炊飯」についてはどの米屋も一家言を持っています。

それは炊飯の目的が

「いかにお米のポテンシャルを引き出すか」

にあるからです。

その秘伝の技を引き出しに、是非とも都内の米屋へと繰り出してみてください。

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「楽しくなければお米ではない!」
有限会社 小池精米店
三代目 小池理雄(ただお)

五ツ星お米マイスター
東京米スター匠
6次産業化プランナー(中央サポートセンター登録)
社会保険労務士

東京都米穀小売商業組合所属
東京都ごはん区メンバー

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