時間で評価する時代の終焉
会社の評価基準は様々である。
成果で評価したりチーム内の貢献で評価したり。
それはその会社のルールなのでどれが正解というものはない。
しかし、時代遅れとなってきている評価基準は
「時間で評価」することである。
時間で評価するということは働いた時間に応じて報酬を支払うという
ことになる。
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なぜ、時間で評価をしてしまうのか?
それは評価者がラクだからである。
ラクという言葉を使ったが厳密には『評価をしなくてよい』ということ
である。
時間さえ報告してくれればその人の仕事ぶりは一切考慮せず、
報酬が決定される。
すなわち、評価というタスクを省略することになる。
成果を評価するためには仕事の質や難易度も評価者が把握する必要がある。
当然それには時間もかかるし、評価する能力求められる。
評価者が時間で評価したがるのはそのことから避けているからでもある。
では、評価者だけが悪いのか?
そうではない。評価される人も仕事で成果を挙げなくても
報酬が貰えることになる。
ある人が1時間でできる仕事を3時間かかったとしても
3時間分の報酬が貰える。
結局、評価する側・評価される側もどちらも甘えがあるため
このような時間で評価する仕組みが根強く残っているのだ。
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では時間で評価するのが間違いなのか?
当然、例外はあって誰がやっても時間に大差がない仕事は別である。
例えばコンビニのレジ打ちなどである。
たしかに接客業では愛想のいい人の方が店が繁盛するかもしれない。
だが、その人が勤務している時間帯と他の時間帯で売上が
2倍・3倍になることなどほぼないだろう。
その場合は評価するコストを考えれば時間で評価することは
やむをえないと考えられる。
そしてそういう仕事はセルフレジなどのシステムに置き換えられている。
または、タクシーやトラックのドライバーも同様だ。
トラックのドライバーにも多少の腕の違いはあるが
一日の走行距離に2倍や3倍も差がでることはありえない。
そして自動運転で将来的にシステム化される日も近い。
従来の仕事とはこのようにシステム化される前の
単純作業に近いものが多かった。
そのため時間で評価される風土が様々な企業に根付いていったのだ。
しかし、システム化によって時間で評価されるような仕事は
徐々に減ってきている。
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今までは時間というのが、お金に交換できるものであった。
円がドルに、円が金と交換できるように・・・
だが、その概念が徐々に崩れているのである。
さて、そのような中で時間で評価する組織は将来どうなるのか?
それは時間でしか評価できない評価者と
成果で評価してほしくない作業者の集まりとなる。
はっきりいって上も下も無能の集まりである。
ただ、そのような組織であれば時間で評価したとしても
問題ないともいえるのだが・・・
しかし、そんな組織がどうなるかは想像に難くないだろう。