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理想的だなぁ。超個人的な『じぞ恋』感想

「持続可能な恋は、叶わなかった恋だけなんだよ」

うまい!と膝をたたいてしまう名言で幕を閉じたTBS系ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」。最終話はわたしの理想を映像化してくれたような内容だった。

主人公の父親は63歳、常に「言葉」のことを考えている日本語学者。この設定、好き。松重豊さんだもの、好き。
わたしは彼の言葉が好きで観続けていたところもある。

最終話で彼はこう話す。

辞書で「言葉」というものの意味をひくと、出来事や考え、気持ちなどを伝えあうために使うものと説明してある。

気持ちを伝えたいと思う相手がいるということは、幸せなことだ。

どの言葉を使って自分の気持ちを伝えるのか、必死に考える。悩むし、ときに苦しいけれど、考えている時間は幸せだと思う。

こんな男性、いたら結婚したい。

彼は再婚を決めるのだが、相手の女性は46歳、歳の差17歳。(わたしと同じ歳、現実的!ありです!)

彼女は娘に対して「お父さんの妻、パートナーのままで新しい家族に加えてもらえませんか?」と伝える。
2人は事実婚で、結婚後も健康な内は週末婚という選択をした。

この関係性、わたしの中でとても理想的なのだ。
お互い仕事もあり、今まで築いてきた生活がある。
週末は一緒に過ごす。どちらかが大変になったときは側にいる。
これが可能ならもう一度結婚したいと思うほど理想的。

彼は日本語学者として結婚の語釈を『愛し合う男女が正式に一緒に生活するようになること』と書いてから消した。

『愛し合う他人同士が分かり合いたいと願い、ともに歳を重ね、互いの変化を慈しみ、それでも尚分かりあえないことを知る営み。古来人類が繰り返してきた永遠(とわ)に続く愛情への無茶な挑戦』

このように書き直す。


こう思えるようになるって、ある程度歳を重ね、失敗もしながら、悲しみも経験してたどり着くのではないかな。結婚しているときは、分かりあえないことが許せなかった。依存していた。

今なら、こんな関係を、無茶な挑戦を続けられると思う。こんな人と出会えたら、の話。

素敵なドラマだったな。



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小笠原ゆき
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