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バンタンと私の夢は続く

2022年も終わりを迎えようとしている。今年も本当にあっという間だったけど、バンタンと共に生きて本当に幸せだった。今の気持ちを書き残しておきたいと思う。
 
実は6月の防弾会食の後、下記を書いていたのだけど、仕事などに忙殺されて記事として完成させることができず・・・。
 
たまたまTwitterで先に見た。もちろんショックがなかったと言えば嘘になる。でも、その最初の瞬間は思ったより冷静に受け止めたような気がする。だけどその後やっぱり動画を泣きながら見て、その日の夜はすごく疲れていたのになかなか寝付けず、昼間も仕事の合間に彼らのことをちょくちょく考えて。だからもう完全に自分のためなのだけど、今の気持ちを書き出したら少しは現状を消化しやすくなるのではないかと思った。
 
まずは彼らに本当に申し訳なくてたまらない気持ちがある。私が彼らを知った時、つまりDynamiteのタイミングでは、もう彼らは自分たちの第一章は(少なくとも曲作りやアイディア出しという意味では)終わっていて、後はそれらの曲を精一杯観客の前でパフォーマンスしているはずだったのだ。でもコロナ禍で計画の変更を強いられて集大成だと思っていたツアーが延期されて(そして最終的にキャンセルされて)、その上に世界中の皆と同じようにコロナ禍の直接的なストレスも受けたのだった。
 
「ツアーをするはずが、予定が変わってしまって辛かった」と彼らが何度も言っていたのを聞いていたけれど、自分たちの第一章の締めくくりの機会を奪われてしまったことを言っていたのだと、ようやく今更その重みが理解できた。そしてコロナ禍がなければバンタンに出会えなかった私、彼らが苦しみながら疲れ切りながら出してくれたDynamite以降の曲達を(もちろんありがたいと思っていたけれど)、「普通の娯楽」のように消費していなかっただろうかと思うと彼らに申し訳ない気がする。
 
彼らのMVは家事をしながら流していることが多くて、当然ながらどちらかを言えば音を聞いているのがメインで、彼らの姿をじっくり見ることはできない。コロナ禍の前からの曲も含めて、彼らが魂と熱意を込めて作ったMV達を、彼らの心を射抜くような視線を私は真摯に真剣に受け止められていただろうか?音楽が「消費」の対象になるのはある種の宿命であり仕方ない部分もあるけれど、彼らが命を削って作ったものだとより一層強く感じるからこそ、自分がそれをどんなふうに受け取っていたのだろうなと改めて考えさせられた。今日見たBlack Swanの動画は「一度目の死」を語る歌詞と相まって、私の胸を締め付けた。
 
ナムジュンが言っていた「これが終わったら、これが終わったら」と第一章の終わりを告げるタイミングを何度も延期して、しかもその間にDynamiteやLGOやButterやPtDで新たな挑戦をして、ARMYを励ましてくれていたのだった。どんなに苦しかっただろう。どんなにすり切れた気持ちになっただろう。自分が語りたいことが枯渇してきたナムジュンとユンギ。そして7人ともが自分自身に向き合う時間をゆっくり取れず、空っぽになった体と気持ちで、それでも自分たちを奮い立たせて一生懸命に私たちを喜ばせ楽しませてくれたこと、どれだけ感謝してもしきれない。2020年から1人で仕事をするようになって、いきなりコロナ禍でつまずいた私が、ここまでの時間を乗り切って頑張ってこられたのは本当に彼らのおかげなのだ。
 
私は彼らが無料で出してくれているコンテンツですら、まだ見終わっていない。毎日とはいかなくてもコツコツ時間を作ってコンテンツを見るようになって1年半以上が経つのに見終わらないのだ。これって冷静に考えたら異常なことじゃないだろうか?(もちろん9年分のコンテンツがあるからということもあるが)それだけの時間を7人が7人で費やしてコンテンツができているわけだから。機械のように働いて、バンタンを優先するために自分がやりたいことを犠牲にして、走り続けてきた彼ら。澱のように溜まった「我慢」(という言葉がベストなのかどうか分からないけれど)がいっぱいになってしまったんだと思う。
 
しかも「アミには正直な気持ちを伝えたい」と思ってくれているからこそ、言えることと言えないこととの乖離が大きくなって苦しかったのだろう。芸能人としてファンに、全てをさらけ出すことはできないに決まっているけれど、それにしてもアミを親友のように捉えて一緒に笑って泣いて頑張ってきた彼らにとっては、まるで厚すぎる仮面をかぶっているように重くのしかかってきていたのだろう。その仮面が彼らを俯かせてしまっていたのかもしれない。
 
そして彼らは創作する人たちである。アミ達が知っている通り、彼らはこれまで自分たちの思いをストーリーにしてきた。そこに「本物の」思いがあったからこそ多くのARMYが共感したのだろうと思う。でも韓国社会への反発、少年から青年へ成長する過程での葛藤、アンチへのメッセージ、自分を愛そうというメッセージなど、彼らの中に持っていたものを語り尽くしてしまって、何も言うことがなくなってしまった。アウトプットしなきゃいけない人たち、しかもゼロから自分で作ってアウトプットしなければいない人たちは、インプットをしなければいつかアウトプットできることはなくなってしまうに決まっている。ここで言うインプットとは「1人の人間」としての経験なんだと思う。もちろんこれまでもアミとの経験や、友達との経験や、弱小事務所出身であることから受けた経験などを率直に歌にしてきた。
 
けれど、いよいよ空っぽになってしまったのだろう。これまでに彼らが経験していない新しい経験をして、人間として成長して豊かにならないと、語れる、語りたい、語るべきメッセージが出てこないのだ。ARMYというファンダムがあらゆる年齢や国籍、バックグラウンドの人で構成されるようになって、ますます彼らに人間としての経験が必要になってきたように感じる。これまでだって、今だって、私よりも若い彼らに教えてもらうこと、気づかされることは多いし、自分が年齢を重ねているからと言って、彼らより何かを多く知っているというつもりもないけれど、まだまだ若い彼らが1人の人間としてもっと豊かになったら歌に込めるメッセージや表現に深みが出るのは間違いないし、そうでなくても才能と努力の塊である彼らが成長、成熟したら更に素晴らしい音楽を作ることになるだろう。
 
今回の新曲(補足:Yet to Come)も海外のヒットメーカーを迎えて、ヒット必至の曲をまた作ろうと思えばできただろう。でもそれを良しとせず、自分たちの音楽を作りたいと思っていること、そのために休みや自分に向き合うことが必要だと思っていることには、アーティストとして真摯な姿勢を感じるし、「自分たちがもっと曲作りに参加しないと敬意を払ってもらえない」とナムジュンが言っていたことにもつながる。特に彼らの曲作りの中核を担ってきたナムジュンとユンギにとっては自分たちの音楽は自分たちで作るものだったのだろうと思うし、他のメンバーにとっても自分で作ることがどんどん当たり前になっていくのだろうと思う。
 
それこそがバンタンが他のK-popグループと違う要素の一つなのだろうし、だからこそ、伝えるメッセージがなくなって空っぽになってしまった今、自分たちは他とは違うと思えなくなってしまっているのだと思う。(私は他のグループがどこまで曲作りに関わっているかきちんと理解していないので、あくまでも推測の域を出ないのだが。)
 
 
英語の字幕がhiatus(一時休止)だったから誤解を与えたという趣旨のことを事務所が言っているそうだけど、本当にそうだろうか?私も英語字幕でhiatusという単語を見たけれど、あの単語がなかったとしてもそれ以外のところで「しばらくソロ活動をする」「いつこういうふうに7人揃うか分からない」とメンバーが語っていたのは間違いないと感じた。(字幕全部がとても不正確だったのでなければ)「グループの活動をしながらソロもやります」という風には全く聞こえなかったし、そうなってしまったらもっと彼らの心と体は疲弊してしまうと思う。もう何もなくなって搾り出していると言っているのに。(ちなみにこれを書いた後に英語字幕の単語がより短い印象を与えるbreakに変更されたらしい。職業的に身につまされる。それでも全体的に言っていたことは同じだと思うけれども、hiatusという単語は確かに英語メディアに取り上げられていたから致し方なかったのかな。)
 
会の最初から「これだけ違う7人がずっと一緒にいたこと」を強調していたし、9年のそういう時間は濃くて愛すべき時間でもある一方で、「自分」や「自我」が埋もれていく苦しい時間にもなってきたのだろう。
 
とここまでが、6月の時点で私が書いた所感だった。上記の論争について少し付け加えると、韓国語でユンギが言った言葉は「オフ」だったようでこれは(日本語のオフと同じニュアンスで使われていると仮定すると)長さがはっきりと分からない表現で訳すのがとても難しくセンシティブだったと思う。正直これをhiatusと訳したことを「誤訳」と言い切れるのか私は今もモヤモヤしている。本当だったら話者に意図を確認して訳したいところだがそれができるとも限らないのだ。本当に彼らの言いたいことをそのまま理解したければ韓国語を勉強すればいいし、訳すためには「解釈」が必要である限り、どうしても話者の意図とずれる危険性もあるのだ。身につまされる話だった。
 
6月に書いていた通り、彼らとスタッフが時間とエネルギーとお金と愛とを注ぎ込んで作った膨大かつ様々なコンテンツを刹那的に消費して、次から次へと新しいものを求めるのは何かが違う気がする。今月ついにジンの兵役が始まって、もちろん彼らがしばらくの間兵役に就くことに複雑な気持ちは当然あるけれど、むしろ彼のコンテンツをゆっくり見てそして何度も見る機会だと思っている。彼らが兵役を終えて再結集してくれる時に、恥ずかしくない自分でいたい。バージョンアップした自分でいたい。コロナ禍で先が見えない鬱々とした状況の中でも「今何ができるか」を考えて精一杯頑張ってきてくれたバンタンを見て学んだことがあるとするなら、そういうことなんだと思う。
 
今よりも韓国語を解するようになっていたいし、今よりも自信のある自分になっていたいし、今よりも人生をさらに楽しんでいたい。そんな自分になれるんじゃないかと思わせてくれるバンタンが人生にいる幸運は言葉では語り尽くせない。
 
そしてここまでのソロ活動を見て感じたことも触れておきたい。
 
まずは、ホビが一番手なんて嬉しいじゃないかと思った。いつもメンバーを前や真ん中に立たせてきたホビが先陣を切るっていうのがいい。何年か前のレッドカーペットでホビが確か白いスーツを着ていてアメリカのフォトグラファーに「真ん中に立って」って言われて、移動した時のイメージをすごく思い出した。彼が真ん中にいたのって本当にその時ぐらいだったような印象がある。だからこそなんだか嬉しいし、ヘッドライナーとしての苦しみを乗り越えて、素晴らしいステージで魅せてくれたホビが誇らしかった。ご飯も食べられなくなって、もともと細身だったホビが痩せてしまって本当に心配だったけど、そんな状況でもしっかりとステージを果たしたホビを見て涙が止まらなかった。そして、ホテルの部屋で電気もつけずカーテンも開けず、暗闇の中にいたホビを支えに来てくれたジミン。本当に嬉しそうなホビ。食欲も出ちゃったホビ。ああ、もう、嬉しいじゃないか、ホッとするじゃないか!
 
ホビはMAMAにも登場してソロでの大舞台を飾ってくれた。素晴らしかったと思うけど、本人は色々と残念に思っていたのだと知って、彼のプロ意識、完璧を求める姿勢に改めて驚嘆した。同列にするつもりは毛頭ないのだけれど、通訳という仕事で「完璧にできた」と思うことはまずない。多分一生ない。それでも完璧を目指すことは大事だと思っている。100%を目指して90%できてホッとするのであって、最初から90%で良いと思っていたら、きっと出来は80%を切るだろう。そういう意味の「欲」はずっとホビの中にあり続けるのだろうし、これまでのバンタンでもそういう姿勢はいつもあった。妥協を許さない姿勢は本当に尊敬できる。
 
そして年末のNew Year's Rockin' Eveまでスケジュールを入れたホビ、オファーが来たことも、それを受けたこともすごい。きっと今回も入念に準備していると思うけど、同時に少しでも年末年始の開放的は雰囲気を楽しんでくれたら、嬉しい。自分のソロでバンタンの名に泥を塗ることはできないと頑張ってくれたホビ、これまでの明るいイメージを覆すような音楽的新境地のアルバムを出したホビ、本当に誇らしいし、ありがたい。韓国や日本はアメリカより一足先に新年を迎えるけれど、ホビも素敵な新年を迎えてほしい。
 
そして兵役が始まる前の最後の最後まで私たちに贈り物をしれくれたジン。考えるだけで涙が出てくる。もともと考えていた入隊のタイミングが狂い、不要な批判も受けて、辛かったと思う。それでもARMYを励まし続けて、本国でARMYの歓声を聞きたいというメンバー達の思いを受け入れてくれて、大嫌いな冬に入隊することになったジン。もう感謝しかない。
 
The Astronaut で大好きなColdplayと再び共演できて本当に良かったね。辛いこと、自分の思い通りにならないこともたくさんある中で、「会いたかった人に会って、働きたかった人と働く」そういう瞬間がメンバーたちにあり続けることを祈っている。バンタンであることでたくさんの犠牲を払ってくれているのだから。
 
Coldplayのアルゼンチン公演に登場したジンの動画は何度見ても涙が出てくる。誇らしくて、ありがたくて、嬉しくて、信じられなくて。韓国語と英語の歌をイギリスの伝説のようなバンドと、公用語がスペイン語であるアルゼンチンで歌うジン。言語や文化の壁を超えて人間同士がつながれるかもしれないとほのかな期待を抱かせる瞬間に感動が止まらなかった。そして伊達にバンタンをやってきたんじゃないと思わせてくれる、堂々としたパフォーマンス、伸びやかに響くAnd I love you、Chrisに向かって一途に走っていって、そして力強いハグ、もう何を取っても最高で。こんなにチャーミングな人っているんだろうか?あなたを知ることができて本当に幸せ。
 
繁忙期に何を思ったか買いまくったバンタンのコーヒーがあった。1日で飲み切れなかったジンのボトルを冷蔵庫に入れようとした私は、固まってこう思い直した。「寒いのが苦手なジン君を冷蔵庫に入れるなんてできない!」幸いにも口をつけずにカップに注いで飲んでいたし、冬場なので明日の朝飲めばいいだろうとそのままキッチンのカウンターに置いておくことにした。こんなことを思うようになった私のバンタンへの想いってなんなんだろうか?
 
バズカットになった写真も公開してくれたジン。「思ったより可愛い」と無邪気な感じで来た通知を見て、呑気に「何々〜」とウィバスを開いた私は泣いた。家にいて良かった。どんな時も明るくユーモアを忘れない彼の強さが眩しい。毎日彼の健康と無事を祈っている。
 
6月の会食での涙を見て本当に心配だったナムジュンがIndigoという素晴らしいアルバムをリリースし、生き生きと歌う姿を見て本当に安心した。バンタンの音楽制作の中心的な役割を果たしてくれていたからこそ、Dynamiteからの一連の楽曲でバンタンやひいては自分自身のアイデンティティをも見失った気持ちになってしまったのは当然だと思う。バンタンのリーダーとして多忙を極めていたのに、並行して曲を書いて制作活動も行ってきて、やっとリリースされたアルバムなんだもの。本当におめでたい。こちらもラッパーRMの枠を超える多彩な素敵な曲が詰まっていて、嬉しいし、誇らしい。フィーチャリングにErykah Baduがいると知って驚きのあまり声が出てしまったし、ユジンさんとのWildflowerは強烈に心に残るメロディと映像だし、Anderson Paakのファンキーな声もPaul Blancoのシルクのような声も素晴らしいし。ビハインドやインタビューはいつもの如く興味深いし、英語と韓国語の混ざり具合も絶妙だし。
 
24時間弱夢を見たRolling Hallの公演は当選しなかったけど、映像を見て本当に素晴らしかった。いろいろな人とのコラボはやっぱりいろいろなカラーが出てきて興味深い。ユジンさんじゃなきゃいけなかった理由も改めて感じて、同時に彼の音楽的な幅の広さを実感。200人に向けて直接歌いかける姿や観客とのエネルギーの交換は素晴らしくて、そして心から嬉しそうに目を細めて笑う顔が見られてすごくほっとして、Sexy Nukimでのダンスに惚れて(ホビのコメントに共感しかなくて)。その他にもTiny Desk ConcertやDia Beaconでのパフォーマンスなども堪能した。そしてなんとすでに次のプロジェクトが始まっているのだと。本当によく働く人だ。無気力になってしまうのが一番怖い気がするので、次に作りたいものがあって大変だろうけどワクワクして作れているのならば本当に嬉しい。
 
他のメンバーの本格的な音源展開はこれからだと思うけど、That Thatで「アイドルやってますから」と振り付けを超高速で覚えるユンギも最高だし、Do what you wanna(やりたいことをやろう)というメッセージも最高だし、プロデュースだけのはずがラップしてMVに出てコンサートにゲスト出演してて、さすがすぎた。
 
ホビのCrushとのRush Hourの歌詞もダンスもパフォーマンスも大好きすぎて、ファンクなメロディがすでにかっこいいのだけど、ここでも出てくるDo what you wanna doの歌詞。バンタンと彼らに関わる人達が「やりたいことをやる人生にしようよ」っていつもメッセージをくれる気がして勝手に励まされる。
 
Bad Decisionsも最高だったなぁ。まずBenny Brancoのバンタン愛から始まっているところが最高だし。グクの安定しつつも曲に合わせた遊び心のある歌い出しで掴まれて、ジミンの甘すぎるI want your loveもいいし。テテは低音が魅力的なんだけど、実はAnswerで聴かせてくれるような高音も大好きだからこの曲のファルセットが心地よく響く。そしてジンにバラードを歌う時とは違うメリハリのある歌い方でI can’t seem to ever get you out of my headと言われ、それはこっちのセリフとか思いながら聞いてしまう。そしてMVのBennyのARMYっぷりが満載で最高なのだ。英語圏の男性が韓国の男性グループであるバンタンへの愛をこんなにストレートに表す時代になったのだなぁと隔世の感を禁じ得ない。(アルゼンチンのステージでジンを迎えたChrisがジンに優しくキスした時も同じような気持ちになった気がする。人間愛だよね、ほんと。)
 
グクのあまりにも堂々たるDreamerのパフォーマンスはカッコ良すぎて、「BTSの人」がトレンドになったというので「どう?」って誇らしかったし、テテのIt’s Beginning to Look a Lot Like Christmasも素敵だった。テテの低音が活きる素晴らしい選曲。名曲が時代を超えて歌い継がれていくのは素敵なことだし、「アイドル」と認識されている彼の選曲は一部のジャズファンを唸らせたようでこれもまた嬉しい。あと、個人的な感想としてはかなり英語の発音の練習をしたんじゃないかなと思った。
 
今後も彼らはそれぞれの入隊のタイミングまでいろいろな姿を見せてくれるに違いない。その一つひとつが挑戦であり、ARMYへの贈り物なのだ。ありがたくてたまらない。7人の贈り物をずっと追いかけているので忙しくてたまらない、嬉しい悲鳴である。
 
そして、私に取って2022年を語る上で外せない釜山でのコンサート。昨年に続いて彼らを生で見られるという貴重すぎる体験をARMYの友と分かち合えたことが本当に幸せだった。
 
公演開始前にMVが流れるので、それに合わせて歌ったり、アミボムを座席にリンクさせたり、周りのアミの皆さんとお話ししながら待っていたのだけど、私たちはすでに大興奮状態で、泣くわ、笑うわの状態。特に一緒に行った友は初めてバンタンを生で見るということで、テンションが最高潮になり過ぎていて、少し心配になるぐらいだった。
 
そしていよいよ予定時刻から少し遅れて始まった公演の最初の曲はMIC Drop。痺れる。バンタンを大量生産の音楽をやるアイドルだと思っている人に見てもらいたい曲。音源ではなく、生でのパフォーマンスが見られて本当に嬉しかった。MICを文字通り落とすところも見たいような気はしたが、今回は落とさないことに込められた意味があるのだと思うとまた感激してしまう。敢えてユンギが歌わなかったミアネ、オンマ〜を叫べて大感激。
 
そこからのRun BTSの歌と踊り。彼らはいつもそうだけどどれだけ心血を注いで練習してくれたんだろう。まるで彼らのルーツである初期に戻ったようなヒップホップの曲調であり、激しい振り付けをしながらラップし、歌う。この曲を生で見られた幸運に、まだ2曲目だと言うのにテンションは最高潮に。その後がRUNだったのも疾走感が続く選曲でよかったなぁ。
 
メントを挟んでのSave ME。この曲をリリース当時リアルタイムで応援していた人は彼らのことを「救いたい、救わなきゃ」と思っていたかもしれない。今も彼らとARMYがお互いを助け合って与え合っているのは変わらないけれど、I’m Fineや数々の曲や経験や数年の時を経て、逞しくなった彼らのSave MEはまた発売の時とは違う空気を湛えているような気がした。
 
ボーカルラインによるZero O’ClockとButterfly。特に去年個人的に辛い状況の時に聞いて涙したZero O’Clockが聞こえてきて、当時の状況を思い出して泣けてしまった。今もその状況は完全には変わっていないけど、今日という1日が終わったら明日という新しい1日が始まる、その1日が良い1日になるように祈ってくれている誰かがいるというだけで、こんなに励まされるのだ。そのことを改めて感じた。
 
そしてラップラインによるUGH!とCypher Pt. 3のカッコ良さと言ったら!どちらも生で見てみたい曲のトップの方に上がってくる名曲だと思う。こんなラップ全開の曲たちを良いと思えるようになった、その扉を開けてくれたバンタンに感謝しかない。
 
DynamiteとBoy With LuvそしてButterとポップな曲もやっぱり楽しい。Dynamiteは私にとって彼らを知ることになった大事な大事な曲だし、BWLはやっぱりいつ見たってチャーミングで最高だし、Butterは本格的にリアルタイムでリリースを追いかけた記念すべき曲、ビルボードでの記録に驚愕して、American Music Awardsでの快挙に涙して、グラミーのパフォーマンスで、滅多に味わうことのない誇らしい気持ちを与えてくれた曲だし。好きだ〜。
 
今回釜山での公演ということで若干の期待をしていたMa Cityまで!なんだかSantanaを思い出すこの曲も大好きで、ジミンとグクの地元で聞けてすごく嬉しかった。そしてそのノリノリを引き継ぐようなDopeとFIREそしてIDOL。躍動する彼らを目に焼き付けながら聞いた。いつも思うけど踊りながら歌ってラップするなんて、どれほどのトレーニングをしたら、あんなにすごくできるんだろう。もちろんプロなんだからそれをきっちりするのが当たり前なんだけれど、毎回新鮮に驚いてしまう。
 
そしてEpilogue: Young ForeverとFor Youth。歌い続けるというメッセージを込めての選曲だったと思う。何万人もの歓声を浴びた後の空虚な感覚は、世界中の限られたニンスの人しか体験しないものだろう。完成を浴びて求められて愛される素晴らしさを全身で感じた後の虚しい気持ちはどれほど辛いものだろう。そういう気持ちに少しずつでも慣れながら、歌い続けると言ってくれている、私はForever we are youngという歌詞をそう捉えているし、可能な限り見つめていきたいと思う。彼らがそうしてくれているように、何度迷っても転んでもまた起き上がって一緒に夢を追いかけていきたい。「いつだってここであなたを待っている」と歌う彼らに同じ言葉を返したい。
 
アンコールのSpring Dayは私を単なるファンからARMYに変えた曲だ。それを彼らの本国韓国で聞き、この2年間の想いがあふれ出てきた。泣きながら一緒に歌った。韓国語を少し解するようになった私には歌詞がより一層突き刺さってきて、涙が止まらなかった。
 
エンディングメントを挟んでのYet to Comeはまさに「最高の時はこれから」というARMYへの、そして彼ら自身へのメッセージだった。個々のアーティストとしての自分を探す旅を始めて、そして兵役という未知の時間を過ごすことに対しての戸惑いや恐れはあるだろう。でもARMYにまた戻ってくると宣言するようなこの曲を作って、釜山コンをこの曲で締め括ってくれたバンタン。私はそのメッセージをしっかりと受け取った。
 
ちょっとした偶然の積み重ねからバンタンに出会った私。けれど今ではそれが必然だったと信じて疑わない気持ちになっている。彼らと出会って2年強、旅行以外に趣味という趣味がなかった私が、韓国語を一生懸命勉強することになった。コンサートに行きたいという夢を与えてくれた。大変な時があっても彼らの楽曲が、コンテンツが、存在が、私を勇気づけ、モチベーションを与え、慰め、支えてくれた。
 
今の私は愛しさも、寂しさも、悲しみも、喜びも、世の中にあるあらゆる感情を、もっと深く豊に感じるようになった気がする。こんなにも会ったことのない誰かの幸せを祈り続ける日々が来るなんて夢にも思わなかった。
 
彼らのコンサートを生で見たいと思うようになってから、心の中に描いていた夢があった。それは本国韓国の公演を生で見て、コメントを韓国語で理解することだった。それが叶ったことが、今でも信じられない思いでいっぱいだ。もちろん全てを理解できたわけではないけれど、グループとしてのしばしの別れに際して私達に伝えようとしてくれたメッセージの肝は理解できた。公演後、後ろの人達に言われたのだが、私はメント中めちゃくちゃ頷いていたらしい。だって、誰も私を見ていなくったって「分かったよ」って彼らに伝えたいじゃない。しばらく会えないんだもの。
 
大きな夢が叶ったけれど、バンタンと私の夢はまだ終わらない。愛と喜びと、新たな言語を理解することで広がる新しい世界、そしてかけがえのない友を与えてくれたバンタン。私の人生をこんなに愉快で幸せで楽しみなものにしてくれて本当にありがとう。
 
いつでもあなたたちの幸せを祈っています。そして一緒に私自身の幸せをも追いかけていきますね。
 
우린 영원히 함께니까…
 
 

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