子どもを「いい脳」に育てよう!⑨脳育てポイント 男の子、女の子の脳は違います。
子育て中の方は、この脳の意味を知っていると、
子育てがずいぶん違いますよ。
まずは大人で説明しますね。
以前、「話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く」という本がヒットしましたよね。
物体を立体的に見たり、
おおよその距離を測ったりするときは
左右の脳が連携を行っています。
このとき、
右目から入った情報は左脳、
左目から入った情報は右脳を使って処理します。
男の子
男性は左右の脳の連携能力が低い分、
左右の目で見た映像の差異が際立つので
奥行きをはっきりと認識しやすいのです。
「男性のほうが地図をちゃんと読める」
というのも、空間認識能力のおかげです。
個人的に思うのが、
トラックへの荷物の積み込み。
男性は隙間なく積み込んでいきますが、
女性は隙間が空きます。
元をさかのぼれば、狩猟時代、
獲物を捕らえるために空間認知能力が発達し、
どのような方法で獲物を
しとめるのが効果的かを
ずっと考える生活から、
一点集中型の論理的思考能力を身に付けたのです。
女の子
女性の脳は男性と比べると、
左右の脳が密接につながっています。
そのため、空間認識能力は男性ほどではなく、
地図を読んだり車を運転したりするのは
不得手なことが多いようです。
しかしその分、
目に入った情報をすばやく認識し、
処理することができます。
男性には気付けない小さなものごとを
発見する能力に優れているのです。
例えば、男性がメガネを
頭の上にかけているのに
一生懸命メガネを探し回っているという
光景を見たことはありませんか?
逆に、女性は地図やナビを見ているにもかかわらず、
道に迷ってしまうなんてことも身の回りでよく目にしますよね。
このような行動も男脳や女脳の仕業なのかもしれませんね。
長い進化の歴史
人間は長い進化の歴史の中で、
厳しい自然環境の中、
子孫を守り生き残るため、
男女は互いの脳を進化させていきました。
この能力は、小さいときから
無意識に潜在的に身につけてしまっています。
歩き始めたばかりの子どもを比べてみると、
女児よりも男児のほうが
歩きまわって手がかかるという話を聞きますが、
これも男性の脳は距離を掴むのが得意だからです。
男の子は遠くにあるものに興味津々です。
自分が持っているおもちゃよりも
兄弟姉妹が持っているものを欲しがり、
交換するとまた相手のほうを欲しがったりします。
電車や飛行機も、遠くにあるものに興味を持ちます。
男児は遊びながら、
自分の空間認識能力を確かめているのです。
女の子は奥行き認知が不得意というより、
そもそも興味がありません。
手前にあるものへの観察力が非常に優れていて、
いろいろなものを同時進行で進めています。
自分への興味も男の子よりずっと強いので、
ごっこ遊びが好きになっていくのも、
女の子の脳の特徴なのです。
ままごとの中でも、
あくまで自分を主人公とした立ち位置です。
ちなみに女の子は4歳をすぎたら、
女ともだちのように接していくとうまくいくことが多いそう。
野菜を食べてくれなかったら親目線の
「ちゃんと食べなさい」ではなく
「これ食べると、お肌にいいらしいよ」と
お喋りのように言うことで、
伝わりやすくなると言います。
命令をするのではなく、
頼りになる女ともだちのように接することで、
女の子の脳は活性化してイキイキと頑張ってくれるらしいです。
もちろん、
個人差はありますが、
特に男の子と女の子と比べることが
無意味なのが分かっていただけたでしょうか?
ただ、最近の研究では、
アメリカやイギリスなど男女の格差が少ない国ほど
「地図を読む力」の男女差も少なく、
ナビゲート能力の高い女性も
多いことが明らかになっているそうです。
「ジェンダー・ギャップ指数」が
高い国(男女間の格差が小さい国)ほど、
空間認識能力の男女差も小さい傾向みとめられているようです。
ただ、日本は研究対象になっていないので、
当てはまるのかは不明。
ただ、社会や文化から受ける
「女にはできない」というプレッシャーが
あるという観点から考えると、
日本ではなかなか当てはまらないかもしれませんね。
時代とともに、環境にとともに、
人間も変化しているようです。
脳の中身は直接見ることはできません。
だからこそ、仕組みを理解することにより、
幼少期の脳を将来の為にシッカリと
作ってあげるのは親の仕事です。
親は、それを理解して、
子どもの可能性をうまく引き出してあげて
あげれば脳番地の成長バランスも整います。
しかし、これを理解しているのと
していないのでは雲泥の差。
だから親やはり勉強しないといけないのです。