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子どもを「いい脳」に育てよう!②脳育てポイント脳育てには順番とバランスが必要。

以前、脳の発達は後ろから前という話をしました。

脳には、発達する時期があります。
うまくその時期に合わせて脳育てをすれば
飛躍的に脳は発達します。
しかし、なかなかそうはいかないのが現実です。

3歳までの脳は砂漠にそそぐ水のように
いくらでも情報を吸い込むという話もしました。

ただ、大量に吸収した情報も、
必要なければ削除されるという話もしました。

自分で発見する

ではどうすればよいのかという話ですよね。
簡単な話で、適時に必要な物だけ必要なだけ取り込めばよいのです。

しかし、そうはいきません。

子どもの脳というものは、
良いもの悪いものを選別できないので、
何でもかんでも吸収してしまいます。

「いい脳」の一番の栄養は、
「自分で発見する」ことがとても大事なのだそうです。

言い換えれば、興味があることは、
本当の意味で吸収してもシッカリと吸収され
潜在意識に組み込まれるのです。
「いい脳」が出来上がります。

興味のないことに対して、
無理やり吸収させようとすると、
脳にとっては単なるデータだけで、
一度は取り込まれても、必要ないと判断され削除され、
何も応用がきかないのです。

赤ちゃんは、
右も左もわからないと思ったら大違いです。
人間の脳は、思っている以上に
素晴らしいAIシステムなのです。

詰め込みは逆効果

早期教育がさかんな昨今ですが、
本人が興味を持たないうちから、
数字や計算、文字を教え込むのは、
あまりおすすめできないのです。

脳の準備が整ったところで、
脳が好奇心で情報をつかみとると、
「いい脳」(センス)は倍増します。

もちろん、幼稚園のお受験などを目指していて、
将来のセンスなんかより
手っ取り早いほうがいいというかたもおられます。
それはそれで、
その御家庭の方針なので、否定はしません。

しかし、自分の子どものころを思い出してください。

小学校の時、勉強できていたのに、中高になると伸び悩む人。

逆に、小学校の時勉強は今一つだったのに、高校大学と凄く伸びる人。

違いは何でしょうか?

「いい脳」が出来ているか出来ていないかの違いでしょう。

「自分で発見する」好奇心を持つことで、
知識や知恵はしっかりと脳の中に根付いていくのです。

更に、無理やりは悲惨なことになることも。

早期教育の名のもとに
親が次から次へと情報を与えることで、
せっかく自分で見つけて
感動して得るはずだったたくさんのものを、
子どもから奪い去っていたとしたらちょっと問題ですよね。


教育虐待

今年の1月15日の東京大学前刺傷事件。
犯人の17歳高校生の生い立ち。

周りからは父親と母親は温厚で、
仲の良い家庭に見えたという事です。
しかし、父親も母親もかなり教育熱心だったようです。
祖父は元農協勤務の地元の名士。

少年は逮捕時に

「勉強がうまくいかず、事件を起こして死のうと思った。医者になるため東大を目指していたが、成績が1年前から振るわなくなり自信をなくした。医者になれないなら人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと考えた」

加害少年の“逃げ場のないほど追い詰められた心の苦悩”は、
親の「ブランド品」になるための重圧
「教育虐待」ともいわれています。

2007年リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件。
犯人の市橋達也は、父親が医師、母親は歯科医という家庭に生まれ、
4浪して千葉大園芸学部に入学。
やはり、親の「教育虐待」ともいわれています。

また、秋葉原連続殺傷事件の加藤智大は、
進学できなかった母親の学歴コンプレックスを
一身に背負わされたが、
高校に入ってから成績が振るわず母親に見捨てられ、
短大に進学した後、犯行に至っています。

当然、犯行に至るのはレアケースだが、
世間体と家庭内での恐怖政治の二面性を抱えた親の下で
“教育虐待”を受けて育った子どもが
凶行を犯す可能性を持つ可能性が高いらしい。

理由としては、
親の期待を達成できなかった子どもは、
自己を否定し、
夢をかなえることのできなかった社会を恨み、
他者を巻き込んだ“拡大自殺”の道を選ぶことがあるらしい。

親のエゴによって勝つことだけを
強いられて育った子どもは、
当たり前の社会性を身に付けることもできず、
まったく罪のない第三者に当たってしまうのです。

「いい脳」を育てるためには、
子どものためによかれと思ってやっていることが、
逆効果ということもあります。

しかし、今の世の中「脳科学」により
かなりの部分が、分かってきている時代です。

脳の中身は直接見ることはできません。
だからこそ、仕組みを理解することにより、
幼少期の脳を将来の為にシッカリと作ってあげるのは親の仕事です。

親は、それを理解して、
子どもの可能性をうまく引き出してあげて
あげれば脳番地の成長バランスも整います。

しかし、これを理解しているのと
していないのでは雲泥の差。
だから親やはり勉強しないといけないのです。


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