「宿題をやりなさい」といってもやらない
子どもが宿題にぜんぜん取り組まない。
「やりなさい」と言ってるのに、やらない。
朝になって、やっていなかったことがわかり、
慌ててやる姿にイライラする。
どうすればいいか?
について、お答えします。
宿題をやろうとしないのは、
①わからないから
②やりたくないから
のどちらかが理由になっていると思われます。
まず、
①のわからないからやりたくない。
という場合。
お母さんは大変ですが、よりそってあげる必要があります。
「やりなさい」
というだけではだめで、
一緒にやってあげる。
理解があまりできていないのだとすると、
学校での勉強もけっこう大変な時間であることが想像できます。
家でも、
宿題をする時間を大変な時間にしてしまうと、
勉強が嫌いになって、
どんどん意欲がなくなっていってしまうので、
一緒にやりながら、
やり方を教えてあげたり、
時には、
答えを教えてあげたりして、
勉強の苦痛から、解放してあげるといいです。
「答えを教えるなんて、してもいいの?」
と思われるかもしれませんが、
そもそも勉強が苦手で、
「よくわからないから宿題をしたくない」という現象が起きているならば、
苦痛な時間を増やすのは、少なくとも家ではやめて、
「一緒にやってあげるから」
「何なら答えも教えてあげるから」
と言って、お母さんが味方になってあげることの方が
ずっと大事なのです。
すでに、子どもは学校でさんざんがんばっています。
それなのに、家でも苦手な問題に向き合わなきゃいけないなんてかわいそうです。
家ではがんばらせることはせず、
宿題についてはお母さんが味方になってあげる。
一緒にやってあげましょう。
宿題をやる時間を怒りの時間にしないで、
スキンシップの時間にしてください。
忙しいお母さんで、一緒にやる時間がもてないのならば、
「答えを教えてあげるから、
もう、その答え書いちゃいなさい!」
と言って、やってあげましょう。
ここで大事なのは
「お母さんは味方である」
ということが子どもに伝わることです。
「そんなことでは、学習内容が身につかなくて、
子どもが困るのではないか。」
と、思われるかもしれませんが、
今、すでにもう困っているのですから、
そこから救ってあげることの方が先です。
つぎに、
②のやりたくないからやらない場合です。
「やりたくないからって、やらなくていいということにはならない!」
と、
お母さんは、怒りたくなるとは思いますが、
きっと学校でも
「またやってこなかったのか!」
とか、
「何回言ったらわかるんだ!」
と、
怒られたり、注意されたりしているはずです。
お母さんも同じようなことを言っていると思います。
それでも、
「やりたくないからやらない」姿勢を貫けるって
なんというか、
自分がしっかりしていて、
ある意味
素晴らしい!
「やりなさい」
とは、言いますが、
やらないからと言って、
イライラしない。
放っておく。しかないです。
「いつか困ることになる。」
とか、そんな理由で説得しようとしても、無駄です。
「宿題を堂々とやらない」
「きめられたことを堂々とやらない」
そんなことはとてもできないようなお母さんにとっては、
子どもの行動は不思議だし、
イライラすると思います。
「宿題を堂々とやらない」姿を子どもがお母さんに見せることによって、
「やりたくないことでも我慢してやっている」お母さんに向けて、
「やりたくないことはやらなくても大丈夫なんだ」
というメッセージをくれているのかもしれません。
何かひとつでも、
「やりたくないけど我慢してやっていること」
と言われて、
思い当たることがあったら、
お子さんを見習って、
「やらない」
ということをやってみるといいかもしれません。
宿題をやらない子どもに対してイライラするという体験が、
もしかしたら、
やりたくないことをやり続けているお母さんに向けての、
子どもからのメッセージかもしれません。
最後に、
朝になって、
とか、
ギリギリになってやる。
ことについてです。
「もっと早くやっていればいいのに。」
「声かけたときにやりなさいよ!」
「だから言ったじゃないの!」
と、
イライラしますね。私も何度子どもに言ったでしょう。
でも、まあ、やるんだったら、ヨシとしましょう。
お母さんの望むタイミングでなかったとしても、
やるんだったら、ヨシ。
です。
そして、お母さんもイライラしてもヨシ。
子どもがちゃんと宿題をやらないことについて、
過度に「親のしつけが足りない」と思う必要はありません。
思うようにしつけられないのが子どもです。
だから、
「ちゃんとしたお母さんだと思われたいから」
という理由で、子どもに宿題をさせようとするなら、
その考えは手放そう。
宿題をやらないからといって、
しつけが悪いわけではない。