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小麦の食べ過ぎから始まる大人のニキビのお話。

朝起きて鏡をみたら、口のまわりにポツンと「ニキビ」ができていた。

ニキビというと青春のシンボル。

青春をとっくに通り過ぎた私の場合、吹き出物と表現するのが正しい。

そして、体の異変はもう一つ。

口の中に口内炎一箇所できていた。舌でさわると痛い。

ニキビと口内炎。

一見、全く関係のなさそうな2つの症状は、実は食事の乱れが原因で起きている。

日頃から偉そうに患者さんに食事指導をしている私。

「あ〜、ここまで乱れておりましたか。やっちまったなぁ。」と反省。

ここで改めて、私がニキビと口内炎を作るにいたった原因に思いを馳せた。

きっかけは2週間前、友人夫婦が家に来て一緒にパーティーをしたことから始まる。

まず料理担当の夫から、パンの買い出しをお願いされた。

「今日は美味しいパンを買ってきて!
カンパーニュとバケットと葡萄パンがあればいいよ。」

もともと無類のパン好きだった私。
以前はパン屋さんに足繁く通っていた。

しかし、私と息子が小麦を食べると体の調子を悪くすることがわかって以来、本当に特別な時に材料の良いパンを食べるようになった。

この経緯に関しては、こちらの記事をぜひ読んでいただきたい。

久々のパン屋さんは、焼きたての美味しい香りにつつまれた幸せな空間だった。

大人4人と子供2人分のパン。

あまりにパンを食べていなかったため、どの程度の量を買えばいいかすっかり忘れていた。

大は小をかねる。

足りないより余る方が良かろうと、買いすぎた。おかげでパーティーで食べきれなかったパンがどっさり。

しかし、美味しいパンは鮮度が命。
余ったパンを冷凍するなんてもったいない!

ならば美味しいうちに食べきろうと、3日間もパンを食べ続けることになった。(どんだけ買ったんだよと思う)

これはちょっとまずかった。

息子の膝の裏はザラザラに変化してきて、静かにしていたアトピー性皮膚炎が息を吹き返してきた。

私の方はと言えば、体の重さと倦怠感を少し感じるようになった。

慌てて小麦を抜いた食生活に戻し、表面的には症状が落ち着いた見えたそのときだった。

このタイミングで、仕事仲間でランチを食べに行くことになった。

ここでまさかのパスタ。

それはもう美味しくて文句もつけようもない代物だった。

自分でも、ひっきりなしに小麦を食べていることは自覚している。

でも、楽しむことも人生は大事だから、美味しくいただいたわけですよ

「また明日から、小麦向きの生活を淡々と始めよう」と意を決した・・

にも関わらず、翌日は息子のサッカーの試合。

約4時間ほどグラウンドのすみで、日傘をさして応援した帰り道。

晩御飯をつくる体力など残っていない私は、丸亀うどんに立ち寄って「ぶっかけおろしうどん」を食べてしまった。

うどんが大好きな息子でさえ「親子丼」という賢い選択をしたのに、私は自制心なく小麦に走った。

実は小麦には中毒性があり、食べたくてしょうがなくなるという性質がある。

すでに「小麦ジャンキー」と化した私は、おろしうどんを完食して心を満たしてしまった。

この時点で、完全に私の腸は炎症を起こしていたこと間違いなし。

小麦にアレルギーを持つ人は、小麦を食べることで腸に炎症が起き、腸の細胞と細胞に隙間ができる。

その隙間から、体に良い悪いに関わらず、ありとあらゆる成分が腸から出ていく「腸漏れ」が起きてしまう。

これは、かの有名なテニスプレーヤー、ノバス・ジョコビッチで有名になった「リーキーガット症候群」というやつです。

ちなみにジョコビッチの実家はピザ屋。

幼少期から大量の小麦を食べていたのは想像にかたくない。
そんな彼がテニスプレーヤーになって、ここぞという時にお腹が痛くなったり、体調不良で成績が伸びず悩んでいた。

この時、医師が彼に伝えた診断が「リーキーガット症候群」。

ジョコビッチは小麦を抜いた食事を徹底したところ、世界王者になってという有名なエピソードがある。

実は7割ぐらいの人が小麦の食べすぎで腸に炎症を起こすと言われていて、
アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、喘息、ありとあらゆる慢性炎症の原因となっているのだ。

話を戻そう。

丸亀うどんをたらふく食べた時点では、私にはニキビも口内炎もまだできていなかった。

この状況に、さらなる追い討ちがかかる。

うどんを食べた翌週、職場のスタッフに体調不良者が立て続けにでた。

いつも美味しい手作りのお昼ご飯を作ってくれるスタッフまでも、5日も休むことになってしまった。

そして手作りのお昼ご飯の代わりに、出前のお弁当を食べる日が続いた。
美味しいお弁当なのですが、どうしても揚げ物が多い。

揚げ物・・・・それは、もはや酸化油のかたまり。

「いつも良質な油を使いなさい!酸化油は健康の大敵ですよ!!」

と患者さんに言っているくせに、私は残すことなく完食した。

さらには、スタッフ不足の忙しさでストレスがたまり、頂き物のクッキーやスイーツを見境なく食べてしまった。

クッキーやスイーツの原材料は、小麦をはじめマーガリン、ときにはショートニングなど良質とは言えない油も含まれる。

小麦ジャンキーに一度なると、猛烈に甘いものやお菓子が食べたくなって自分で自分を抑えられくなる。そんなこんなで迎えた朝。

私の顔にポツリとニキビができ、口の中には痛々しい口内炎ができた。

「もう考えなしに、あれこれ食べるのはやめなさい!」

これは神様からの優しい警告。

ここで食生活を改善しないと、次は風邪をひいたり、寝込んだり、もっと長引く体調不良が私を襲うこと間違いなし。

ちなみに、最初のパンだけでなんとか小麦への暴走を食い止めた息子だったが、今現在も指先がうっすら皮がむけている。

食べてから2週間もたつのに、いまだアトピーは完治していない。

本当に小麦の食べ過ぎは万病の素だと思わされる経験だった。





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